うえだ真由のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ初読みの作家さんです。わりと地に足の着いた感じの文体にとても好感が持てます。
前職のアパレルメーカーを横領の濡れ衣をきせられて退職した羽根は、
現在ディスプレイデザイン会社の契約社員をして下積み生活を送っていた。
毎日ひたむきにがんばっているが、元彼に裏切られて罪を着せられた傷はまだ癒えていない。契約社員という先の見えない生活にも不安を募らせている。
いわゆる不幸健気受です。
対するはデザイン会社のチーフを務める寡黙で武骨で男気あふれる会社の先輩堂上。
ある日堂上から食事に誘われ、突然好きだと告白されて驚く羽根。
尊敬はしていたが、恋愛感情は持っていなかった。
自分がゲイであると見抜かれていたことへの不安。
断ったら会社にいられなくなるかもしれないという不安。
羽根は堂上を受け入れる代わりに『正社員になりたい』と交換条件をだしてしまう。
これは身を護るための保険みたいなものだと自分に言い聞かせて。
自分を利用しようとする羽根に落胆したはずの堂上だったが、不思議なほど羽根に優しい。
堂上の懐の深さ、多くは語らないけれど羽根を気遣うやさしさに、割り切って始めたつもりの関係がどんどん苦しくなる。
そんな中、またもや元彼の差し金で不正に巻き込まれそうになった羽根は、堂上に迷惑をかけるくらいならと、そばを離れる決心をする。
こういったひとりよがりで周りが見えていない不幸受は通常あまり好きではないのだけど、うわっついていない堂上の不器用な愛情の好感度との相乗効果もあってか、全然嫌な話じゃなかった。
実はまだアパレル会社にいるころから顔も知らない羽根に潜在的に興味を持っていたというエピソードよかったな。
両想いになってからの甘やかしと堂上のやきもち焼きが微笑ましい。 -
Posted by ブクログ
仕事風景もきちんと書き込まれていて、最後まで中だるみなく引き込まれました。
羽根は、以前アパレル会社に勤務していたのですが、ある事情で自主退職している身の上。現在は、ディスプレイデザインの会社に契約社員として採用されていて、真面目に仕事を頑張っている毎日です。
羽根は必死なんですよね。不景気のさなかに苦労してようやく見つけた職で、三ヶ月ことの更新のたびに切られるんじゃないかと不安になって、正社員になりたいと勤勉勤労しています。
そんな羽根が尊敬して信頼しているのは、仕事では厳しく手抜きしないチーフの堂上。彼は自分の仕事にプライドを持っていて、それに見合う才能の持ち主です。それを鼻にかけたりせず、職人気質でちょっと不器用な面もあって人間味がある人物。
羽根は、怖くて緊張してしまうくらい尊敬していた堂上から食事に誘われて、その上「好きなんだ」と告白されてしまって、ここで断ったら正社員はおろか、クビになる…!とおびえちゃいます。
その気持ちはわかります。色恋より食べていくほうが重要事項。
さらに羽根の場合は、ゲイである自分の恋心を利用されて犯罪の片棒を担がされたという、決して公言できない理由で前の会社を辞めているんですよね。
切羽詰った羽根は、正社員になることを交換条件として付き合うことを受け入れるのです。
そして、二人はお付き合いする事に。羽根は晴れて正社員に。
ここのところは、もうちょっとうまく描いて欲しかったかな~と思っちゃいました。
二人とも、カラダを交換条件にするほどイヤなずるいヤツじゃないんですよね。実際のところ、寝たから正社員になれたとか、そういうわけじゃなかったと思うんですが。そっちの方に注目しすぎて、切なくなれたのはやっと後半になってからでした。
あの元カレが出張ってきたあたりからです。
その元カレも、できればもっと「天誅!」みたいなかんじで、もっとこっぴどくスッキリする方法で懲らしめて欲しかった気がします…
とはいえ、元カレが登場したからこそ、二人の間でもやもやしていた誤解も消えたわけなんですけどね。
仕事にはとことん厳しく追及する堂上が、恋愛においては少々歯切れが悪かったんですよね。もちろん、それはすべて羽根を思いやっての事だとわかりますが。
でも、そこがわかったのが終盤だったので…羽根の仕事を失いたくないとか、不正にかかわっていたことがバレたら、という気持ちの方にすごく感情移入しちゃってめちゃくちゃドキドキしちゃって、恋愛モードでの萌えよりなぜか勝ってしまって。
ストーリーは萌えとかにこだわらなければ、地味だけど満足できます。
ありのままの人間らしさを、優しい気持ちで受け止められる話です。 -
購入済み
可もなく不可もなし?
父親とほぼ絶縁状態のインテリアデザイナーとその父親の残した喫茶店のバイトくんってゆー面白そーな設定だったけど、重要舞台の喫茶店があまりにシャビーで期待と違いましたぁ(笑)反発感あった律と和真が互いの「素顔と真意」に触れるにつれ惹かれ合ってく、王道っちゃー王道かな?ただ個人的には甘さが足りなかったのと印象に残る展開がなかったかな〜。