西牟田靖のレビュー一覧
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ごく普通のアパートの二階で、大きめの本棚から本が溢れだした時にふとよぎった「床抜けたらどうしよう」。そこから色々調べているうちにこの本に出会った。
読み始めた瞬間、私の不安はほぼ杞憂となった。あまりにも登場する人々のレベルが違う。蔵書の桁が違うのだ。
増え続ける本と戦う人々の苦悩と解説でも言われていた"業"。最終的に著者が一番本に人生狂わされてるようでちょっと泣きそうになってしまった。引越し準備の中で絵本レスキューするところなんて正に本読みとしての"業"なのでは。
この本を読んで自分の床抜けの心配は無くなったが、本との付き合い方に関してはかなり考えさせられた。完全に思わぬ着地点であったが読んで良かったと思う。 -
購入済み
連れ去りビジネスとその被害者
友人に連れ去りをされた人がいて話を伺い、自分も他人事でないように思われたので読んだ。
男にも問題があり、というところもあるんだろうけど、法律は一方的に女性有利であり、男は司法制度に頼れないためそれ以外の道を模索するしかないということかと。。。結局、誤った人と結婚した時点で、その人の人生は墓場行き。。。
その陰で、悪徳弁護士が暗躍。彼らのやっていることは情報遮断から脅迫まがいのことまで、まるで危ない新興宗教みたいであった。
この問題はもっと取り上げられた方がいいなと思われた。
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ネタバレ自分にも関わりのある問題であるため、前のめりで興味が尽きず一気に読み終えた。自分の問題を差し引いたとしてもドラマ性が高く、言葉にするのは気が引けるが凄く面白い。
痴漢冤罪のようにDV冤罪が悪用されており、客観的にDVを判断することなく措置がなされることが大問題だ。そして悪徳弁護士とDVシェルターの運営がグルになっていることも指摘されていて、もっと周知されるべき問題であった。
そして子供を父親から引き離す母親、父親が歩み寄ろうとしても取り決めを反故にしてやろうと思っている相手には何を言っても無意味であることが他人事ながら身に染みる。そこに弁護士がグルで焚きつけてもおり、法治国家として由々しき問題だ。
この世の地獄を垣間見るような内容であった。 -
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3.11の震災によって、すっかり忘れられてしまった感もあるが、昨年の後半はずいぶんと領土問題が世間を賑わせていた。2010年9月には尖閣諸島沖で中国漁船問題が発生し、11月にはロシアの元首として初めてメドベージェフ大統領が北方領土に上陸した。はたして、これらの領土問題は、なぜ発生し、くすぶり続けるのか。本書は、その歴史的背景や外交の舞台裏を追いかけ、原因と真相に迫った一冊。
◆本書の目次
第1章 国境の誕生
1-1 国境の誕生と領土のルール
1-2 あいまいな日本の領土
第2章 戦後の復興と領土問題の発生
2-1 東西に分断されていたかもしれない日本
2-2 サンフランシスコ平和条約という爆弾
第3章 冷戦の道具にされてきた島々 ― 北方領土編
3-1 日本政府と北方領土
3-2 日本とロシアの影響力
3-3 四島返還へのこだわりが生んだもの
第4章 日韓に打ちこまれた楔 ― 竹島編
4-1 日本と韓国の温度差
4-2 密約とアメリカの影
第5章 隔離された島々 ― 尖閣諸島編
5-1 自由に行けない政治的秘境
5-2 動き始めた「禁断の島々」
著者は、北方領土と竹島の両方に上陸したことのある、数少ない日本人である。その詳細は、前著『誰も国境を知らない』に詳しいが、本書でもそのルポの模様がダイジェスト的に紹介されている。北方領土へも竹島へも、日本政府の姿勢は「行かないように要請する」というものである。しかし、実態としては、いずれもロシア経由、韓国経由で渡航することは可能なのだ。日本政府が行かないように要請しているのは、それを認めるが、日本の領土ではないと認めることと同義になってしまうからである。
これらのルポの模様が興味深い。対日戦勝碑と古い日本家屋が共存している国後島では、室内アンテナを変えると「笑っていいとも!」が映しだされたという。地理的、心理的に日本を身近なものと感じている現地の人々の声は、非常に印象的だ。また、韓国から竹島へ移動する際には、船が日本製だったというエピソードなども紹介されている。
しかし、本書の本質は、そのルポの模様よりも、国境の変遷を丹念につなぎ合わせ、その全体像を浮かび上がらせようとしているところにある。見えてきたのは、アメリカの影。いずれの問題も、根底にはアメリカの二枚舌が潜んでいるのである。どうやら領土問題の火種の要因は、ポツダム宣言の受諾から占領状態を脱したサンフランシスコ平和条約調印までの間にあるようだ。
1946年1月のSCAPIN677の規定において、一度は、竹島や北方領土は日本の領土から切り離されたものとして線引きされている。しかし、その後1951年に調印されたサンフランシスコ平和条約では、竹島、尖閣諸島という地名は消えあいまいなものになっていたほか、千島列島の範囲も言及されていなかった。また、領土がどの政府に対して放棄されたのかも、明記されておらず、非常にあいまいなものであった。
著者の見立てによると、これらはアメリカが日本と近隣国の間に楔を打つことが目的であるそうだ。ソ連や中国という共産国はもちろん、韓国も朝鮮戦争の結果いかんでは共産国になる可能性もあり、火種を残しておいた方が日本を西側諸国の一員として担保できるということなのである。領土問題は、冷戦の道具として利用されたものに過ぎないのだ。
しかしその領土問題と引き換えに、アメリカとの特別な関係を保ち、日本が経済発展を築いてきたのも事実なのである。領土問題と経済発展はコインの表と裏の関係だったのだ。正念場を迎えるのは、これまでのような経済発展を期待できない今後の姿勢にあり、どのように解決に向き合っていくべきか課題は多い。
著者の夢想する特区構想は、ナーバスな問題に触れながらも、本書の読後感を爽やかなものに仕立て上げている。いずれにしても大切なのは、この問題を風化させないという一点に尽きる。3.11の後、戦後は終わったという声が、数多く聞こえてきた。確かに精神的な意味においてはそうかもしれないが、領土をはじめとする物理的な問題は、今だ戦後のままなのである。 -
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生きているはずはないのに、本当は生きていて、明かりの消えた夜中や、昼間に仕事で家を空けている間に、勝手に増殖しているのではないかと疑ってしまうもの。
それは、本。
読書家は収集家の一面を持っていることも多く、居住空間にまで本が増殖して侵食してきている、という経験をしている人は多いのではないだろうか。
勝手に増殖していく紙の本との向き合い方について、著者の西牟田靖が真剣に考えているのがこの本である。
本で床は抜けるのか?
ケースにもよるが、どうやら答えはイエスのようだ。
床抜けの憂き目に合わないために取れる方策は、多くはないことが読んで取れた。
蔵書が多いなら一階に住むこと。
上階に住むなら、部屋の中央部には本を置かないこと。
木造ではなく鉄筋コンクリートの家に住むこと。
本棚の種類を考えること。
床抜けはしない、大丈夫と思い込むこと。
紙の本にこだわるなら、こんなところだろうか。
床抜けは免れたとしても、地震大国日本、もし大地震が襲ってきたら、そして本棚のある部屋で寝起きしていたら…
本が一瞬にして凶器となって襲いかかってくることも考慮しなくてはならない。
それなら電子書籍に乗り換えれば良い、全て解決する。
だがそう簡単に割り切れないのが、これも読書家の性。
この本を読んで、みなさんはどんな感想を抱くだろうか。
そして、自分なりのどんな対策を取るのだろうか。 -
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子供の頃からの本好きでいつも身近に本を並べていたが、そんな私の小さな夢は部屋4面のかべ上まで作り付けの本棚が好きな本で埋まっている風景だった。
それがいまは2本の本棚以上に本棚の増架を許してもらえず、それ以上に増えた本は引っ越し用段ボールに10個に詰めてしまい中身を忘れてしまって、それを確認するために重いダンボールを積み替えながら入れ替えをすることの繰り返し。それでも本は増えていくため、むりやり処分する本を選んでBOOKOFFに持ち込んでいる。
そこで得たお金でまた新古本を購入しているのだから仕方ない。
広い家を持てない自分と本を読む喜びを理解できない妻を選んだ自分をあわれみながら夢を実現しているひとの書物を読むとジェラシーと何とも言えない悲哀も感じる。
家族をも巻き込む「蔵書問題」という恐ろしい世界を知った。 -
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女性側の『子どもを連れて、逃げました』を読んで、こちらにも興味を抱いて読みました。
こちらの方が読んでいてかなりしんどかったです。
『連れて』の方は、男性の幼稚さが目立つと同時に女性の側にも首をかしげたくなるように感じる言動もあり、そういった意味では性別での偏りをそこまで歪ませずに読めた気がしました。
が、こちらは「そもそも話が通じない相手」「でっち上げ、冤罪」がワンサカでてきて、読んでるだけで苛立ち昂りそうになり、休み休みでないと読めませんでした。
嘘でも話を盛っても、女性が子どもや家庭、DVのことを何か言えば、男性側よりとかく信用されがちなのは、裁判所も警察もフィルターかかりすぎでは?と思ってしまうし、またそこを狡猾に利用する弁護士やシェルターがあるというのも、ホント、もうなんだか苛立つな…。
何よりそれぞれの親や周囲の大人の顔色を伺いながら日々過ごさないといけない子どもが不憫でしかないです。
自分に子どもがいないのと、これまで周囲に離婚や親権で大きく揉めた人がいなかったので「共同親権」は言葉の存在くらいしか知らなかったですが、この本を読んだことで民法766条の変更等とともに少し詳しく知りたいと思いました。 -
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「連れて逃げた」女性へのインタビューがメイン。
片側の話だけだから実際のところはわからないけど、元夫たちの”幼稚博覧会”のようでちょっとクラクラ。
反面、女性側にも「?」と思うような行動もちょこちょこあり、一概に「逃げられた側」ばかりが悪いこともないケースもあるよね…という思考には至りました。
丁寧なインタビューと構成のおかげで、読む前にタイトルで抱きかけていた視点の偏りを防げた気がします。
元棋士の男性や大手食品会社の娘婿の方がSNSで「子どもを連れ去られた」と発信しているのを目にしてから気になっていたテーマだから、男性側のインタビューも読みたい…と思ったら同じ著者がこの本の前に出されているのをまえがきで知ったので、こちらもぜひ読んでみたいです。 -
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献本御礼。
1990年代末期の中国を旅した筆者が、現在の中国各所を訪ね歩く旅行記。
深センでは「メイカーズのエコシステム」も参照されてるほか、様々な自分の行ったことない地域が見れて面白く読めた。
無理矢理ドラマやストーリーをこじつけたり、トンデモネタをひねり出す演出ではなく、事実をメインに、自分の感想を正直に付加する書き方なので、読んでいて気持ちいいし、参考になる。ポジティブな面もネガティブな面も事実をベースにわかりやすく記述されている。
「中国の変化」や「中国の現在」みたいな本で、そういうスタンスの本はけっこう少ない。「自分が言いたいことを言うために、断片的な事実をこじつける」みたいな本の方が圧倒的に多い。言いたいことを言うのはいいけど、それを「中国情報」として提供するのは不誠実だと思う。(少なくとも僕は好きじゃない。布教活動は布教活動としてやればいいと思う)
なので、範囲が広くてスタンスが誠実なこの本は、とてもありがたい本だった