売れる営業はどんな仕事の仕方をしているのだろうか。
「何の絵を描くのかを明確にする」
市場を知るということである。市場の大きさ、カタチ、複雑さなども調べる。まずは輪郭をはっきりさせることであり、それは描かない部分との境目をはっきりさせることでもある。つまり、それは、対象としない市場を明確にすることと同義である。
「パーツの形と色を知る」
いわゆるセグメンテーションの問題である。一口にスーパーマーケットという市場を狙うといっても、立地、扱っている商品、規模によって、いくつものセグメンテーションに分類することができる。
「どこをどう塗ればそれらしく見えるか考える」
営業では、こちらがイメージした顧客イメージに最も近い顧客層セグメントに対して自分の商品が刺さるかどうかを確かめる。つまり、どのセグメントから攻めれば最も効果的なのか、ツボを見つけることである。
「枠を塗る」
テストマーケティングやテストセールスによって、セグメントごとの成功パターンを事前につかんでおくと後が楽。
「中身を塗る」
セグメントごとの成功パターンに従い、淡々と営業をかけていく。
【年間粗利一億円の営業マンの塗り絵術】
①その商品のターゲット顧客リストと、厚手のB5用紙を用意する。
②顧客リストに片端から連絡する。
目的は買う可能性のある客かどうかを探ること。一回目の電話では、決して売り込まない。
③一回目の電話で「見込みアリ」の客に関する情報をB5用紙に記入する。
顧客の業界に関する新聞の切り抜きなども、電話の際の話題のために添付する。重要なのは「来週電話して」「担当者が木曜に出張から帰る」といった、相手のコメントを記入することである。
④相手のコメントに応じて、次回電話する曜日別にB5用紙を分類る。
⑤月曜なら月曜の分、火曜なら火曜の分というふうに、その曜日に該当するB5用紙の束を取り出して、その客だけに電話する。
この方法によって、毎週末には翌週の仕事のスケジュールが明確になる。
賢いやつだと思われる話し方。論理的に、明晰に話す。「PREP法」。
PREP法とは、結論を示し(Point)、理由を述べ(Reason)、具体例を述べ相手を納得へ導き(Example)、再度結論を示す(Point)
「この問題は明日までに解決する必要があります。(P)なぜなら、明日を逃すと関連する他のプロジェクトの遅延をひきおこしかねないからです。(R)Aプロジェクトが遅れると○○という問題が発生し、Bに悪影響を与えると△△にダメージを与えます。(E)だからこの問題は明日までに解決しないといけません。(P)」
加えて、相手のアクションを明確にすることも忘れてはならない。仕事においては「行動してもらう」ことをゴールに置かねばならない。
「ついては、私はこれから述べる三つのことを早急にやりたいが、了解してもらえますか。さらに、あなたには◇◇をしていただきたいのですが、可能ですか」
「仕事が速い」と思ってもらうことも大事なことである。報告書や企画書などの提出を求められたら、まずは、目的やその使われ方、アウトプットのイメージなどを確認する。次に、受けたら必ず納期を伝える。たとえ最後までできていなかったとしても、約束の時間に連絡して、どこまでできていて、残りはどうすればいつ完成するかを伝える。
キーパーソンの合意なくして次に進めない場合は、悩んでいても意味がない。多少強引にでも接触を試み、承認してもらう必要がある。
異なる部署や顧客企業の担当者の元に出向いて人脈を広げ、時には真剣に語り合う機会を数多く持つべきだ。多少強引なくらいに接触を持つ。