高久尚子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
同じ商店街でお店をやってるケーキ屋さんと老舗の和菓子屋さんの息子は同級生の幼馴染み。でも、高校3年生の時に喧嘩別れして以来5年間断絶状態なのです。そんな二人が、商店街の活性化で目玉のお菓子を一緒に開発しなければならなくなり、不本意ながら交流復活するのですが。
商店街が舞台で、主人公は幼馴染み。そして、パティシエと和菓子職人ということでお菓子メイン。どう転んでもスイートです。お饅頭とケーキ両方食べたくなります…
昔は喜代治ととても仲が良かった陽太。でも、今ではまったく交流が無く和菓子も苦手になってしまったほど。しかも、陽太はどうして喜代治と絶交したのか、その理由が思い出せないのです。
意地っ張りな陽太は、試作品は一人で作ると言い張って結局上手くいかずに渋々喜代治と一緒に試行錯誤することになります。
和洋折衷のお菓子を作るために互いにアイデアを出しあううち、陽太は喜代治を妙に意識するようになってしまいます。そのうろたえぶりがかわいい。でも、照れくさくて喜代治に対してかわいげのないことしか言えないんです。
いったんこじれた友情を元どおりに修復するのも難しいのに、それ以上の気持ちを自覚してしまった陽太。喜代治がJKと仲良くしているのを目撃して嫉妬してしまったり、ケンカの原因を思い出して動揺したり、一人でぐるぐる落ち着かない心を持て余しちゃっているのにキュンとさせられます。
喜代治視点の描写が無いので、彼の5年間と現在がどんな心境であったのかは、想像するしかないところが惜しいです。まあ、ずっと執着してたんだろうなというのは確信できますが。
スイートで軽い仕上がりになっているので楽しくさらっと読めます。
エロは最後に想いが通じてから40p越えのHシーンがあり、ラブラブでごちそうさまというかんじですが、長いのに萌えは若干弱め。
その分、美味しそうなお菓子に萌え。手作りして食べたくなりました! -
Posted by ブクログ
ネタバレ一葉は、父親に借金のカタにやくざに売り飛ばされかけたところを、鳴宮医院に引き取られた。
鳴宮医院は、養父・康宏とその息子・宏晃の二人暮らしで、恵まれない暮らしをしてきた一葉を大切に慈しまれて育った。
実は鳴宮医院は、昔からの知り合いであるというヤクザのまともな病院へは連れて行けないような病気を実はこっそり見ていた。
そんなある日、いつものように組員から呼び出されて一葉を連れて往診に向かった帰り、いきなり敵対する組のものに銃撃され、足がすくんで動けなかった一葉をかばうようにして康宏が撃たれてしまう。
そしてそのまま康宏は帰らぬ人となってしまうが、一葉はそのことを自分のせいだと悔いていた。
その後、朦朧とした意識の中、次に一葉が目を醒ましたのは、康宏の葬儀のときであった。
そして、それから毎晩、深夜まで外出を繰り返す宏晃に一葉は、自分のせいだと落ち込むけれど、ある日、帰って来た宏晃に声をかけようと寝室を訪ねると、宏晃にそのまま押し倒されてしまう。
どうやら宏晃は一葉が康宏に抱かれていたと勘違いしていたのだった。
幼い頃の後遺症で、いまだ口下手な一葉はその間違いを訂正することもできず、また、宏晃の行為に応えることが「償い」なんだと思ったことで、一葉はその行為を受け入れられてしまう。
以来、昼は診療所で宏晃を手伝い、夜は週末に宏晃に抱かれる日々。
実は、宏晃に対してほのかな思いを抱いていた一葉は、宏晃を失うことを恐れて、恋心を押し殺して関係を続けていくが――
という話でした。
すれ違いがすれ違いを呼ぶ話。
宏晃は、一葉が康宏のことを好きで、身体の関係を持っているんだと考えていて。
一葉は、宏晃がこんなことをしてくるのは康宏のことで一葉に嫌がらせをしたいからだ。
と考えている。
どっちかが素直に自分の気持ちを伝えれば、このすれ違いは起こることがなかったのに、残念ながら起こってしまったすれ違い。
このまま平行線をたどっていた二人がどうやってハッピーエンドになったのか、といえば。
例の組の息子の余計な入れ知恵。
彼も彼なりに責任を感じていて、宏晃に普通に幸せになってほしいと考えて、一葉に宏晃のところから出て行ってほしいと伝えて、一葉が結局、それを受け入れて家を出て行ってしまったことによって二人の関係が動いてハッピーエンド。
実は、宏晃は一葉の中に指を入れてはいたけれども、一葉が家を出て行くきっかけになった出来事さえなければ、実は自分自身を入れてもいなかった、というヘタレ具合。
そんなヘタレな勘違い攻めと控えめな従順受けの話がお好きな方はどうぞ! -
Posted by ブクログ
ピュアでキラッキラした短編3本。初出が04年から06年とかなり前のものですが、真面目青春BLなかんじがたまりません。
今では「美チン」という名言を世に送り出した下半身BL作家さんというイメージが強力ですよね。同人誌では、もっとエロが炸裂してるし。
なので、エロが物足りない感は否めませんが、その分清涼剤のように爽やか胸キュン成分多めでした。
表題作は、年上の幼なじみが最近なぜかそっけないのが気になって気になってしかたない柔道部の1年生和穂の話。将来はカッコいい年下わんこ攻め確定な男子です。中坊の時には二人そろって習っていた柔道もやめてしまい、なんだか秀昭に避けられている気がする和穂。
胸がくすぐられます。年上の彼、秀昭のほうが先にちょっと大人になったのに気づかなくて、どうにかして友情を取り戻したいと思って頑張るのに胸キュン。
将来が楽しみなcpです。
「君の影 僕の傷」古い作品だけど、元カレとの仲を清算して会社も辞め、写真館で働いている幸田と、亡き父親への不信感から家業の写真館を潰そうとしている店長の周とのセンシティブな話。
二人の感情の変化が細やかに描かれていて、いい読後感。恋になっていく過程が上手く、こういう基本的な表現力がしっかりしてるからこそ、エロくてHなシーンでも心をわしづかみされてしまうんだなとつくづく感じます。
「はつ恋」は教会の息子と寺の息子の禁じられた淡い恋物語。もう、キュンキュンさせられました!悲壮さがなくて、どちらかというと青春のキラキラにやられます。かわいすぎる…! -
Posted by ブクログ
ネタバレ記憶喪失もの大好物なので、期待大で読み始めました。
……あ、なんかこれ、デジャブ……。
「愛はね、」「ぼうやもっと~」に感じたあのモヤモヤ。
今回は攻のエンドレスループじゃなくて、受のエンドレスループでした。
案の定、受のネガっぷりにイラっとして、なんともいえない気分に。
月村奎さんのネガ受は大好物なんですが、どうもこの作家さんのぐるぐる系とは相性が悪いようです。
というか、この作家さんの学園ものと相性が悪いのかも。
そして斜め45度な感じの記憶喪失ネタも、なんだか中途半端。
記憶喪失に壮大なロマンスを求めてるので、欲求不満に。
可もなく不可もなく、記憶に残らないお話でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「恋のはなし」の続きモノ。
脚本家の新山とホテルマンの多和田との恋のお話。
しかし、よく喧嘩するCPだねぇ(率直な感想)
ちなみに前作はドラマCD化されていて
新山クンは三木さんが演じてらっしゃった。
大好きの裏返しでいじめちゃう新山のキャラにぴったりでした。
今回は。
自分の性癖にコンプレックスを持つ多和田(受)と多和田に出会う前まで女性が絶えなかった新山クンとお隣さんが絡んでくるお話。
多和田が可愛くて大好きでついついからかったりやきもちを焼いたりしては怒られる新山クンに今回もハラハラさせられました。
今回のすれ違いの原因は新山のお隣さん。
彼も多和田と同じ性癖を持つわけで…
だんだんお隣さんと仲良くなっていく多和田をみて
気持ちが落ち着かない新山。
妬いていることがうまく言葉にできなくて
さらに二人の関係がギクシャクしていく。
しまいには
「君の言葉は時々残酷です。僕を傷つけようとして言葉を選んでいるとしか思えない。」
とまで多和田に言われてしまう始末。
お隣さんとの仲を誤解されて新山の家から出て行ってしまうシーンとか連絡がつかなくなって焦る新山クンとか「早く仲直りしろ。」と親友にさとされるシーンとか
ちょっと泣きたくなるような場面が多くて
好きな話でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2012/03/22
【普通】焼き肉屋オーナー:四ツ屋×バイト:松田。 匂いに敏感な四ツ屋が松田からする匂いに惹かれて口説くと、松田のノーマル設定は要らないんじゃ?というくらい簡単に陥落し、最後はオーナーの利きHセンサーが反応して最後までヤレて終了という話。 うーん…攻の変人さと受の従順さが好みでなかったなー。 体の相性が良いだけで何でお互いを好きなのかよく解らなかった。 さらに絵が微妙に美しいと思えないのがとても残念…。 他→『あなたが欲しい 前後編』既刊「17才の密かな欲情」スピンオフ。 正岡先生×新庄先生。 受が正岡のことが好き過ぎて思い詰める感じは◎だけど、簡単に体を許しすぎ。 同じ職場でしかも先生なのになぁ…もうちょっと考えようよ…とちょっと引く。 当て馬:剣持先生のオカゲだと感謝しないとね、この二人は。 『柳先輩とつばめくん』短編。 遠恋になる前に初Hするエピソード。 この人たちがどうやってくっついたのか気になった。 -
Posted by ブクログ
高級クラブに勤めるカイがある朝偶然入った「めしや」。
メニューなどなくカウンターのみのお世辞にも綺麗とは言いがたい店に場違いな自分。当惑していると目の前に出されたご飯、味噌汁、切り干し大根、おひたし、そして鯖。
鯖が苦手なカイでしたがおいそれと残せる雰囲気ではなく取り合えず白米に箸をつけると、コレが上手い。
何とも言えない絶品にするすると箸がすすみ、鯖に差し掛かって戸惑うと大将に「俺の鯖は美味いんだよ」といわれ、隣席の男にも「マジで上手い」と言われて口にすれば、美味い!!
しかもレジはなくてみんな500円を缶に入れていくという。
コレだけ手をかけてこの値段。
太っ腹な大将です。
何だかご飯の話しか思いつきません。
こんな「めしや」が近所にあったら良いのになあ、と☆ -
Posted by ブクログ
ネタバレ片思いしていた教師の志摩を、無理やり抱いてしまった高校三年生の光。
そんな光に、怒るどころか、意外な条件を出してきた。
「卒業までの期間限定なら、恋人ごっこにつき合ってやる」
そうやって光は、週末ごとに志摩の部屋を訪れ、身体を重ねたり、二人でドライヴに行ったり……そんなことをするようになったけれども、どうしてそれを許すのか、志摩の気持ちが光にはまったくわからない。
切ない激情を光は抱えるけれども、やがて卒業の日が続いてきたが、光はあっさり志摩に振られてしまう。
というような感じの話でした。
クールで何を考えているのかよくわからない志摩に、光が振り回される話……のはずが、最後の蓋を開けてみると、光が志摩に振り回されてる話だった……という。
志摩は光のことが好きだけど、それを教師という立場から光に伝えることができなくて、仕方がないから、光を追い詰めて、自分を襲うように仕向けて、そこから関係を持つけれど、“大人”な自分の立場からそのまま関係を続けることができなくて、光の卒業と同時に、結局別れてしまう……という。
実は、志摩目線から見るとそういう話でした。
これ、志摩の気持ちがわかってから二回目を読むと切なくていいかもしれません。
話自体はこんな話ではなく、純情で真っ直ぐで一途な光が、一生懸命志摩を好きで、頑張る話……だと思ってくれた方がいいと思います。
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。