増田義郎のレビュー一覧
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金・銀の発掘や取引を中心に世界史を概観したもの。
特に紀元前からのインド洋の国際的商業を強調している。
いわゆる、海の道。
これを読んでると『エリュトゥラー海案内記』を入手しておけばよかったと後悔する。
シルクロードや地中海といった貿易路は中学の頃から繰り返され、強調されているが、インド洋に就いてはかなり知らないところが多い。
せいぜい、ダウ船がどうしたとか、大航海時代でヴァスコ・ダ・ガマがどうしたとか、鄭和の第遠征が、とか程度で終わってしまう。
ローマと中国からかなりの量の金を吸い上げていた、と筆者は主張するが、それが実際どの程度の規模で行われたのかは詳細には述べられてない。そこ -
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ネタバレ[ 内容 ]
かつては高度の神殿文化を生み出しながら、16世紀以来ラテン・アメリカは常に外部の世界に従属してきた。
スペイン、ポルトガルの征服と植民地支配、イギリスはじめ列強の経済的支配、アメリカの政治的影響。
独立後も独裁制から民主制へ、統制経済から自由経済へと激動が続く。
ラテン・アメリカ諸国は共通の文化的伝統を基盤に、いかに苦悩の歴史と訣別し、自立と自己表現を達成するか。
恐竜の時代から現代まで、長大なタイムスケールで描く。
[ 目次 ]
プロローグ 新世界
1 古代アメリカ人の世界
2 侵入者
3 事業家としての征服者
4 イベロアメリカの成立
5 16世紀の変動
6 成熟する植民地 -
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無人島に漂着したロビンソンは、持ち前の才覚と粘り強さを武器に島の生活を切り開いていく。原文の息遣いを伝える新訳とともに、文化史研究の第一人者が不朽の名作を世界史的経済から読み解く、大人のための翻訳・解説決定版。訳者解説「大西洋世界のロビンソン・クルーソー」
1719年ダニエル・デフォーによって書かれた冒険小説。日本においても多数の翻訳書が出版されたのは周知の通り。翻訳者の気分や匙加減ひとつで原文にあるはずの文章が削除されたり、大げさに膨らませたりされているそうだ。この本は原文になるべく忠実に翻訳された本とある。本書の翻訳をされた増田氏は、子供用に書き直された本だけで原文に触れてない人がほとん -
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アメリカに生活していると中南米の国々との関係を日々意識せざるを得ない。政治、文化等に大きな影響を及ぼしているし、その影響力は益々大きくなることは間違いない。
一方でその歴史、国の成り立ち、個々の文化等、知らないことが多いことに改めて気付かされる。
本著は中南米の歴史を古代から現代へ広く薄く解説しているもので、全体の歴史の流れを知るには参考になった。
然しながら、全体の大きな流れを重視しているが故に、個々の国の成り立ちや、そのアイデンティに関しては、物足りなさがあり、これはもう少し国別の歴史を追うしかないのだろう。
単純にスペイン、ポルトガルの旧植民地、という扱いではなく、イギリス、アメリカの影