石井俊全のレビュー一覧
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各章冒頭に見取り図を入れた構成、丁寧な式の展開、文字の大きさ、2色刷などなど、本当にガロア理論を理解させたいという情熱と緻密さが結びついた本。
私は大学は工学系卒ですが、40歳を超えて、初めてガロア理論の頂を踏むことができました。最後のページをめくり、理解し終えた今、少し寂しい気持ちです。なぜなら、登坂の過程が苦しくも余りに美しく、楽しかったからです。
私は3刷を読みましたが、まだ、何カ所か間違いと思われる部分がありました。こちらはあらためて、出版社に問い合わせたいと思います。
それはさておき、次は何に進めばよいのか。今は燃え尽き症候群です。あまりに根を詰めて1週間ほどで読み終えたからで -
Posted by ブクログ
多変量解析の方法論について、これまで数学的なところはえいやっ!でしか捉えられていなかったのですが、改めて数学的な理屈を知るためにわかりやすい本がないかと探していて出会った一冊。
他の本では見られなかった、線形代数の概念をなるべく言葉で説明しており、またその説明が文系の私でも言いたいところの意味を捉えることができました。
数学は苦手だけどなんとか多変量解析の「裏側」を理解したいという方にはかなりオススメの一冊です。
ちなみに、私自身は一通り目を通しただけの段階なのでまだきちんと理解できてない部分はありますので、後は適宜必要な部分を復習していこうと思います。 -
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中学生の時に学んだ二次方程式と解の公式を覚えているだろうか。
当時は呪文のようにx=・・・と覚えて、あとはこの公式に従って具体的な数字をあてはめて計算すると解を求めることができた。
が、高校生を卒業しても3次方程式の解の公式を習っ多記憶がある人はあまりいないのではないだろうか。
そして4次方程式となるとほぼ皆無だと思う。
一般に、N次方程式にはN個の解が存在するわけであるが、どんなNでも二次方程式のように解の公式と呼ばれるものが存在するだろうか、という問題は実は昔の重要な問題であった。
余談であるが、昔は方程式の解を求めるのは一種のスポーツ?ギャンブル?になっていたそうだ。
二次方程式の解 -
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仕事で、製品の抜き取り検査化を進めることになった。
そのための手掛かりとして、統計とはなんぞや。ということを知るために本書を手に取った。
本書は三章構成になっており、検定、推定の概要から二項分布などの詳細の定理も紹介している。
以前読んだ品質改善の本には記載されていなかった、度数分布表とヒストグラム、そして正規分布の関係がよくわかった。とくに相対度数=面積=確率のくだりが非常にわかりやすかった。
今までは、3σの間に99.7%が含まれる。と聞いて、「ふーん、そうなんだなぁ。まぁ詳細はいいか。」と思っていたが本書を読んでなぜそうなるのか。かなり理解ができたように思う。
ただ、本書は具体(数字 -
Posted by ブクログ
非常にしっかり学べる本で、初心者向けと言えば初心者向けだが、おそらく独学でやっていくには時間がかかる内容。噛み砕いたり、触りだけ分かれば良いという感じではなく、実務に使える程、真面目に解説してくれる。良書である。
コンビネーションや確率は高校数学だと思うが、相関や標準偏差、仮設検定、帰無仮説と対立仮説のような手法、概念は恐らく大学の統計学で教えられる内容ではないだろうか。一般教養と言えばそうだが、数式を見ただけで拒絶してしまう層には向いていない。経済学分野は、文系領域になっているが。
ただ、用語を知っていれば、エクセルで関数を呼び出して活用できるという事もあるので、知っておいて損はない。