自身のサイトでひっそりと漫画を公開してきた町田洋。電脳マヴォに掲載した「夏休みの町」が今年の文化庁メディア芸術祭のコミック部門の新人賞をとったりと、じわじわきている新人さんです。
そんな彼の初のコミカラズが、「惑星9の休日」です。
お話的には「惑星9」という閑散とした星があって、その星に暮らす人
...続きを読む々の日常が描かれている。また、ちょっとしたSF的なお話があったりして、その辺がセンスオブワンダー!ではないけど、ちょっと不思議な雰囲気がなんとも心地いい。
町田洋は特徴として、人の心の変化を風景として、切り取るのがとてもうまいだと思います。
「午後2時横断歩道の上で」という話では、なんでもない日常の中、なんとも思ってなかった女の子と横断歩道渡っているときにいきなり恋に落ちる、そんな話があって、そのシーン見開きを使ってドーン見せている。その見開きのシーンが絵として魅力的で、主人公にこんなこと言わしちゃう。
「この瞬間は永遠だと思った」
くーーーたまらん。
青臭すぎない?って方、ご安心ください。絵が、グラフィック的というか、ところどころカクカクしていて、全体的にはさっぱりとした印象。多分テン年代はこういう漫画を読んでいるとモテると思います。
自分的には、西村ツチカや市川春子に続く、新しい才能を持った新人さんだと思ってます。これからが期待です。