結城信孝のレビュー一覧

  • 岡本綺堂 怪談選集(小学館文庫)
    夏に読むのにぴったりな怪談集。発表から100年近くたつが、無駄のない綺麗な文章でページが進む。猿の眼、一本足の女、影を踏まれた女、鰻に呪われた男、白髪鬼あたりが特に好み。綺麗なオチのつかない不気味な話はあとを引く、やはり綺堂の怪談は素晴らしい。
  • 阿佐田哲也コレクション4 ヤバ市ヤバ町雀鬼伝 ゴールドラッシュ
    阿佐田哲也は大学生の時に読みまくったはずなのだが、なぜかこのシリーズは抜けていた。書名には覚えがあるのに内容はまったく初めて。
    あいかわらず登場人物のキャラが立っていて、ずんずん読ませる。さすがだ。
    …なので、もちろん面白かったのだが、解説(筆者は失念)にもあるとおり、時代背景が(麻雀放浪記など...続きを読む
  • 阿佐田哲也コレクション3 ヤバ市ヤバ町雀鬼伝 三〇〇分一本勝負
    阿佐田哲也はやっぱりいいですなぁ・・・!
    表題作の「三〇〇分一本勝負」がなかなかいい。さすがです。「結局何やってたんだろう?」っていうやつね。

    阿佐田哲也読んだことがない人が一冊目に読むにはどうかと思うけど(そういう人はやっぱり「麻雀放浪記」からだと思う)、読みなれた人にとってはこたえられない...続きを読む
  • 岡本綺堂 怪談選集(小学館文庫)
    「想像力が乏しい読み手」なので怖さはわからないんだけど、美しさはわかる。
    静かに美しい。
    選集だから当然だけど欠けている分を読みたい。元の本で読みたい。
  • 岡本綺堂 怪談選集(小学館文庫)
    秋来ぬと…、などと感じた今日なのに、「夏に読みたい珠玉の13篇」なんてものを見つけちゃった。見つけちゃったものはしかたない、今晩読んでしまおう。私の「好きなタイプ」の怪談ばかり。
  • 阿佐田哲也コレクション5 先天性極楽伝
    カン子がいいですねぇ。その他の人物もみんな特徴的だ。だから、ついつい止まらなくてどんどん読んじゃう。最後の台詞が秀逸です。
  • 岡本綺堂 怪談選集(小学館文庫)
    初めましての作家さん。
    「利根の渡」「猿の目」「蛇精」「清水の井」「蟹」
    「一本足の女」「笛塚」「影を踏まれた女」「白髪鬼」
    「妖婆」「兜」「鰻に呪われた男」「くろん坊」の
    13本を収録。

    現代の怖がらせるための話ではなく、読み終わってから、
    読み手に想像させて、それって怖いわぁ~と、思わせる
    ...続きを読む
  • 阿佐田哲也コレクション3 ヤバ市ヤバ町雀鬼伝 三〇〇分一本勝負
    こちらの上下巻になってるを読みました!巫山戯たタイトルだなぁと思って(笑)、大して期待せずに読みましたが…
    なかなかどうして、登場人物たちも愉快で、マージャンやチンチロリン、息子が競輪選手で八百長をしてもらうなど…
    笑えて、楽しめました!
  • 阿佐田哲也コレクション3 ヤバ市ヤバ町雀鬼伝 三〇〇分一本勝負
    ヤバ市ヤバ町雀鬼伝三〇〇分一本勝負《阿佐田哲也》(小学館文庫)86年に上梓された阿佐田哲也氏晩年の博打小説「ソープランド」なんて言葉が出てきてびっくり。名作「麻雀放浪記」は戦後の混乱期を舞台にしたものだが、バブル景気に浮かれ始めたこの頃でも博打打ちは同じ。動いている金は「千点百万円。三万点通しでハコ...続きを読む
  • 岡本綺堂 怪談選集(小学館文庫)
    わかりやすく怖いというよりは、じわじわと怖くなったり不思議な気持ちになるような話が十三編。

    好きだったのは、以下の三作。

    『白髪鬼』
    下宿仲間が何年経っても弁護士試験に受からない理由とは。
    そしてお土産の鰻からまた様相が一変する。

    『妖婆』
    雪夜の横丁に座る老婆を目撃した若者たちの顛末。
    その...続きを読む
  • 阿佐田哲也コレクション6 雀師流転
    阿佐田哲也コレクションも、もう6まで来ましたか・・・。ちゃんと買ってるあたり、自分も意外に几帳面だ。
    しかしまぁ、このへんになってくると、二度三度と焼き直しされたネタが多く、「あれ、これはあそこで読んだやつだぞ」と思うこともしばしば。
    いやまぁ、それはしかたない。誰だってネタを練り直すことはする...続きを読む
  • 阿佐田哲也コレクション7 これがオレの麻雀
    うーん、ちょっと長かった・・・。「ぜひ牌を並べてみてほしい」と書いてあった気がするが・・・、電車の中とかで読むときにそんなことはできん。

    じっくりじっくり読むならそれもありでしょうが。
  • 阿佐田哲也コレクション2 ばいにんぶるーす
    やはり何事も”inとout”のバランスが大事であることを再確認させられました。久々の阿佐田哲也でした。
  • 岡本綺堂 怪談選集(小学館文庫)
    『半七捕り物帳』で有名な岡本綺堂の怪談選集。

    昨今の西洋風の日本ホラー作品もいいですが、
    叫びも血しぶきも肉のはじける様も
    克明に描写されないのに、深深と心に積もる恐怖が
    感じられる、日本独特の「怪談」という日常にふと
    顔をのぞかせる怖さが、とても愛おしく感ぜられます。

    作品に出てくる用語や固有...続きを読む
  • 阿佐田哲也コレクション3 ヤバ市ヤバ町雀鬼伝 三〇〇分一本勝負
    殺人前科、物腰柔らか、五十前、ソープランドの支配人、ギャンブルで鳴らした男、オレンプ。今は引退したようなことを言いながら、勝負に臨むと強い。
    バクチに魅入られた人の戦いを描かせるとさすがにうまい。。