巽好幸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
軽い読み物かな~と読みはじめて、
違うじゃん!私の早とちり!
ちゃんとしたマグマ学者の人が書いてるよ。
資料も産業技術総合研究所地質図ナビ、国土地理院、海上保安庁のデータをもとに作成
とかだし、無理かもしれないなぁ~。
と、思いつつ読み進んだら、面白いのよ。
なぜ?読めるの?
それは、巽好幸先生が、食いしん坊だから!
出汁とブイヨンの違いは軟水と硬水の性質の特性のいかしかた、ではなぜ日本は軟水なの
と、地理のお話。
下仁田ネギがオンリーワンなのは、地質と
からっ風の通過で、関東ローム層が堆積しないこと。だったとは!
そんなこんなで、へぇー。そうなんだ!
と面白く読めました。
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Posted by ブクログ
前半は東北大地震(3.11)以来、列島の火山が活動期に入ったなどという俗説をマグマ学の第一人者がやんわり否定する。そんなに単純な話じゃないよ、というため息が聞こえてきそう。また、地震予知分野よりはマシなようだが火山学でもまだまだわからないことが多くて噴火を予測するのはかなり困難であるようだ。
後半は、列島の火山活動を概観して、非常に稀だが一旦起きると極めてシビアな災害、例えば阿蘇4噴火の再来や南海地震などに備えるべし、との提言。役人は頻度が小さいと見込まれるとなかなか動けないとのお嘆き。
面白く読んだが、もう少し火山学に振って深めのお話を読みたい。 -
Posted by ブクログ
日本に住んでいる限り地震に合うのは当たりまえで、地球の歴史からするといつ大地震が起きてもおかしくない状況なんだからお前ら覚悟しろよとマグマ学者様からの警告。
筆者が言う大地震が来るという想定で首都機能を分散させるというのは私も大賛成。現実は難しいと思いますがぜひ福井県に・・・・
大地震が起きてからじゃ遅いってのも皆分かっているはずなのに現状が安定していると行動を移さない、そう、自分だけは大丈夫という『正常化バイアス』のおかげで将来の危機に対応できない、んー、気持ちは分かりますが何とかしないと怖いですよねえ。
という自分は地震がいつ来ても対応できるようにヘルメットとピコピコハンマーを準備していま -
Posted by ブクログ
火山の専門家、マグマを専門とする学者が、「私たち日本人はなぜ、地球で一番危険な場所に住み続けているのか?」と大変動列島に住み続ける危険性について、警鐘をならす。
私たち日本人が暮らす、日本列島の自然や多くの自然の恵み。それらは、日本列島が4つのプレート境界に位置し続けていることによる不安定な均衡の上になりたっており、また、その不安定な均衡であるからこそ得られているものでもある。
著者の専門のマグマ、マントルの対流と、それに引きずられて移動するプレートの流れ。それらの接点に位置する日本列島には、地震と噴火は必ず起こる。
その事実を、専門家としてはおそらく平易に、しかし、一般的に見れば十分専門 -
Posted by ブクログ
東北地方太平洋沖地震が起こる直前まで、新燃岳の噴火が連日報道されていました。地震と噴火は、必ず起こる、のです。今信じられている大陸移動説を日本に当てはめて考えれば、永い年月安定した地面などは存在しないということはもちろんのこと、噴火だって、ある程度予測はできても防ぐことは出来ない。
ではどうするか。人口を集中させないことだと。過疎が進み、インフラ投資の効率化から、地方都市はより集中の方向に向かっているようですが、それは大絶滅への布石、になってしまうかもしれません。多様になって分散していくというのが、生き物の生き残りの術だよね。ひといろに染めて同じ所に固めるな、ってこと。
興味深いのは、最終章に