吉田新一郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
(1)私は現在,吉田氏の言う「学びのリーダー」(209頁)として授業で振る舞っているだろうか。私は「リーダー」としてではなく「マネージャー」としてふるまっている。教員たるもの授業においては「学びのリーダー」たるべきと考えるが,それができていない。「何よりも求められているのは『自分こそが学び続ける』ことである」(210頁)。
(2)授業運営に役に立つ文献である。学生参画型授業はここで言うところの「ワークショップ」(178-186頁)に他ならないと考えられる。ワークショップとしての学生参画型授業と捉え直してみると,これまでうまくつかめなかったポイントがつかめるかもしれない。
(3)吉田氏が「学び」や「振り返り」をどのようなものとして捉えているか知りたい。 -
Posted by ブクログ
これまでの
暗い、堅い、つまらない
授業ではなくて、
これからは、
刺激的な、楽しい、気持ちいい
授業を行うべき。
そうするためには、どうしたらよいか。
一番大事なことは、学習者を主役にすること。
なぜなら、
ものごとが記憶に残る割合は、
「聞いて、見たとき」 20%
「話し合ったとき」 40%
「体験したとき」 80%
「教えたとき」 90%
だそうだから。
たしかに、聞いたり見たりするだけじゃ身につかないよなぁ。
体験したり教えたりしないと身につかないよな。
最近は教育にかなり関心があるので、面白かった。
目からウロコがいっぱいでした。
-
Posted by ブクログ
06-03-29
吉田新一郎「『学び』で組織は成長する」光文社新書を読みました。この本では、企業、行政、学校、NPOなどの組織で使える22の学び方をオムニバス風に解説しています。学び方は次の通りです。
?一人でできる学び:1)ジャーナル、2)シャドーイング、3)インタビュー、4)自己開発計画、5)読書、6)サバティカル
?二人でできる学び:7)メールの交換、8)相互コーチング、9)メンタリング、10)ジョブ・シェアリング、11)週刊ジャーナル
?チームでできる学び:12)アクション・ラーニング、13)チーム改造計画、14)メーリングリスト、15)アクション・リサーチ、16)会議
?組織レベルの学び:17)変化の担い手の養成、18)哲学クラブ、19)ニュースレター、20)ワークショップ、21)オフサイト・ミーティング、22)他社訪問
それぞれの学び方の解説では、ある人とその学び方との出会い、そして、そこで得られた成果が簡潔に書かれ、学び方の全体像がまずわかります。次に、学び方の具体的な流れ、留意点、さらに学びを深めるための方法、参考図書が示されます。
この本で、それぞれの学び方をマスターすることはできません。著者の意図も、読者がこの本をきっかけに興味をもった学び方を、参考図書などを参考に深めて実行してもらうことにあるのではないでしょうか。
学びにおいて、日常業務の「計画」−「実行」−「評価」のサイクルの「評価」の後に「振り返り」を加えてサイクルにするとともに、「他者の視点・他者からの情報」→「他の可能性の発見(問題/状況設定、目標、やり方)・自分のしていることへの確信・自信」→「振り返り」→「問い直し」のサイクルの「振り返り」を重ねることを提言しています。また、後者のサイクルは複数あった方が学びが飛躍的に拡大し、仕事のやり方も絶えず改善していけるといいます。
現在の学校での組織の学びは、十年一日のごとく会議や講義式の研修会です。中期/長期的なビジョンをもつためには、様々な学びを取り入れる必要があるのではないでしょうか。教育改革が学校の外側から波のように押し寄せる中、管理職も、また教職員も古いスタイルを脱ぎ捨て、学校の内側から創造的に教育改革を進めていく学びが望まれると思います。
-
Posted by ブクログ
研修といえば大方が机に座って話を聞くという形式が多いのではないだろうか?そしてそれはたいてい退屈である。長い研修で得たはずの知識もいざ仕事になるとうまく活用できない。こういった経験はないだろうか。この本では学びの形式やメカニズムを解説し、それに応じた多彩な研修方法を使用することで、受講者が主役となる能動的で実用的な研修になると説く。とくに、学ぶ、考える、振り返る、行動する、観察する、という学びの形式があり、人間はこのそれぞれに得手不得手があり、そのため、講義による形式だけでは他の人から学ぶことが苦手で行動したり振り返ったりすることで学習することが得意な人には向かないということになる。また、研修で身に付けたことを仕事に生かす手法もかかれており、研修の主催者だけでなく受けるほうとしてもぜひ読んでおきたい本。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ<目次>
パート1 今すぐできる学校改革の具体例
第1章 まずは大人の学びを変えよう!~従来の「研修」からの脱却
第2章 こんなシンプルな方法で、大人の学びは変わる!~情報交換・コミュニケーション・意思決定の仕方を変える
第3章 やっぱり変えるのは授業から~子供主体の学びへ
第4章 評価が変わると授業が変わる、学校が変わる
第5章 保護者が変える、保護者と変える
第6章 制度・仕組み・ハードを変える
パート2 なかなか変わらない学校をどう変える?
第7章 なぜ変える必要があるのか?
第8章 なぜ変わら(れ)ないのか?
第9章 変わるのに必要な七つの方法
<内容>
吉田新一郎が2007年に出した『効果10倍の<学び>の技法』(PHP新書:2007年)の増補改訂し、パート2を追加したもの。最初に原著を読んだときには、自分の気持ちがそこに達していなかったので、しっくりとは来なかったが、変える必要を感じている今読むと、なかなか感じるところがある。授業の部分の第3章は参考になった。パート2は、やや上滑りしている感じ。ここにメスを入れるのは、とても難しいこと。 -
Posted by ブクログ
鹿田尚樹さん『10分間リーディング』、小山龍介さん『スタディ・ハック!』などで紹介された、「学び」や「教える」技術について解説した1冊。
特に、教えることの効果を前半部分で紹介していますが、これはまさに実感できるものと思います。
研修を行うときも、専門の研修講師を連れてくるだけでなく、同じ立場の者が教え、教えることで学ぶ。このいいスパイラルを形成していきたい。
本書に書かれていることはもっともなことが多いが、どこまで、実践できるかというと難しいところもある。このあたりは、コストと効果のどこでバランスをとっていくか。しかし、理論としては参考になると思う。
研修内容をいかに職場で活用するのかといった点では、職場の環境、特に上司の姿勢で大きく左右されるようだ。受講者だけをとらえるのではなく、職場全体としてアプローチしていく姿勢が常に必要になると思います。
<この本から得られた気づきとアクション>
・学びは多様なもの。一律にとらえるものではない
・研修は手段であり、場合によってはやらないことが効果的なこともある
・職員から講師を育てることで、多面的な学びを創造する
老子「聞いたことは、忘れる。見たことは、覚える。やってことは、わかる」
老子の言ったことを数字で表したアメリカの研究者の結果(数字は、記憶に残る割合を表している)
聞いたことは、10%
見たことは、15%
聞いて見たときは、20%
話し合ったときは、40%
体験したときは、80%
教えたときは、90%
行動主義(教えることが明確、いかに効果的・効率的に教え込んでいくか)
↓
構成主義(知識は与えられるものではなく、個人の知識や体験をベースに自らの知恵を作り出すもの)
学びの原則
①人は皆、常に学んでいる
②安心して学べる環境が大切である
③積極的に参加できるとよく学べる
④意味のある内容や中身を扱うことでよく学べる
⑤選択できるとよく学べる
⑥十分な時間があるとよく学べる
⑦協力できるとよく学べる
⑧振り返りとフィードバックがあるとよく学べる
⑨互いに讃え合ったり、教え合える機会があるとよく学べる
マルチ能力(人間が生きるために使う多様な力)
・言語能力
・論理的-数学的能力
・空間能力
・音感能力
・人間関係形成能力
・自己観察・管理能力
・自然との共生能力
変化の原則
①変化は、プロセスである
②変化は、個人よりもチームが対象の方が効果的である
③変化には、コミュニケーションが大切である
④変化には、サポートが大切である
⑤変化は、バランスがとれているときは起こらない
⑥変化には、大きいビジョンと段階的な目標が大切である
⑦変化には、学びが伴うものである
思考力についてベンジャミン・ブルームというアメリカの研究者が『教育のねらいの分類』という論文で「思考は、6段階にレベル分けできる」ことを提唱
①知識-暗記力(事実やことばややり方や分類などを知っている)
②理解-内容を解釈したり、言い換えたり、説明したり、推し量ったりする能力
③応用-知識を1つの状況から別の状況に移すことができる能力
④分析-全体の中の部分を見つけたり、区分けしたりできる能力
⑤統合ー部分を組み合わせて統一された全体をつくりだせる能力
⑥評価-基準を使って情報の価値や使い道を判断できる能力
<目次>
プロローグ 私の「教え方」史
第1章 間違った習慣からの脱出
第2章 よりよい「学び」をつくるための5つのポイント
第3章 「学び」のサイクル
第4章 仕事や生活に活かす
第5章 「学び」をサポートするためにすべきこと
資料編 -
Posted by ブクログ
従来の講義形式の「学び」から脱却し、受講者中心で参加型の授業や研修を行うためのノウハウ、さらに研修終了後、実際に学んだことを活かすために講師、上司が行うべきことについて、欧米の研究データを交えながら紹介したもの。
「アイスブレーキング」や「ブレインストーミング」など、この何年かの間でそれらの手法は随分紹介され広まってきたと思うが、それらの手法を駆使して、いかにこれまでの「悪しき」「悲劇的な」習慣である講義形式の授業・研修からの転換を図るか、ということが重点的に説明されている。この本は、アメリカで研究・開発されたテクニック、ノウハウをとにかく紹介して、押しつける、という感じになっている。個々の手法自体は参考になるし、役立つ部分も多いが、とにかく講義はダメ、最悪、というように、ひたすら「日本的」なものを否定するだけで、違和感を感じたまま読み終わってしまった。「批判的な友だち」「ラブ・レター」「チェックイン」など、いかにも欧米的なネーミングも、違和感を助長させる。本当にこういったやり方を勧めるのならば、従来の日本的なものを踏まえた上で、どのように参加型の研修が取り入れられるのか、という橋渡しをしてくれた方が、むしろ説得力が高まり、「習慣の奴隷」から解放される気がする。(10/02/07)