日本が大東亜戦争で敗戦したことは知っていても,なぜ負けたのかということまでは,なかなか歴史の授業で学ぶことはないと思います。
敗戦の原因はどこにあるのか,将来にいかすべき教訓は何かということを研究したのが本書です。
文章が読みにくいということはありませんが,出来事や人物に馴染みがないので,やや読み
...続きを読む進めるのに苦労しました。
私は自分の仕事や生活にどう活かしていくかということを考えながら読みました。
本書を読んでの私なりに得た教訓ですが,
・成功体験ばかりでもそのことだけに囚われて,視野が狭くなってしまい,そのことが大きな失敗を招く。それゆえ,失敗も貴重な経験。
・帰納的思考を大切に。経験から知識を得,それを実践しながら知識を修正していく。トライアル&エラーが重要。
失敗を取り上げることは,ともすれば当事者を非難するように受け止められ,取り上げること自体をやめさせようとすることもあるようです。しかし,責任追及という視点ではなく,何が起こったのか,その何が良くなかったのか,今後どうすべきかということは,たとえ失敗に目を向けることに気が進まないとしても,臭い物に蓋をするという姿勢ではいけないと思いました。
この本を読んでいる最中に,身近にそのような話を聞き,歴史を学ぶ姿勢は重要だと改めて認識した次第です。
本著の先駆けとなる「失敗の本質」も読んでみる予定です。