中谷宇吉郎のレビュー一覧

  • 科学以前の心

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    科学エッセイの名手福岡伸一が選んだ中谷宇吉郎のエッセイ集。有名な雪の研究、人工雪の製作とその過程を映画に撮る話、科学する心、古寺、歌舞伎等どのエッセイも歯切れが良く、眼差しが暖かい。寺田寅彦に始まる、日本の科学エッセイの精神をしっかり受け継ぎ、福岡伸一を含む後の世代に渡したのが良く分かる。

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    2013年10月19日
  • 科学の方法

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    理科離れというものがある。
    実態は詳しく知らないが、うぃきによると

    理科離れ(りかばなれ)とは、理科に対する生徒・児童の興味・関心が低くなったり、授業における理解力が低下したり、日常生活において重要と思われる基礎的な科学的知識を持たない人々が増えていたりすると言われる一連の議論である。科学的思考力や計算力の低下により、特に高等教育において授業の内容を理解できない生徒が増え、専門的知識・技能を有する人材の育成が難しくなることが問題として指摘されている。
    一般的に科学技術が発展している国ほど市民の科学的思考力が低下しているとの指摘もある。これは科学技術が高度になり複雑化するにつれてブラックボック

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    2013年03月02日
  • 雪

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    雪はどう生まれるのか、という疑問に始まった研究の素晴らしさにまず感動する。昔の学者の言葉なので、不思議な文体だが、そこもまた本人の姿勢を感じさせる。本来、学問というのはこうして進むんだよ、という道筋を示した本でもある。学生時代から今回まで、これで4回めの体験。

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    2012年12月27日
  • 雪

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    「すべての事柄についての一般的の知識の向上は、必ず後日そこから優れた成果が出てくる土台となるものである。」
    この言葉を体現しようと書かれた本だと感じた。最初に雪に対する社会的な問題意識や情熱が熱く書かれていてそれだけで胸が熱くなった。その問題意識の解決の為に、自分の信じるよりよい世の中の為に文化レベルで雪に対する国民の知識を向上させてやろうという野心がにじみ出ていて超かっこいい。今年頭に読んで心が震えた一冊。

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    2012年03月04日
  • 雪

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    ネタバレ

    今週おすすめする一冊は、中谷宇吉郎の『雪』です。中谷博士は雪
    の研究の第一人者で、1936年に世界で初めて人工雪の実験に成功。
    本書は、博士が雪の研究に着手してから人工雪の実験に成功するま
    での過程を描いた本で、初版は1938年。70年前の、博士38歳の時の
    作品ですが、今だに読み継がれている科学書の古典的名著です。

    随分と昔に買ったままになっていた本書を突然読みたくなったのは、
    博士の「線香の火」という随筆の内容に感銘を受けたからです。

    中谷氏は、日本を代表する物理学者である寺田寅彦の下、東大で最
    先端の物理学を研究していましたが、その後赴任したのは実験器材
    も満足に揃っていない北海道大

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    2011年12月29日
  • 科学の方法

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    ネタバレ

    科学は再現できることが重要だという。
    しかし、ビッグバンや、将来起こることの予測は、再現できるとは限らない。

    1度しかおきない可能性のあることも、事前に予測し、それがおきれば、
    そのための道具として有用だと思う。

    道具として数学を使うあたりが、科学の肝ではないか。
    抽象的にまとめることによって、常に真でありつづける学問。

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    2011年10月09日
  • 雪

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    中谷さんは、1900年生まれの物理学者。世界に先駆けて人工雪を作ってしまった人。
    この、岩波文庫の名著『雪』では雪の被害に始まり、生成条件を解き明かし、雪の正体をつかまえるために人工雪を作る過程が描かれています。

    科学のお話なので、一般人にわかりやすく書かれたものではあるけれど、わたしには少々難しい箇所もありました。
    それでも「へえ~」「へえ~」の連続で面白かった!
    こんなことを研究されている方がおられるんだなぁ…。文章もとても読みやすくて、確かに名著。
    と思ったら、なんと中谷さんは寺田寅彦のお弟子さんなんだとか。エッセイも山ほど書き残しておられる。

    『雪』にはベントレーのことも出てきた。

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    2010年11月30日
  • 科学の方法

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    科学がどのようにして進むのか,人間の頭の中で考えられた数学がどうして自然の研究に有効であるのか…。物理学ベースですが,平易な言葉で悠々と書かれています。しばしば「古い」ということを理由に批判する人がいますが,数学も古いわけで…。まともな科学者なら「古いから」なんていう理由はあり得ません。古さ・新しさ,いわゆるfadは科学の本質ではないでしょうが,人間の営為である以上,本質的でない側面が入ることも仕方がないのでしょう。結局のところ,そういう非本質的側面で振り回したり振り回されたりしないように心がけることが肝要ではないでしょうか。

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    2010年04月20日
  • 科学の方法

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    科学には方法論としての限界がある、ということを教えてくれる。言われてみれば当たり前のことだが、しばしば科学至上主義に陥りがちな文系出身者としては、心に留めておきたいメッセージだ。

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    2009年11月08日
  • 科学の方法

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    「科学には限界がある」それを知ることの重要性について書かれている。1958年に書かれたとはとても思えない。理系だけでなく、すべての大学生が読むべき本だと思う。

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    2009年10月04日
  • 科学と人生

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    著者は、人工雪を初めて作った科学者。
    恩師の寺田寅彦博士の影響か、科学を身近に感じられる読みやすいエッセイで、戦後すぐに書かれたとは思えないくらい、今読んでも、なるほどと思える内容が多い。

    中学生が思いついた霜柱の実験、天皇行幸の際に人工雪を作るところをご覧いただくための準備の様子や当時の宮内庁の厳しいけれどよくわからないルール(実験補助員も同席不可。行幸の3時間前には部屋から出なければならないなんて、一般人にはウイルスでもついてると考えられていたのか?)など。

    「科学を学ぶと、得るところが二つある。一つは科学上のいろいろな知識を得られることであり、もう一つは科学的なものの考え方ができるよ

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    2025年03月18日
  • 雪

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    ネタバレ

    「雪の結晶は、天から送られた手紙であるということが出来る」という本書の締め括りのフレーズが、作者・中谷宇吉郎の科学者だけに収まらない魅力を物語っているように思える。

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    2024年07月30日
  • 科学の方法

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    科学分野が、現在までに、どのようなことを積み上げてきたのかを考察した新書。科学的な思考法を振り返り、基礎的なところを説明をしている。私には難しいものも含まれているが、平易な文章で読みやすかった。

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    2023年05月17日
  • 雪

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    怒涛の1930年代に史上初の人工雪を作る科学者が日本にいたのは感慨深い。電子書籍で無料だったので読んだが、雪の形状の説明と写真や図がリンクしなかったのは残念。やはりこの手の本は紙で読むに限る

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    2022年06月04日
  • 科学の方法

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    【星:4.5】
    科学とはそもそも何なのか?文系人間の私がそんな疑問をもって手に取った。そして、その疑問にしっかりと答えてくれた1冊であった。

    科学とは何か?・再現可能性・科学の限界・定量的と定性的・科学と数学の関係、などなど色々なトピックスを分かりやすく説明している。

    なかなかの名著だと思う。

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    2021年07月31日
  • 寺田寅彦 わが師の追想

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    寺田の漱石先生からの流れで読む。
    寺田が書く漱石、そしてその寺田を書く中谷という知の流れを時間軸で辿るのも面白かったが、何よりその文学的、哲学的な科学という思想を垣間見ることができたのが非常に面白かった。

    自分などは足元にも及ばないが、彼ら先達の「思想の方向」には非常に共感できる。

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    2020年09月04日
  • 科学の方法

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    科学の限界や、数学、経済的な背景との関わり等々の、科学とそれを取り巻く環境のかかわりについて深い考察がまとめられた一冊。とはいえ、この本から学ぶことはあまりない。「物心一如」のみがこころに残った。これだけみれば、科学の本と思えないが仕方ない。

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    2018年10月23日
  • 科学の方法

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    科学の限界と本質ついて良く書かれている。
    単位の精度を決めるところが面白い。

    ちり紙の話しなど今ならブラウン運動で解けないのだろうか。

    科学が苦手な方向にも科学が手を伸ばしているのがいまの実感だ。

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    2018年04月28日
  • 中谷宇吉郎 雪を作る話

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    面白かった。
    まず、文章が平易で朗らかだ。そして話題が豊富。
    本業の雪についての話は、科学的で実際的。
    とても興味深かった。
    一方で、立春の卵や琵琶湖の水の話など、一見他愛の無いことに注目し、理知的な観点から警告を発する手腕は流石。感心した。
    先読の寺田寅彦に岡潔の姿も垣間見え、その関係性を想像するのも楽しかった。
    このシリーズはやはり良い。
    さて、次は誰を読みましょうか。

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    2017年03月05日
  • 中谷宇吉郎 雪を作る話

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    折しもノーベル賞を受賞した大隈先生が会見で基礎科学の大切さを説かれたところですが、科学へのまなざしの在り方について半世紀以上前に同じように丁寧に語った中谷先生。
    栞のラスコーの壁画についての言及は目を丸くして驚いてしまった。まさに科学と自然に対するあるべき姿勢を体験させてもらったと思う。

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    2016年10月06日