山岸俊男のレビュー一覧

  • 社会的ジレンマ 「環境破壊」から「いじめ」まで
    とりあえず最後まで読んだ、という現状。広いところに目を向けてそこから考えなくてはいけないのに、どうしても考え方を人の心を出発点として考えちゃう癖が抜けなくて、読みすすめるのに苦労しました。パチンと思考のスイッチが切り替わっちゃえばすっと頭に入ってくるはずなのに!というわけで、同筆者の別の本を読んでま...続きを読む
  • 信頼の構造
    同じ著者の「日本の安全はなぜ消えたのか?」に記載されている内容を実証実験で検証したやや学術的な本。
    (本書のほうが発売は古いので、実際は、本書の結果を踏まえて、新しい情報を加えつつ、「日本の安全はなぜ消えたのか?」を書いたと言うほうが正解)

    安心社会と信頼社会、日本とアメリカで同じ実験をしてそれぞ...続きを読む
  • 社会的ジレンマ 「環境破壊」から「いじめ」まで
    「わかっちゃいるけどやめられない」
    社会的ジレンマについて基本的な考察を丁寧に教えてくれます。
    「環境問題のことを考えれば、通勤には自家用車でなくて公共交通機関を使った方が良い」・・・・わかっちゃいるけど
    「寒い日はバス停で待つのもつらいので、ドアtoドアの自家用車を使ってしまう」・・・・やめられな...続きを読む
  • 社会的ジレンマ 「環境破壊」から「いじめ」まで
    様々な本を読んで思った事があります。それは、これからの学問は社会心理学と哲学(哲学史を含む)の時代だ、という事です。著者の本を読む度に、この『社会的ジレンマ』の課題解決に苦心する環境を打破できる処方箋があればな~と思います。フリーライダーの問題が解決できれば更に進歩した社会になる、しかしその根本的な...続きを読む
  • 日本の「安心」はなぜ、消えたのか 社会心理学から見た現代日本の問題点
    農村のような集団主義社会とは「信頼」を必要としない社会であり、逆に都会のような、いわば個人主義的な社会とは本質的に「信頼」を必要とする社会である。武士道と商人道の道、あなたはどちらの道を選んで生きますか?
  • 社会的ジレンマ 「環境破壊」から「いじめ」まで
    [ 内容 ]
    違法駐車、いじめ、環境破壊等々、「自分一人ぐらいは」という心理が集団全体にとっての不利益を引き起こす社会的ジレンマ問題。
    数々の実験から、人間は常に「利己的」で「かしこい」行動をとるわけではなく、多くの場合、「みんながするなら」という原理で動くことが分かってきた。
    この「みんなが」原理...続きを読む
  • 信頼の構造
    今春から所属することが決まったゼミの、昨年度の課題図書。
    ゼミ選考のために読んでみたら面白かった。
    「安心」ではなく「信頼」することの意義を知ることができる一冊。
    グローバル化した現代において、今まで美徳とされてきた内集団びいきの日本型ビジネス形態は、機会コストの点でも時代遅れと言える。
    人を信頼し...続きを読む
  • 日本の「安心」はなぜ、消えたのか 社会心理学から見た現代日本の問題点
    とにかく読みやすい。
    そして内容は深い。

    日本の社会が、「ぼくはこっちが好きだけど、みんなはあっちがいいと思うだろうから、ぼくもあっちにする」っていう思考だった、というのは、うすうす気づいていたんだけど、改めて納得。その考えが信頼社会への移行をさえぎっている。

    おもしろいですね〜!
  • 安心社会から信頼社会へ 日本型システムの行方
    考えさせられる。知らない人を見たら疑ってかかるような人より知らない人でもまず信じてみるような人のほうが得する世の中になりつつある。
    軽く読むには向かない。
  • 日本の「安心」はなぜ、消えたのか 社会心理学から見た現代日本の問題点
    ムラ社会では他人を信頼しなくて良いのだ、というのは目から鱗かもしれない。この本を読むと、最近疑問に思っていたいじめや一連の不祥事についての回答が与えられる。結論が、未来は暗いというのが悲しい。結局、自分も日和見派なので、誰かが何とかしてくれると思ってるですよね。読んで良かったと思います。自分の評判を...続きを読む
  • 信頼の構造
    同著者の本『日本の「安心」はなぜ、消えたのか―社会心理学から見た現代日本の問題点』を、より学術的に詳しく記述した内容となっています。
  • 社会的ジレンマ 「環境破壊」から「いじめ」まで
    社会心理学の観点から、囚人のジレンマを様々な社会問題に適用し説明している本。
    北海道大学の山岸先生は、この社会的ジレンマの研究で著名である。
    心理学を現実世界へ応用しようとする試みは、あらゆる心理学者が見習わなければならないだろう。
    欲を言えば、現象の予測や対策法をもう少し具体的に論じていれば、さら...続きを読む
  • 日本の「安心」はなぜ、消えたのか 社会心理学から見た現代日本の問題点
    時勢、時流、社会は「勢い」で決まる場合も多くなった。「臨界質量」40%を超えるとその勢いが増す(良くも悪くも多数の流れが発生する)、とある。また、ここにあるのは「武士道」的モラルは現代の資本主義社会(契約社会=信頼・安心)には合っていない、と言う。元々日本で多いのは「〜すべきだ」が多く「〜する方が得...続きを読む
  • きずなと思いやりが日本をダメにする
    対話形式で進められていることもあって、思ったほど読みにくくなかった。 多様性をたびたび耳にする今こそ、必要な内容だと思った。
  • 安心社会から信頼社会へ 日本型システムの行方
    わざわざこの国で「絆」が叫ばれることの心理的背景がよくわかる。
    基本的に日本人は他人を信頼していないのだ。だから助け合うという当たり前のことを言うのに「絆」なんて大げさな言い方をしなければならない。もっと言うと、助け合わなかったら罰金くらいのことをしないと助け合わない社会なのだ。
    ほっといたら、社会...続きを読む
  • 信頼の構造
    がんばって読み終わった。
    集団主義社会は安心を生み出すが信頼を破壊する。
    信頼には関係強化だけでなく関係拡張の側面もある。
    不信の無駄。役所仕事は非効率。規則が多いから。国民が役人を信頼しないから。不信が非効率の強制を伴う規則を生む。
    信頼が必要とされるのは社会的不確実性の大きな状況。パラドックス①...続きを読む
  • 安心社会から信頼社会へ 日本型システムの行方
     契約社会に住む米国に暮らす人々の方が日本人より他者を信頼している。驚きの調査結果から本書ははじまる。日本人が「信頼」と思っているのは実は「安心」でありそれは減少傾向にあるというのが著者の主張である。
     またよく信頼する人はバイアスにだまされずに相手のことを正しく理解することに長けているということの...続きを読む
  • 信頼の構造
     「世界標準の経営理論」で参考図書として取り上げられていた。

    「安心が提供されやすいのは信頼が必要とされない安定した関係においてであり、信頼が必要とされる社会的不確実性の高い状況では安心が提供されにくい。」

    「安定した社会的不確実性の低い状態では安心が提供されるが、信頼は生まれにくい。これに対し...続きを読む
  • 安心社会から信頼社会へ 日本型システムの行方
    各種実験の説明が多く、結構疲れます。だんだん、実験内容は読み飛ばして結論を探してしまった。実験内容に興味のある人には参考になるかと。

    偏差値の高い大学生は一般的信頼が高いのはなぜだろう??自己効力感の高さから、自分に対する信頼、社会に対する信頼が高いのでは??
  • 日本の「安心」はなぜ、消えたのか 社会心理学から見た現代日本の問題点
    ・武士道は君主のためならなんでもする。「嘘も方便」
    ・企業の不祥事、情報隠しに繋がる。
    ・お説教に効果はない。
    ・正直者がトクをする社会を作ることが重要。
    ・トクになる行動を人間はとる。

    ・日本人は他人を信じない。よそ者を排除して、安心を作ってきた。
    ・アメリカ人は信じれば、裏切られることもあるが...続きを読む