【感想・ネタバレ】曾根崎心中 冥途の飛脚 心中天の網島 現代語訳付きのレビュー

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近松の心中には、逃げてゆくと言うより、死に向かって不可避的に邁進して、ぶつかって行くような印象を受けます。「心中天の網島」は篠田正浩も映画化していますが、これも非常に優れています。

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2010年02月13日

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『曾根崎心中』は文楽で見ていたが、読むのは初めて。他に『冥途の飛脚』と『心中天の網島』の有名作を収録。校注を読み終わってから現代語訳を読むようにしたが、やっぱり難しい。訳があってよかった。しかしどの話も切ないなぁ。お初・徳兵衛、梅川・忠兵衛、小春・治兵衛と対で語られる二人の転落物語だし、当時はかなりホットなゴシップだったのだろうが、なんとも美しく描かれている。

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2020年09月23日

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有名どころの3編が掲載されています。こなれた現代語訳なのでとても読みやすく臨場感があります。
元々冥途の飛脚を目的に読んだのですが、自分のメンタリティの関係で、転落していく主人公に対して見てられない感じがして、思った以上に楽しめなかった自分がいました。共感性羞恥が発動されてしまったような気がします。自分自身のどこかに、自分もこの主人公のようにふとしたはずみで転落してしまうのではないかという意識があるのかもしれないと思った作品でした。単純に悲しい話の時は、何ともない事が多いのになぁ。

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2017年10月09日

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近松門左衛門をはじめて読んでみた。
浄瑠璃の知識もほとんど無く読んだのだが、なかなか面白い。
文章で読んでこれだけ面白いと感じるのだから、浄瑠璃で観たら更に面白いのではないかと思う。
所謂「心中物」であるので無常観をあらわす仏語なども頻出したり、ことばの掛け合わせなどもあり、意味をくみ取るのにだいぶ苦労する。
本書は原文の雰囲気を損なわない秀れた現代語訳があるので、それを頼ることが可能である。
原文にも細かな校注があり、とても素晴らしい書籍だ。

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2015年12月09日

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江戸時代前期の元禄期の人形浄瑠璃の作者として歴史の教科書などで必ず目にする近松門左衛門の心中物として名高い曾根崎心中、心中天の網島など3編を収録。大坂を舞台に、遊女とその遊女にのめり込んでしまった男の顛末記です。浄瑠璃のための作品なので、上演されるものを見るのが前提だけに本を読むだけだと微妙に分かりにくい部分もありますが、セリフ回しなど、なかなか面白いです。これはぜひ歌舞伎や人形浄瑠璃で観てみたいです。あと、本書は現代語訳と原文が1冊にまとまっているのでとても重宝します。

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2013年10月09日

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人形浄瑠璃や歌舞伎で触れてきた物語。
一場面ずつでしか味わってこなかったものを、初めて通して読むことができた。
前半は現代文、後半が原文と注釈がありわかりやすい。
初めて近松作品に触れる方にはオススメの文庫本。

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2024年02月19日

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半分以上が古典の教科書みたいになっていて、
現代語訳の内容自体は短いので、すぐに読み終えました。

最も美しい愛の結末は心中…と私も思いますが、
経緯なんかは結構俗っぽかったりしますね。
まぁ美しく愛を終わらせるために心中するのではなく、
やむにやまれぬ事情で心中するので当然かも知れませんけど。

曽根崎心中は徳兵衛の人の良さが招いた物なので、
大分同情の余地がありますが、
残りの2つは不甲斐ない男性の所為で遊女が翻弄された…
という感じの流れなので、残念な印象が拭えません。
特に冥途の飛脚は結局心中に失敗して捕まってますしね…。
でも心中と云えば!な作品が読めたので満足です。
今後はもっと私好みな心中を描いた作品を探したいな。

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2014年02月01日

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そういえば浄瑠璃というのは観たことがない。人形劇だから「プリンプリン物語」みたいなものだろうか(笑)。
江戸・大坂あたりの町人文化を描いたものとして、民俗学的な興味をもって読んだ。これだけ読むと当時の庶民はひどく簡単に「心中」をしたのかと思ってしまうが、実際そんなに多かったのだろうか。現在では自殺は一般的倫理に反するものとして暗黙のうちに禁忌的なイメージを持つが、この頃は「死」は世上の軋轢を解決する手段として比較的容易に用いられたものだったか。
西洋は「個人の生」を保護すると共に管理し、それを至上の命題として「掟」化することによって、自殺をあからさまに禁じた訳だが、西洋化する以前の日本であれば、ひとつの自然として自死を暗々裏に認めていたということも、ありえそうな気がする。

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2013年03月03日

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近松門左衛門の浄瑠璃。
現代語訳が大変読みやすいです。
現代語訳がなかったら読まなかったと思います
(読まざるを得ない理由があるのだが)。
付けたのは★3だけど本当は4でもいいくらい。

なかなか不条理なストーリーもあるのだけど
文章が軽快で重苦しさはない。
当時の風俗が垣間見えてそういう意味でも興味深い。
機会があったら三作品とも浄瑠璃で観てみたいものだ。

収録作品
・曽根崎心中
・冥土の飛脚
・心中天の網島

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2009年11月19日

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某動画サイトに投下された同名の曲を聴いて興味がわき、読んでみました。
現代語訳もあって読みやすいです。
この話、新春ドラマとかでやったら人気出るんじゃないでしょうか…。

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2009年10月04日

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