吉原真里のレビュー一覧
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自分をふった元彼氏がオンラインで出会った彼女と別れて大ショックを受けていることを知り、オンライン・デーティングを試してみることにした筆者がその体験をまとめた一冊です。ただ、あくまでオンライン・デーティングを切り口にしただけであって、オンラインを通じた出会い自体に焦点を当てているわけではありません。NYやハワイの人々の文化的アイデンティティ、筆者のアイデンティティがとても色濃く描かれていて、非常に興味深いです。内容自体もとても面白いのですが、私はこの筆者の、底抜けに率直で、芯があり、知的でありかつ知的であるところを全く隠そうとしないところにとても好感を持ちました。非常に魅力的な女性だと思います。
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これは研究者の卵としてアメリカの大学院に進学を考えている人にはかなり参考になる(MBAを目指す人には不向き)。留学に必要な準備から、コース・ワーク、地獄の試験勉強、研究論文の作成、そしてTA、就職活動までかなり体系的に、そして具体的にその実態について本人の体験談を交えて書かれている。日本の大学なんかよりずっとずっと大変だよ!ってことは知ってたけど、「完璧を目指したら体を壊すので、手を抜くのを覚えて『こなす』という感覚でいけ」っていうアドバイスには安心した。別の本でも「博士論文で業績を遺そうなんて思ってはいけない。博士論文は終わらせることに意義がある」って言ってたけど要するにそういうことか。
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読みはじめてすぐに、水村美苗さんの『私小説from left to right』に似てるなと思ったら、それを意識して書かれたものだった。
この本も自伝的要素のある小説である。それは読めばわかるが、タイトルと表紙の絵と著者のプロフィールから、英語やアメリカ生活を描いたエッセイかなと思ってしまうのが、惜しい。(出版社の方でわざとそうしたのかもしれない。)
水村さんより若いのでアメリカのハイスクールや大学にも様々なルーツや背景を持つ人がたくさんいる。しかし、思春期にいきなりアメリカの現地校に入れられ、何を言われているのか全くわからずバカ扱いされたり、数学は日本では苦手な方だったのにアメリカではトップ -
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恥ずかしながら、レナード・バーンスタインをこの本で知った。
音楽や芸術、スポーツなど、政治とは関係ない、関係なく純粋に追求したいと思っても、そうはいかないんだなあという印象。
バーンスタインは自ら上手く利用しているところもあるように見受けられたけど、この時代のユダヤ系アメリカ人、そしてバイセクシャルの彼には、大変なことも多かっただろうなと思う。
そんな彼を理解し、愛して、支えた人が日本にいたという…そのレベルの人がいたことも驚きだけど、バーンスタインが世界中にそんな人がいるであろう中で、何十年も彼らと交流を温めて続けていたことに衝撃を受けた。
この人はなんという包容力、人を愛する(信じるな -
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・日経新聞の特集で見つけた本。著者は東大卒、現在ハワイ大の教授で40歳。
・著者自身が数年間にわたり「オンライン・デーティング(OD)」サイトのmatch.comを利用して、アメリカの文化を説明した本である。
・2000年頃までは、出会い系の意味合いが強く、ネット上でないとデート相手も見つけられない人が利用するものという認識があったが、新しい出会いを求めるのに効率的な手段として捉えられてきていることがわかった。
・プロフィールやメールの内容から連想する人物像と、実際の人物との乖離はほとんどない。
・ゲイの男性・・・マッチョな男性観から解放されている場合が多いので、ストレートな男性が -
Posted by ブクログ
すらすら読めてしまった。
大学教授だけどインターネットを介す介さず関係なく自分の恋愛遍歴(もちろん肉体関係もふくめて)
をあけすけに、かつアメリカの社会についての考察を踏まえながら語っているところがあっぱれ。
これってもし著者が日本の教授だったらできないのではないかな。
読んでいて思ったのは、自己表現の大切さ。日本では初対面の相手に「私ってこういう人間なの」と意識して
アピールすることはないし、会う回数を重ねていく内に自然と自分を理解してもらえばいいというような受身的姿勢が多いと思う。一方、アメリカでは、初対面のときに自分を積極的に表現して相手に面白いなと思ってもらえないと
次の機会はないとい