近松門左衛門のレビュー一覧
-
近松の心中には、逃げてゆくと言うより、死に向かって不可避的に邁進して、ぶつかって行くような印象を受けます。「心中天の網島」は篠田正浩も映画化していますが、これも非常に優れています。Posted by ブクログ
-
『曾根崎心中』は文楽で見ていたが、読むのは初めて。他に『冥途の飛脚』と『心中天の網島』の有名作を収録。校注を読み終わってから現代語訳を読むようにしたが、やっぱり難しい。訳があってよかった。しかしどの話も切ないなぁ。お初・徳兵衛、梅川・忠兵衛、小春・治兵衛と対で語られる二人の転落物語だし、当時はかなり...続きを読むPosted by ブクログ
-
有名どころの3編が掲載されています。こなれた現代語訳なのでとても読みやすく臨場感があります。
元々冥途の飛脚を目的に読んだのですが、自分のメンタリティの関係で、転落していく主人公に対して見てられない感じがして、思った以上に楽しめなかった自分がいました。共感性羞恥が発動されてしまったような気がします。...続きを読むPosted by ブクログ -
近松門左衛門をはじめて読んでみた。
浄瑠璃の知識もほとんど無く読んだのだが、なかなか面白い。
文章で読んでこれだけ面白いと感じるのだから、浄瑠璃で観たら更に面白いのではないかと思う。
所謂「心中物」であるので無常観をあらわす仏語なども頻出したり、ことばの掛け合わせなどもあり、意味をくみ取るのにだいぶ...続きを読むPosted by ブクログ -
江戸時代前期の元禄期の人形浄瑠璃の作者として歴史の教科書などで必ず目にする近松門左衛門の心中物として名高い曾根崎心中、心中天の網島など3編を収録。大坂を舞台に、遊女とその遊女にのめり込んでしまった男の顛末記です。浄瑠璃のための作品なので、上演されるものを見るのが前提だけに本を読むだけだと微妙に分かり...続きを読むPosted by ブクログ
-
人形浄瑠璃や歌舞伎で触れてきた物語。
一場面ずつでしか味わってこなかったものを、初めて通して読むことができた。
前半は現代文、後半が原文と注釈がありわかりやすい。
初めて近松作品に触れる方にはオススメの文庫本。Posted by ブクログ -
半分以上が古典の教科書みたいになっていて、
現代語訳の内容自体は短いので、すぐに読み終えました。
最も美しい愛の結末は心中…と私も思いますが、
経緯なんかは結構俗っぽかったりしますね。
まぁ美しく愛を終わらせるために心中するのではなく、
やむにやまれぬ事情で心中するので当然かも知れませんけど。
...続きを読むPosted by ブクログ -
そういえば浄瑠璃というのは観たことがない。人形劇だから「プリンプリン物語」みたいなものだろうか(笑)。
江戸・大坂あたりの町人文化を描いたものとして、民俗学的な興味をもって読んだ。これだけ読むと当時の庶民はひどく簡単に「心中」をしたのかと思ってしまうが、実際そんなに多かったのだろうか。現在では自殺は...続きを読むPosted by ブクログ -
近松門左衛門の浄瑠璃。
現代語訳が大変読みやすいです。
現代語訳がなかったら読まなかったと思います
(読まざるを得ない理由があるのだが)。
付けたのは★3だけど本当は4でもいいくらい。
なかなか不条理なストーリーもあるのだけど
文章が軽快で重苦しさはない。
当時の風俗が垣間見えてそういう意味でも興...続きを読むPosted by ブクログ -
某動画サイトに投下された同名の曲を聴いて興味がわき、読んでみました。
現代語訳もあって読みやすいです。
この話、新春ドラマとかでやったら人気出るんじゃないでしょうか…。
Posted by ブクログ