大野芳のレビュー一覧
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田中一村が好きで、奄美の旅行をした後に読みました。
田中一村の生涯についての本かと思っていたら、その周辺の人々の経歴や今までの人生まで説明している、なんでだろう?と思っていたけど、
田中一村を応援したり、支えた人、興味を持って優しくした人、可能性を感じて世に出そうと奔走した人、そういう名もなき人々がいて、「田中一村」という世間的にはなんの肩書きも称号も評価も受けていなかった画家が世の中で知られるようになったというお話でした。
奇跡的な偶然が人の縁をつないでいく様を見ました。それの発端には田中一村という人の、自分の描きたい絵を描きたいままに描くという烈しい熱があったからであって。それがなけ -
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田中一村さんの名を知ったのは
もう20年以上も前になるでしょうか、
当時、
自分たちが歌いたい歌は
自分たちが創ればいいのだ、
と 日本全国を「自分の歌」を持って
駆けまわっていたフォークシンガー笠木透さん
に出逢った頃でした
コンサートの終わった後、
「いゃあ どえらい絵描きだわ」
と笠木さんが熱っぽく語っておられた。
その時以来
田中一村さんは
私の中では特別な存在となっている。
NHK出版の「田中一村画集」を
始めとして、
「田中一村 豊饒の奄美」大矢 鞆音
「 アダンの画帖田中一村伝」南日本新聞社
「評伝 田中一村」大矢 鞆音
などなど
むさぼるように
手にしてしまうこととなっ -
Posted by ブクログ
ネタバレ本書は、従来の兼好法師像である「隠者的な歌人」としてではなく貴族の家司であるとして堀川家の為に生きた、鎌倉幕府の政治情勢・宗教的変革・歌壇の勢力争いの渦中で生きざるを得なかった「現実主義者」として位置づけている
兼好の出自を倉栖某の子で早世した為、卜部氏(神官家系)に養われ貴族世界で生きてきたとしており、WIKIにあるように吉田神社の格付け家系捏造にも触れています
また『徒然草』が「なぜ書かれたのか」という謎にも参考とした林瑞栄の家司として謹慎中の主家への教育目的説の披露や、兼好が「世捨て人」像を自ら演出するための「自己弁護の書」として解釈する説は面白い時々の
兼好はエッセイストでも、抽象的な -
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ネタバレ天皇の系譜にまつわる大きな問題を取り上げた意欲作だと思うのですが、様々な時代や事柄に唐突に話が展開するために非常に難解なものとなっています。
しかし、タブーに挑戦した内容であり、真実にたどり着けるほどの説得力は残念ながらないものの、独自取材を織り交ぜながらの大変興味深い話がいくつもありました。
明治天皇の先帝である孝明天皇の死の謎をエピローグとして、太平洋戦争後に世上を賑わした南朝の末裔を自称する熊沢天皇の話題から話が展開していきます。
現在の天皇家は北朝系統とされていますが、実は明治維新は南朝革命であったのだ。
孝明天皇は毒殺されたのであり、明治天皇もまた南朝方の末裔と入れ替わったのだ・