西井敏恭のレビュー一覧
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本書は、買い物をする前の自分自身の行動を追体験するように読み進めることができ、自社サービスへの応用においても非常に示唆に富んだ一冊でした。
著者が一貫して主張しているのは、「新規獲得よりもリピート維持に注力すべき」という点です。既存顧客の体験を丁寧に設計し、UGC(商品レビュー等)を活性化させることが、結果として新たな顧客を呼び込むサイクルを生むという構造は非常に納得感があります。
また、顧客を属性(年齢・性別など)ではなく、「今の状態(F0〜習慣顧客の4段階)」で捉える分析視点も鮮やかです。定着者と離脱者の「差分(Tファクター)」を導き出すためのユーザーインタビューにおいて、単なる感想ではなく「時系列で事実を聞く」という具体的な手法は、実践においてすぐに役立つポイントだと感じました。
さらに、ロイヤリティを高める鍵が「過剰なおもてなし」ではなく、ストレスを感じさせない「エフォートレス(手間なし)」にあるという指摘にも深く共感します。
昨今、私を含めユーザーは「やらせ」や「過度な好意的レビュー」を警戒しています。だからこそ、レビューを単なる広告素材ではなく、顧客の不安を払拭し、満足度を高めるための「誠実な設計」として組み込むことが、デジタル時代のマーケティングにおける勝機になるんですね。勉強になりました。 -
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・マーケティング:お客様の買いたい気持ちづくり
・マーケティングは「売る」ことから「売ったあとの関係をどう築くか」へと移り変わっており、その実現のためには、まず顧客とつながる仕組みを整えることが重要です
・同じ商品・サービスでも、新規顧客とリピーターでは求める価値が異なります。新規顧客にとっては安心感が重要かもしれません。一方、リピーターにとっては「他の商品との違い」「長く使うことで得られるメリット」が勝ちとなることが多いです。
・WHO=どの状態の誰、WHAT=誰のなんの価値 と分解する
・顧客のニーズはライフステージや利用回数、社会のトレンドによって絶えず変化します。その時時の顧客の状態を正しく理解し、それに合わせて提供価値を変えていくことがマーケティングの本質になっています
・初めて購入した顧客がなんの商品を選んだのか、2回目の購入に至った顧客が何人いるのか、しばらく離反していた顧客が久しぶりに購入した商品はなにか
・情報を単に発信したくなるのではなく、「思わず共有したくなる体験」を設計することこそが、デジタル自体のマーケティングの本質です。実際の体験を通じて「これはぜひ誰かに伝えたい」と思ってもらえる価値を提供することで、それが自然に広がっていく。この流れを作ることが、デジタル時代には事業成長のドライバーになります
・カスタマーライフサイクル:潜在→認知→興味→比較→お試し購入→体験→本購入→習慣化→愛着→推奨。ただし、顧客は必ずしもこのプロセスに沿って順序立てて進んでいくわけではありません
・新規顧客獲得の設計において、F2を起点に全体設計を行う
・F1体験は現在使っている商品と同等か、より低いコストで「一度試せる」状態を作る
・デジタル時代にはF0(購入なく顧客とつながる)の設計が必要:体験サービス、LINEへの友だち登録やアプリの提供など
・F0を経由したほうがCPOは安価になる
・顧客獲得においてはF1で終わりの指標ではなく、F2までを含めて設計を行う
・購入までの期間が長い商材にはF0を設計する
・デジタル時代には顧客の口コミが重要なため、広告などを実施する前にUGCを集める
・ロイヤルティーを高めるポイントは、顧客の努力を以下に減らせるか、すなわち、いかにエフォートレスな体験を設計できるか
・エフォートレスとは「驚かせること」ではなく、「つまずかせないこと」
・シナリオ型:顧客を同じと捉えて一律でコミュニケーションする
・トランザクション型:行動データに基づいて顧客の状態に合わせたコミュニケーションをする
・初期は「シンプル」と「初期実感」、中期は「測定(可視化)」や「トランザクション」による関係構築、後期には「ロイヤルティプログラム」による損失回避の動機づけ
・ブランドマネージャー:関わる商品、サービス、広告、PR、チャネル戦略、価格戦略などマーケティングの4Pに対する施策を統合的に展開し、「ブランドの価値向上」と「売上、収益」を両立させる
・成果を出すチーム:顧客に向けた施策の試行回数が多い
・定跡が「固定された答え」ではなく、「常に更新される仮説」として捉えられる -
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「サブスクリプションで売上の壁を超える方法」
1.サブスクリプションとは?
定額サービスではない。
顧客が使いつづけたい気持ちを作ること。
2.顧客が使いつづける原因づくりとは?
解決したい課題、用事を片付けることができること。
これを顧客の成功と呼ぶ。
3.長期間使ってもらうためには?
顧客の成功をアップデートすること。
課題、用事の解決→評価受領→次の目標、課題を共有してもらうこと。
このサイクル。
4.本書の読みどころ
著書は、オイシックスをはじめとして多くの企業のカスタマーサクセス、デジタルの担当者。
そのひとが、平易な言葉で展開してくれるは、初心者にはありがたい。
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今年読んだ本の中で一番為になった本でした。
つい先日、著者の西井さんが主催するデジマ女子部の勉強会に参加し、そこでのオイシックスのデジタルマーケティングの在り方について伺い大変感銘を受けたというか、自分がやっていたのは一体何?と思うほど細かい設計、取り組みをされていて感動しました。
そこでのお話もこの本で所々あったので、納得感を持って読み進めることができました。
今までできていなかった、
新規と継続の動きの違いとアプローチの仕方、
継続になる人の行動の傾向、
一発目に送っているメールの見直し、
売上やビジネスモデルから広告費を設定すること、
流入元のセッションの定点チェック、
多部署連携(とくにSEO)、
売れる仕組みを考えること、
広告は媒体でなく、何ができるかで考えること、
本当に売上につながるのはどの層か、それを獲得する方法は何か、
など、新年からガリガリ実践しようと思います。
めっちゃやる気出る本です。
・デジタルマーケティングは、検索性、双方向性、即時性
・売上における顧客構造を理解
→新規と継続では売上につながるパーセンテージが違うのでアプローチの仕方を変えるべき。
・リテンションではF2に注力
・CRMは恋愛のようにお客様の気持ちを考える
→特に、一番最初に送るメールはめっちゃ作り込め!ここで読み飛ばされたら一生、こちらが送るメールは開かれない
・広告費は回収期間を考えて設計
→「売上の◯%」なんて決め方だめ!どのくらいの期間で、いくらのCPAなら広告費が回収できるのかを考えろ。
・semとアフィリエイトをまずはがんばる
・流入元ごとのセッションを月毎におってKPI化
・カスタマージャーニーを意識してブランドを伝える
→顧客との接点において自社ブランドを体験してもらうための仕掛けを作っていく
・全社で強いチームをつくる
→デジマの重要性を理解できない会社ならやめろ!各部署で連携しよう -
Posted by ブクログ
第一章 デジタルマーケティングって何?
・顧客の時間軸がわかる
・自社分析が何より大事
・行動を変えるには心理変容を起こす必要がある
・検索性、双方向性、即時性
第二章 売り上げアップの秘訣は継続顧客を増やすこと
・F2転換が難しい
・階段図で課題分析
・商品×タイミング×コミュニケーションでF2転換を図る
・顧客と接する3つのタイミング ファーストコンタクト(広告・SNS)、接客、アフターフォロー
・最初の購入から30日以内に接触しないと忘れられる
第三章 広告は顧客とのコミュニケーションの入口
・まずはニーズが顕在化した顧客をつかむ(リスティング、アフェリエイト)
・購入ハードルは低く、体験のハードルは高く(アンケート回答で無料体験)
・継続率・期間を鑑みてCPAが損益分岐点を下回らないか
第四章 サイトの改善ポイントは「林」で見つけよう
・とりあえずトップページのデザイン改修をしようとしていないか?
・流入元ごと=同じニーズを持つセグメント である可能性が高い
第五章 真のマーケターになるために必要なスキル
・環境変化の速さについていく力、仮設思考力、チームプレー力
・戦略、分析・データ、集客、獲得、関係構築、実務(制作・コミュニケーション)幅広い知識がチームプレーにも活きる
・これからは「人に言いたくなる“体験”」設計が重要 -
Posted by ブクログ
でも、マーケティングという言葉はふわっとした感じで使われることが多く実はちゃんと答えられる人はほとんどいないんですよね。本やウェブで調べてみると、様々な定義がありますが、ウィキペディアの「マーケティング」の項にはシンプルに「売れる仕組み」という言葉が出てきます。その面接で私は「マーケティングとは売れ続ける仕組みづくり」と教えていただきましたなぜなら、自社の製品やサービスは一度売れば終わりではないからです。
マーケティングという言葉について、 もう一人、私に示唆を与えてくれた人がいます。現在所属しているオイシックスドット大地の高島社長です。高島さんはマーケティングを「買いたい気持ちづくり」と定義しています。今まで企業が主体となって「どう売るか」だったマーケティングの世界が、デジタル化によって消費者も情報発信の主体になったとき、企業の「売りたい気持ち」というのは見透かされてしまうようになった。だから、マーケティングは企業の売りたい気持ちをどのように消費者の買いたい気持ちに変えていくかだと。
マーケターの目線としては「どう売るか」ではなくて「買いたい気持ちをどう作るか」。さらに言えば、「買いたい気持ちをどう作り続けるか」が重要になってくるのです。
■デジタルマーケティング施策の重要度
【最重要】
SEO、SEM、メールマガジン、アフィリエイト、スマートフォン最適化、アクセス解析
【重要】
メールマーケティング、SNS
【進化】
ビッグデータ、DMP等
【次世代マーケティング】
AI、AR、VR
■デジタルの3つの特性
・検索性:検索ができること
・双方向性:企業だけでなく消費者も情報発信ができること
・即時性:その日その瞬間の状況に合わせたコミュニケーションができること
この「2回目も買いたい」という体験がすごく重要で、2回買ってくれると3回目まで買ってくれるお客様の割合は60~80%くらいになったりします。つまり、長期的に1年以上使い続けていただくためには、まずは2回購入してもらうこと。そのための施策を「F2転換施策」と言います。
ここまでは従来の通販の世界などでよく言われる「F2転換」の説明です。ただ、私自身はF2に関して少し違う見方をしています。どういうことかというと、いわゆるF2は、実は新規に近いのです。広告で新規顧客を獲得し、クーポンで2回目を買ってもらうといったところまで私自身は「新規」と呼んでいます。
結局このF2転換率のところが最もインパクトが大きいんです。会社によってはF2転換率が5%のところもあるかもしれない。でも、この5%を10%と2倍にできれば、その後の数字も同じように上げることができます。
商材にもよりますが、30~60日以内に再度購入しない場合は、その後のリアクション率は大幅に下がります。つまり自社の商品やサービスではどの期間までだったらF2転換しやすいかを理解することが大切です。特にF1としてはじめて購入した状態に近いうちに、なるべく早く施策を実施する必要があります。
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答えは「お試しセットがなくなる前」、つまりお試しセットを申し込んでから8~9日目です。商品がなくなる前というのも大事ですが、何もしなくてもお客様が2回目を買おうと思っているそのピークのところで、いかにタイミングを逃さずにグラフのラインを上に持っていけるかがポイントです。
商品と密接な関係があるのが、コミュニケーションの中身です。たとえば、旅行代理店ではじめての南米旅行を申し込んだ人がいるとします。はじめて南米に行くので不安だけと、行きたいから思い切って申し込んでみた。それなのに、出発するまで旅行会社から何の連絡もない。やっとメールが来たかと思えば「入金してください」という内容だったとします。それって最悪じゃないですか?
でも、南米に行くときの注意点とか、おすすめの服装や持っていくと便利なものを紹介するメールが、申し込んでから最初の5日間くらい毎日届いたとしたらうれしいですよねだから最初の段階で、いかにちゃんとコミュニケーションをとるか。特に最初の30日間が非常に大切になります。それなのに、うちのルールでは1週間に1回しかメールを配信できないことになっているという会社もあります。1週間ごとに1通、2通、3通、4通とメールが届いても、お客様からしたら、なぜそのタイミングでメールが来るのかよくわからない。
だから、まずはタイミング。いかに熱いうちにコミュニケーションをとるか。その次が中身です。南米旅行を申し込んだばかりなのに、「今度はアフリカもどうですか」なんてすすめるメールが来たら、「何これ?」ってなる。こういうのイヤですよね。申し込んだ直後というのは、お客様にとって不安でもあり、楽しみでもある時期です。だから、不安をして楽しい要素を増やせるようなコミュニケーションができれば、いい印象や信頼につながります。それはサプリメントでも、化粧品も同じです。
「お送りしたお試しセットは製造して1週間以内の作りたての商品です。届いたら早めにお使いください」と伝えれば、次の旅行のときまで取っておかないで使ってみようとなる。これ本当によくあるんです。お試しセットを旅行のために取っておくっていう使い方。でも何も説明がなかったらそうしますよね。そして結局、本商品の購入まで行かずにやめてしまう場合がすごく多い。F2転換にとっては、商品・タイミング・コミュニケーションが大事だということを忘れないでほしいですね。
私がよくやっているのは、はじめて利用してもらったお客様に「この度は登録していただきありがとうございます。弊社はこのようなサービスをしている会社です。個人情報は大切に扱いますのでご安心ください。発送の手配ができましたらすぐにご連絡します」という内容をすごくリッチなメールで送ること。これを画像が入らないプレーンテキストで送る会社が多いと思いますが、それだとお客様のテンションが下がってしまう。
さらに、発送手配ができた時点で、発送前に「手配ができました」と伝えるし、発送できたら「発送完了しました」と連絡する。届いたときに「お手元に商品は届きましたか?もし不備があればすぐに交換しますので」という連絡をする。最初にこういうことをきっちりやると、お客様にちゃんと誠意が伝わります。
実はオイシックスの社長は月に1回、お客様にヒアリングに行っています。お客様の家にあがって冷蔵庫とかを見せてもらう。注文している商品を見ると、魚を買っていない。この家は魚が嫌いなのかなと思っていると、冷蔵庫に魚が一杯あったりする。「どうしてですか?」とヒアリングしていくと、そこから新しいサービスができることもあります。
社長が家に来たら、お客様がびっくりするのではと思う人もいるかもしれません。でもそれが面白くて、「社長が家に来た」といって喜ぶ人が多いんですよ。そしてそれがまたリピートにつながったりする。意外な副産物なんですけど、考えてみたら確かにうれしい。だってそうじゃないですか。ある会社のサービスを利用していたらその会社の社長秘書から「ユーザー調査をしているので、今度行かせていただいてもいいですか」と電話がかかってきて、本当に社長がやってくる。そうしたら絶対その会社のファンになりますよね。だからお客様へのヒアリングは経営者自らやったほうがいい。
私が新規プロオーションを設計する際に、最初に改善するところがあります。それは、商品の注文完了メールです。はじめて商品を買ってくれた人に「ご注文ありがとうございました」というメールはどの会社でも送りますよね。でもモール系のショップの場合、文字だけの、誰も読まないような注意書きが一杯書いてあるメールが送られてくることが多い。そういうメールを、いかに自社が伝えたいことに変えるか。お客さんの不安を解消し、期待している情報に変えていくか。
ここまでのまとめ
1.自社のお客様を分析して、リテンション状況を把握する
2.リテンションの中でも、F2を重視して施策を実施する
3.F2だけでなく、ロイヤルティを上げて使い続けたくなる仕組みを作る
4.入口の体験を設計して、適切な広告費を算出する
一般論ではありますが、カートのところだけはちゃんと改善されるべきです。商品をカートに入れてから、離脱しているユーザーと購入完了しているユーザーの比率を見ると、購入完了ユーザーの割合は普通で50%くらい。いいサイトだと60%、悪いと30%くらいになる。この数字が下がるのは購入を完了する途中で、何らかの要因があって購入する気持ちが低くなってしまっているからなんですよね。