倉狩聡のレビュー一覧

  • かにみそ

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    泣けるホラー、なるほど。と最後に思えた。
    カニのちょっと生意気な、しかし優しい、ツンデレな所もかわいい。
    食べることはやっぱり大切だ。

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    2019年11月26日
  • いぬの日

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    古来、人間のパートナーになるべく繁殖されて来たペット達。 一方で利のみを求めて異常繁殖され、物扱いされ、無視され、虐待され、放棄され、花を積むが如く簡単に奪われる命。 愛を求めて全てを破滅に導くスピッツのヒメと、愛を守る為に自分の命を捧げるボーダコリーのミコト。 現実の世界では、ペット達は、物言わずにその一生を終える。 私は、本当に彼らを愛せているのかと、不安になった。

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    2019年10月28日
  • かにみそ

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    これもホラー特集。ホラー小説優秀賞を取ったからというより、どこかの書評で勧められていたから入手したものか。中編2作から成るけど、表題作が特に秀逸。カニとの不思議な友情も面白いし、あまりスプラッタを感じさせない描写も良い。最後のほろ苦い別れも含め、読まされる作品でした。これだけだったら満点でも良かった。もう片方の百合の話も、それなりに楽しめはするんだけど。

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    2019年08月05日
  • かにみそ

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     お食事小説のようなあたたかな食卓を想像させるタイトル。
    しかし本書を読んで食欲が刺激されることはない。むしろ衰退してしまう。
    『かにみそ』という美味しそうな言葉の響きにみごとに引っ掛かってしまった。

    物語は流星群の翌朝、無気力で20代無職の「私」は海岸で小さな蟹を拾う。
    しかしその蟹は普通とはかけ離れていた。
    奇妙で楽しい暮らしの中、「私」は職場でできた彼女を衝動的に殺害してしまう。
    「蟹…これ食べるかな?」
    蟹「じゃあ遠慮なく」

    何か友達にお菓子食べる?くらいの軽いノリなんだよね。この軽いノリがなぜか怖い。
    なんでたろう?
    おそらく「私」も蟹も罪悪感がないから。
    子供が遊び半分で虫の脚

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    2025年11月21日
  • かにみそ

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    定職に就かず実家暮らしをする20代男性が主人公。
    ある日海で蟹を見つけて、家で飼うことにするが、何とその蟹は言葉を話すことができた。
    主人公はある日衝動的に彼女を殺してしまう。
    主人公は思う。「蟹、食べるかな、これ」
    蟹「じゃ、遠慮なく」

    といったあらすじ。

    表紙、タイトルがインパクト大。
    序盤は蟹が話すことや捕食シーンなどが淡々と特別感もなく描かれていて、不思議な気持ちになりました。

    蟹が人を食べますが、わたしたち人間も魚や動物、野菜などの命をいただきます。
    蟹からみれば、人間も罪深きもの。
    様々な命をいただき生きている命なので、意味ある人生にしなければいけないと思いました。

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    2025年09月15日
  • かにみそ

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    ずっと気になっていた一冊。なかなか見つからないのでネットで購入。

    「泣けるホラー」というけれど、泣けないし全然怖くない。でも蟹はとても可愛い。

    水槽を空けるために今飼ってる熱帯魚を窓からぶちまけて殺したり、散々罪を重ねておいて「え、今更?」ってタイミングで罪悪感に駆られる主人公の方がヤバい。「百合の火葬」はよくわからなかった。

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    2024年12月22日
  • かにみそ

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    ネタバレ

    ホラーというよりは筒井康隆のシュール小説っぽい。
    猫を飼ってる人間としては、手の中に小さい命を預かることの恐ろしさみたいなものは身に覚えがあって、ラストシーンのしんどさはよくわかるつもりだけど……うーん、ホラーなんだろうか。
    ホラー小説大賞ってことで手に取ったから、出会い方が悪かったかもね。

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    2024年03月03日
  • かにみそ

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    2本の小説が書かれた本。
    どちらも愛情不足でそだった男性が主人公のお話。どんな関係にもいつか別れが来るということを教えてくれた。読み終わるとちょっぴり切なくなりました。

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    2023年08月30日
  • かにみそ

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    どんなものでも食べる、人語を話す蟹。主人公はそんな蟹を面白がり、飼い始める。
    設定も面白いし、蟹のキャラクターも楽しかった。
    一方、同書に収録されている『百合の火葬』は、気味の悪さが際立つホラーだった。
    それぞれ毛色の違うホラーで、楽しく読むことができた。

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    2022年12月18日
  • いぬの日

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    この作者の小説「かにみそ」と並んで売られていたので一緒に買ってみた一冊。

    いぬの復讐の話しだった。

    読み終えおもったのは、元をたどると人間が悪い

    悪質なブリーダー、仔犬の時だけかわいがる家族、ちょっと変な噂がでるとすぐ飼育放棄する他人など

    そして捨てられた犬は殺処分

    実際ペットがしゃべる事はないから、本当の気持ちはわからないけど、実はこの話のように人間に恨みを持つペットは沢山いるかもしれない。

    犬も怒らせると怖いなと感じた小説でした。

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    2022年03月22日
  • かにみそ

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    おすすめの小説だというのを見て買った一冊。

    かにの話と百合の話の2つの話の小説だった。

    蟹の話は、クソみたいな青年が、拾った蟹を育てて行くにつれて、まともっぽい人間に成長していく話だった。

    蟹は友達は食べないと言っていたが、青年は友達を食べてしまう。

    なんかいい話みたいな感じで話は終わったが、重大な問題が残ってるんじゃないか?と感じた話だっだった。

    百合の話は母親の愛情を知らない青年が、ふらっと現れた女性を母親じゃないかと思いながら接する話だった。 

    こちらの話はいい感じで終えた話だった。

    喋る蟹に百合。
    それらに触れて他人が成長していくいい話だと思うが、現実離れしていてマンガみ

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    2022年03月04日
  • かにみそ

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    【購入きっかけ】
    「短編 ホラー」で検索すると上位にヒットするので購入。

    【感想】
    表題作「かにみそ」は面白かった。
    主人公と蟹の対比がいい。死んだ人間をただの食糧とみなす蟹に対し、主人公ははじめこそ蟹が人間を食べる様子を楽しんでいたが、やがて罪悪感に苛まれ、このままではいけないと思う。また、蟹は主人公を「友達」だといい友達はぜったいに食べないと誓う。一方、主人公は蟹を食べてしまいたいと思うようになる……。
    ハンターハンターのキメラアント編よろしく、「けっきょく一番怖いのは人間ですよ」っていうオチなわけだけど、これはホラーなのか?と言われると結構微妙な気がする。個人的には蟹との友情と別れを描

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    2022年02月17日
  • かにみそ

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    角川ホラー文庫から出版され、2013年の日本ホラー小説大賞、優秀賞受賞作品。食事をして人語を解す不思議な蟹との泣けるホラー!と、銘打たれていたのでそういえばホラー小説ってあんまり読んだことないな(乙一の「夏と花火と私の死体」くらいかな)、どんなんだろう、と思って読んだんですが、これはもはや純愛小説ではないかと。

    何事に対しても無気力で流されるように漠然と生きていた主人公が、偶然浜辺で出会った蟹ちゃんとの生活の中でどんどんと変わっていく、そんな主人公の成長もありつつ、もうとにかく蟹ちゃんが可愛い。まじで。本当に蟹ちゃんが可愛すぎて、終盤の主人公の気持ちとシンクロしてしまう。そんな苦しさもあり

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    2021年02月03日
  • かにみそ

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    ネタバレ

    匂い系と聞いて。確かに妖しい関係ではあるけど、蟹は“蟹”であり、時折少女に比喩されているからか、男同士のあれこれを想像する余地もなかった。お互いが食べられても良いなんて究極の何かであるのは確かなのだが。
    ちょっと残念なのは色々と説明不足で雰囲気で押し進めているような。サイコパスも人の子でしたか…

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    2018年05月27日