牧村憲一のレビュー一覧
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ソーシャルメディア時代における音楽のあり方について語った一冊。
著者は津田大介と牧村憲一。そう、70年代にはシティ・ポップの裏方として活躍し、80年代にはノン・スタンダードのディレクター、90年代にはトラットリアのプロデューサーとして活躍した牧村憲一である。
津田大介単体の著書であれば斜め目線で読んでしまったかもしれない内容に、説得力を感じてしまう音楽ファンは僕だけではないはずだ。
まぁタイトルから想像されるとおりの内容であるが、それ故に含まれる真実が明確に浮かび上がる。とりわけ「歴史」を語る2人の言説は音楽ファン必読。
CDがますます売れなくなる時代、しかし決して音楽の未来は暗くは -
Posted by ブクログ
1970年代以降の音楽の歴史と、これからの音楽について考察した本。
音楽はこれまで技術的な変化の影響を受け続けてきた。
そもそも音楽とは、演奏の一瞬にだけ出現し、一瞬後には消える「瞬間芸術」であり、人の記憶に残るだけだった。
それを保存可能にしたのは「楽譜」である。
それ以降、レコード、CD、デジタル技術などにより、音楽は「保存」と「複製」の性能がどんどん高まり、現在に至る。
本書でも論じられているように、音楽も美術も文学も医学も工作も、それらは元々は1つの「技=ラテン語でars(アルス)」であった。
「ars」は英語の「art(芸術)」の語源でもある。
例えば、レオナルド・ダ・ヴィン -
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ネタバレ【commons】
"think global, act local" -commons
坂本龍一が主宰するレーベルcommons(コモンズ)の運営方針。
・ローリスクでの管理と、それに対応してのリーズナブルな収益の重視
・複数の能力を発揮できる、少数スタッフでの運営
・デジタルレコーディング技術の進歩による、ローコストのレコーディングの実践
多様多彩なセール、配信とパッケージ商品の両方へのこだわり、かつこだわりのなさ
・リアルショップのみならず、WEBを利用した通販ショップでの併用販売
・売上面で偏っていても、確実に顧客を持つ国内外の原盤の発売等
【これからのレーベル、