吉原真里のレビュー一覧

  • 親愛なるレニー レナード・バーンスタインと戦後日本の物語

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    今読み終わったばかりで、ちょっと落ち着いてから書いたほうがいいかもしれない。

    愛の物語だった。
    和子さんと邦彦さんのお二人の手紙を読むだけで、なんていうのか、自分の内面も波立つ感じがした。特に初期の、情熱がほとばしる感じの手紙に。それだけでも相当な、自分自身の心の動きがあり、若い頃のことは覚えてないが、最近にはない読書体験だった。
    でも、この本はそこだけにとどまっているわけでは全くない。バーンスタインへの愛を糧として、お二人ともどんどん先に進まれる、高く昇っていかれるのだ。もともと環境や才能のベースが凡人とは違っていたというのは大きいかもしれないけど、こんなことってあるんだなと思わされた。

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    2025年03月04日
  • 親愛なるレニー レナード・バーンスタインと戦後日本の物語

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    面白くて一気に読み終わった。アメリカの巨匠バーンスタインのこと、当時のアメリカの事情とそれがバーンスタインの音楽活動にどう影響を与えていたか、それだけでも十分に興味深かったが、何よりも2人の日本人が、それぞれ全身全霊を込めて書いた手紙からあふれ出す熱量と、人生の成熟に伴う内容の変化、バーンスタインとの相互作用にただただ感動した。

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    2024年12月17日
  • 不機嫌な英語たち

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    英語を巧みに操れると、それだけで強者になれたような気になるのかもしれない。
    私は、もしかしたらそれを望んで最近英語を勉強しているのかもしれないと気付いた。

    吉原真里さんは、この本で、自身の嫌な部分も正直に表現していると思った。
    実際、人間は自分をよく見せようとするけど、「こんなこと思ってる人と付き合いたくないわ〜」と思うような書き方してあって、でも、人間てわがままで自分勝手なんだろうな。
    正直に表すということはそれだけ誠実だということの証でもあると感じた。

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    2024年07月20日
  • 親愛なるレニー レナード・バーンスタインと戦後日本の物語

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    40年以上バーンスタインにファンレターを送り続けた天野和子。バーンスタインと激しい恋に落ち、数多くのラヴレターを送った橋本邦彦。ふたりが綴った数々の手紙を通して、芸術と愛に生きた巨匠バーンスタインの実像に迫る。

    天野、橋本両氏が生きているうちにこの本が書かれてよかった。とても面白かった。

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    2023年07月01日
  • 親愛なるレニー レナード・バーンスタインと戦後日本の物語

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    バーンスタインの人柄、偉大さ、愛の深さ、音楽の素晴らしさ、全てが詰まった本でそれに歴史的背景や2人の日本人との繋がりを描いた作品。久しぶりにノンストップで読み進めてしまい、後半にさしかかるに連れ読み終えるのが惜しくなってしまった。 音楽って、素晴らしい!人って、素晴らしい!

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    2023年06月21日
  • 親愛なるレニー レナード・バーンスタインと戦後日本の物語

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    予備知識は皆無。どんな巨匠なのか、何も知らないまま読み始めてしまった。
    でも、それが却って良かったのかもしれない。
    音楽と人間をこよなく愛し、人を愛することと音楽を愛することは私にとって同じことだと言ってのける台詞を読みながら、彼の創る音楽を想像することができたから。

    技術的な巧さや凄さだけではない、人間的な魅力を兼ね備えた人。そしてそれを音楽で表現できる人だったのだろう。そんなレナード・バーンスタインという一人の人間を愛した二人の人の、人生の記録。そういう本だと思う。

    レナード・バーンスタインという人を評するような論文ではない。いたずらにセンセーショナルに、ドラマティックにしたりするよう

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    2023年03月05日
  • 親愛なるレニー レナード・バーンスタインと戦後日本の物語

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    すごい研究。さすが吉原先生。みんなも読みなさい。2019年に英語で出した本を日本読者向けに書きなおしたそうな。バーンスタインビジネスの姿と、おつきあいのあった男女、そして日本の企業とかの関係の話。

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    2023年02月08日
  • ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール 市民が育む芸術イヴェント

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    国際的芸術イベントである、ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクールの、第13回大会の模様を描いた作品。著者の吉原真理氏はハワイ在住の大学教授で、アマチュアながらコンクール出場を目指すピアニストでもある。

    最も印象的だったのは、開催地であるフォートワースの人々の、コンクールに対する情熱である。資金の援助からイベントの運営に至るまで、アメリカ国民の非常に利他的なボランティア精神という一面が垣間見られた。
    演奏者が宿泊するのはホテルではなく、ホストファミリーと呼ばれるボランティアの家庭だったり、コンサート運営にかかわるスタッフたちの、ボランティアの域を超え組織化されたプロフェッショナルな活動に驚

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    2016年10月02日
  • 親愛なるレニー レナード・バーンスタインと戦後日本の物語

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    偉大なるバーンスタイン

    指揮をする姿や作品は知っていたが
    私生活について詳しくなかった
    同性愛者であることは
    薄っすら知っていたが
    最近はもう周知の事実になっているということにも驚いた
    (映画も未見)

    膨大な資料の中から
    二人の日本人の書簡が

    まずはあのバーンスタインに
    そんな交流があったことに驚く
    あのバーンスタインだぞ?
    手紙の返事が来るとかうそだろ!
    それが続くなんて…

    当時の音楽界の事情も相まって
    とても興味深く読んだ
    当たり前なんだけど
    バーンスタインの晩年は
    私の若い頃と重なっている
    途中まで歴史上の人物のように読んでいたけど
    同じ時代にいたんだよな〜

    その後の小澤佐渡と

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    2025年07月12日
  • 不機嫌な英語たち

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    著者の自伝的なエッセイのような,小説のような本。英語ができぬままに,中学生でアメリカに渡り,英語ができるようになるに連れて抱く,気持ちを素直に表現している。ただし,良いことばかりではなく,他者に対する苛立ちや諦めのような負の感情もちゃんと描かれている点が非常に面白い。大学院時代や大学教員となってからは大人の視点で,自分と他者を見つめ,日本とアメリカを見つめ,そして,日本語と英語で語ることを通して,得られた経験を赤裸々に語っている。海外留学経験がなくても非常に面白いが,経験があると,共感が生まれやすいのではないかと思う。

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    2025年03月29日
  • 親愛なるレニー レナード・バーンスタインと戦後日本の物語

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    音楽という高尚な嗜みがない人生を生きてきたので、この、偉大な指揮者のことは知らなかった。
    どれだけ偉大だったのか、2人の日本人や、指揮をふるうことでオーケストラの音楽が変わるとか、そういうところからわかる。
    音楽と人間に対する愛がとても大きな人だったのだな。
    倒れる直前、自身の父親のことで何か深い思いがあふれてきたのだろうか。
    もしかしたら心の乱れから、苦しみが襲ってきたのかもしれないな、と想像したりした。

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    2024年11月24日
  • 不機嫌な英語たち

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    『親愛なるレニー』の著者であり翻訳者でもある、吉原真里さんによる自叙伝的私小説。そう!これはあくまでも“私小説”だから、主人公のMariが語ることがすべて実体験とは限らない‥のだけれど。いつ、どこに住んでいたかだとか、どんな属性の友達がいたかなど、ひとつひとつのエピソードにはリアリティが有って、同情したり感心したり。でも‥なんというかMari、優秀なんだろうけれども時々上から目線になるのがヤな感じだったり脇が甘くて危なっかしいところもあり。長く英語圏に住む身内も英語を話す時にはMariっぽくなるのは生存戦略なのだろうか。御本人は大学教授だけあって、話も上手でチャーミング。ポリタスの和田静香さん

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    2024年04月11日
  • 親愛なるレニー レナード・バーンスタインと戦後日本の物語

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    バーンスタインのことは殆ど知らずに読み始めた。
    音楽と人を全力で愛したバーンスタイン。核廃絶を強く臨んで、そのための活動もしていた。歌舞伎、能に深く惹かれていたバーンスタイン。
    妻を深く愛し、同時に同性の男性も愛した人。とても人間的な人だったのだと知った。
    バーンスタインが若き音楽家たちに投げかけた言葉も深く心にささった

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    2023年08月29日
  • アメリカの大学院で成功する方法 留学準備から就職まで

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    マニュアルというよりは、自伝的ノンフィクション。アメリカの大学のようすなどはだいたい聞いたことのあるような話だったが、いかに日本の大学院がぬるいかと思う。

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    2018年10月08日
  • アメリカの大学院で成功する方法 留学準備から就職まで

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    おれが大学行く前に出た本だけど今もきっと変わってないだろう。アメリカは学部レベルでも勉強結構大変だったけど博士課程とかはもっととんでもなさそう。留学前の準備から受験、コースワーク、論文、就活などについて著者の体験に基づくアドバイス満載。読んでて学生時代が懐かしくなったけど、漠然とした憧れだけでは大学院留学は厳しいなとも思った。

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    2015年05月10日
  • ドット・コム・ラヴァーズ ネットで出会うアメリカの女と男

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    インターネットでデート相手を捜すマッチングの体験記。著者がハワイ大の教授ということで、そんな人の恋愛ってどういうのなのかと気になって読みました。
    面白かったけど、それほど特異ではありませんでした。

    ゲイの友達はうらやましいと思いました。

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    2013年01月23日
  • アメリカの大学院で成功する方法 留学準備から就職まで

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    一週間で約4冊の研究書、またはそれに相当する論文を読まされるらしい。もちろん英語で。そう考えたら自分の勉強量なんて全然甘いし、同時にこれくらいやってやろうと思わせてくれる点ですごくモチベーションが上がりました。

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    2012年02月03日
  • ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール 市民が育む芸術イヴェント

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    ピアノを3歳から18歳まで続けた私にとってはとても面白く読めた本。

    辻井さんを最初観たときの感動は、皆おんなじなんだなーと思った。
    ピアノを本気で続ければよかったなー、と思ってしまう(笑)。もっとも私は高校生の頃にはジャズの方に興味が移ってしまったのでこれは戯言だが。

    ノンフィクションものは久しぶり。吉原真理さんの外の本も読んでみようと思う。

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    2011年07月10日
  • ドット・コム・ラヴァーズ ネットで出会うアメリカの女と男

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    「オンライン・デーティング」とは、インターネットのサイトを使ってデート相手を探すことである。
    年齢・職業・人種・地域を超え、今や、アメリカ主流文化の一部となっている。
    新しい出会いを探すには、ウェブが最も便利ということだろう。
    大手サイトに登録した著者は、ニューヨーク、そしてハワイで、さまざまなアメリカ男たちと「デート」する。
    出会い、つきあい、そして別れの中から、人間臭いアメリカが見えてくる。

    [ 目次 ]
    オンライン・デーティングとは
    動詞「date」のもつ意味
    私のオンライン・プロフィール
    アメリカのオリエンタリズムと男女関係
    いざ、出陣!
    ネッド(編集者)
    ティム(広告

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    2011年03月30日
  • ドット・コム・ラヴァーズ ネットで出会うアメリカの女と男

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    日本で言うところの出会い系サイトが、米国においては一般人がごく普通に参加するサービスになっていることを、著者の実地の体験に沿って教えてくれる。
    いや、結婚という形式を最終目的に掲げていないだけで、本質的には日本の結婚紹介サービスも同じものなのかも知れない。違うのは、その一般への浸透度なのだろう。

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    2010年11月12日