【感想・ネタバレ】[全面改訂版] まずはこの一冊から 意味がわかる統計学のレビュー

あらすじ

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2012年初版のロングセラーを大幅にリニューアル! 20世紀初頭、統計学は確率論と結びついて、現象を解析する手法を編み出しました。その手法が、農場試験場で開発された「検定」です。「検定」は、私たちが観察した結果が偶然に起こったのか、それとも何か特定のパターンやメカニズムが働いているのかを判断するための手段です。本書の目的の一つは「検定」の原理を理解し、与えられたデータをソフトで解析でき、その結果を解釈できるようになることです。1章では、検定・推定の原理の理解、検定・推定における前提と結論の解釈に重点をおいて改訂されました。2章では、オーソドックスに数学的な準備をしてから、検定・推定の細かな論理的展開を追っていきます。

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Posted by ブクログ

仕事で、製品の抜き取り検査化を進めることになった。
そのための手掛かりとして、統計とはなんぞや。ということを知るために本書を手に取った。
本書は三章構成になっており、検定、推定の概要から二項分布などの詳細の定理も紹介している。

以前読んだ品質改善の本には記載されていなかった、度数分布表とヒストグラム、そして正規分布の関係がよくわかった。とくに相対度数=面積=確率のくだりが非常にわかりやすかった。
今までは、3σの間に99.7%が含まれる。と聞いて、「ふーん、そうなんだなぁ。まぁ詳細はいいか。」と思っていたが本書を読んでなぜそうなるのか。かなり理解ができたように思う。

ただ、本書は具体(数字)よりも抽象(数式)に重きを置いて構成されていたので、幾分か理解が及ばなかったかところがある。

実際には統計は今やAIやコンピューターが弾き出してくれるが、なぜそうなっているか?の理解を助けてくれる著書だと感じた。
また、久しぶりに数学チックな著書を拝読し、かなり頭の体操になった。

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2025年06月22日

Posted by ブクログ

非常にしっかり学べる本で、初心者向けと言えば初心者向けだが、おそらく独学でやっていくには時間がかかる内容。噛み砕いたり、触りだけ分かれば良いという感じではなく、実務に使える程、真面目に解説してくれる。良書である。

コンビネーションや確率は高校数学だと思うが、相関や標準偏差、仮設検定、帰無仮説と対立仮説のような手法、概念は恐らく大学の統計学で教えられる内容ではないだろうか。一般教養と言えばそうだが、数式を見ただけで拒絶してしまう層には向いていない。経済学分野は、文系領域になっているが。

ただ、用語を知っていれば、エクセルで関数を呼び出して活用できるという事もあるので、知っておいて損はない。

ー 背理法では、はっきりとした矛盾点を見つけ出して結論を導いていますが、仮説検定では、ありえそうもないことが起こったことを矛盾点と捉えて対立仮説を採択しています。仮説検定の方では、矛盾点といっても確率的結果による矛盾点ですから、その分少し弱腰になるわけです。上で一種の背理法といったのはそういうわけです。帰無仮説が正しい場合でも、ありえそうもないことは5%の確率で起こるわけです。このとき、帰無仮説が正しくとも、帰無仮説を捨てて、対立仮説を採択してしまいます。仮説検定による判断には5%の危険が潜んでいるということです。ですから、仮説検定のことを危険率付きの背理法と呼ぶ人もいます。

ー 種の中から複数の玉を取り出すとき、取り出した玉を1個ずつ箱に戻してから取り出す抽出法を復元抽出といいます。初めの状態を復示するので、復元抽出というのです。一方、取り出した玉を箱に戻さない抽出法を非復元抽出といいます。

統計学は、身につけると世界の見方が変わる面白い学問だと思う。

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2024年10月20日

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