nopropsのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
noprops制作のホラーゲーム「青鬼」を小説化した「青鬼シリーズ」第一巻となります。
舞台は「青鬼」でも登場した館。彼らを襲うブルーベリー色の怪物、「青鬼」から彼らは逃げ切れるのか?!
恐ろしさとミステリー満点な物語を、是非お楽しみください。
⚠︎ゲームを知っている方へ
卓郎の性格が大幅に変わっているので、彼がお好きな方はお気をつけください。
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〈概要〉
・ブルーベリー色の怪物から逃げながら、謎を解いていくホラー系物語。
・謎解きよりも、恐ろしさがメイン。
・ゲーム時と異なり、主人公は少年『シュン』。
・登場人物は、彼と、クラスの委員長「杏奈」。そして、ゲームでもおなじみ「ひろし」、「たけし」、「美香」、「卓郎」など。
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Posted by ブクログ
ネタバレ優助からきた謎のメッセージ。それは碧奥港に青鬼がいることを示唆していた。しかし、その後彼と連絡がとれなくなり、更には行方不明になってしまう。彼を探し出すため、唯一の手懸かりである港へスズナと一緒に赴く。
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前作の不穏な終わり方と、今作の表紙。そして帯に書いてある文章。それらを総合的に見てこの作品に出てくる青鬼の正体が自然と察せられる。(今までの青鬼の小説を読み進め、青鬼がどの様にして誕生しているかを知っている人なら、おそらく前作の最後を読んだだけで分かったと思う)初めは、優助が先回りして青鬼の調査をしてくれているのだと楽観的なレイカとスズナだったが、調査を進め、様々な情報を集めていくうちにレイカは一つの結論に至る。その結論は、読者としても正解であってほしくなかった結論であり、レイカが最も避けたかった答えだろう。今回の青鬼の正体が知れたことで、作品の悲壮感と落ち着かなさが倍ぐらいになり、読んでいて始終ソワソワ。レイカの葛藤や苦しみが手に取るようにわかり読んでいて非常に辛かった。最初は青鬼になってしまった人物を助けようと躍起になっていたが、それがかなわないとわかると、その人物の意思を尊重し、打倒する方向に切り替える。レイカがその結論に至るまで、様々な葛藤や苦悩があったと思うと胸が苦しい。 レイカの心情を優先した場合、周りに及ぶ被害をよく理解しており、その決断はヒーロー的だが、彼女には残酷すぎる。あの日、あの時に戻れればと願うが、それは到底できない。ならば、自分の手で決着をつけようと自信を奮い立たせる彼女は非常に健気だった。青鬼を倒すため、条件を整え最後のとどめを自分で加える覚悟を見せたがやはり最後はしんどかったようで泣き崩れてしまった。
この絶望感はPHPの通常版青鬼を読んだ時以来だった。前にも述べたと思うが、ひろし達が登場するジュニアノベル版は青鬼との直接対決!というよりは青鬼を利用している黒幕たちと対決しその陰謀を打ち負かすという感じ。身内に死人が出そうになくて安心して読めており、その感覚に慣れていてが、青鬼は死人が出うるシチュエーションの物語だった。一番最後の章で最悪の事態は避けられた様子だが、今後どうなるのだろう。こちらの作品も目が離せなくなってしまった。この続きが5月に出るようなので、今から待ち遠しい。 -
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ネタバレ天文台のイベントが中止になって落ち込むひろし。普段は見せないような落胆ぶりに、どうにか元気付けようと映画に誘う。しかし、多くの人で賑わう映画館にも魔の手が忍び寄っていた。タケル達に今だかつて無い恐怖が襲いかかった。
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PHPジュニアノベル青鬼第7弾。既に出ている巻の中で最新刊。黒幕の卑劣な罠を何度も何度も潜り抜け夜の水族館から脱出したタケル達。脅威を何度も乗り越え、たくましくなっていく彼らであったが、依然続く青鬼の襲来におびえていた。そんななか、天文台のイベント中止に落ち込むひろしを誘い今注目の映画を見に行くことに。有名なお笑いコンビが来るとあって大盛り上がりの映画館を訪れるひろし達であったが、そこで予想外の事態が巻き起こってしまった。 こちらの作品がこのジュニアノベル版の青鬼で一番好き。登場人物に対して出た被害の悲惨さたるやはこの作品がぶっちぎりの一番だが、今までの経験を経て成長したタケル達の姿を見ることができる。作者さんのよると現在8作品目を執筆中とのことでまだこのシリーズは続いていきそうだが、クライマックスに向かっているのかな?
青鬼の正体や真の黒幕に関してさらに言及があったわけではないため真相解明に進展があったわけでは無いが、タケル達のはぐくんできた友情の集大成を見れたと思う。今までも自分たちのできることを一生懸命やり遂げる彼らであったが、今まで以上にやり遂げようとしていた。友人を助けるために必死に頑張る姿を見て、私の中ではもう大盛り上がり。中でも、ひろしの成長ぶりが素晴らしく感動した。最後の難関をクリアするために、協力し合ったシーンは非常に素敵だった。ほかにも、卓郎とたけしが喧嘩したり(100%卓郎が悪いと思うけど)、ペットショップで売れ残ったシーズー犬の今後を考えなくては行けなかったりと、別の意味でハラハラするシーンがあり、とてもボリュームのある一冊だった。それにしても、黒幕ももはやなりふり構っていられないのか、やりたい放題。一般人にも人的被害が出たりして、だんだんと騒動が大きくなってきている。卓郎たちに直接怪我をさせたり、凶悪なゲームをひろしに強制したりと凶暴性が増している様子。自分はうまくコントロールしている選ばれた存在だと、思い込んでいるようだがはたから見ると首をかしげる。
しかし、黒幕は何度ひろし達にやられても全然へこたれない。強いぞ。いろんな意味で。回を追うごとに小学生相手にそこまでやるか!?と驚愕しっぱなし。最初は自分の友達を助けるためにやっていた行動が、目的がすり替わってからは非常に自己中心的になってしまい残念。もはや友達のことなど頭にないのかもしれない。共感できる部分が全く消失してしまい、完全なる悪役に堕ちてしまった黒幕が、元に戻る未来はあるのだろうか? -
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ネタバレこれは惨劇を乗り越えた彼らの後日譚である。青鬼との関わりが無くなった世界を生きるシュン達。噛み締めるように、青春を謳歌していた。不穏な陰など欠片も感じられない 幸せを喜ぶシュンであったが、その心にはいつも一抹の不安が居座っていた。
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こちらはすべての惨劇を乗り越え、最後の絶望的な局面をもひっくり返して見せたシュンたちの後日譚。それぞれのキャラクターにまんべんなく焦点が当てられた短編が6話収録されている。学校を舞台にしたミステリー話が1本、登場人物たちの恋愛模様を書き上げた話が2本、不穏な気配をまとった話が2本、そして、全作で見事な頭脳プレーをして見せたひろしの日常や家庭状況など、かなり彼の内情に踏み込んだ話が1本という構成だった。この中でのお気に入りは、ひろしの事を深く掘り下げている話。そういえば、小説内ではひろしの活躍や、ひろし自身の変化については触れられていたが、他のキャラクターに比べて、彼自身がどういう日常を送っているのかということや、家族についてはほとんど触れられていなかったなぁと思いながら読んでいた。
自分の中では勝手な想像で、割と恵まれた感じの家庭だと思っていたのだが、思ってたより両親に恵まれていない。作中でひろしが事あるごとに、人間には興味がない、人間という生き物のは不可解と漏らしていたがこの両親なら納得。なんかこう、父親も母親も損得勘定だけで動きそうだな……。ひろし自身も両親の事をよく思っていないようで、家族間のコミュニケーションも乏しそう。両親はひろしをかわいげのない変な子だと思っていそうだが、どう考えても両親のせいだろう。ひろしが一番好きなキャラなだけ腹が立つったらありゃしないぜ!
ひろしが、学校生活の中でシュンを通して卓郎たちと仲良くなれてよかった……。 まあ、私個人の感情はともかくとして、そんなひろしが学校の裏にある小高い丘で奇妙な生物を拾ったことから物語が大きく動き始める。詳しい描写は抑えるが、平和な日常に不穏な影が差し込みそうな生物だ。再び絶望が始まるのか?とドキドキしながら読んでいたが、どうやら善良な個体のようだ。ひろしのいうことをよく聞き、シュンにはグーという名前まで付けてもらって、なんだか共存できそうな雰囲気。ひろしも生態をよく理解し、非常にいとおしく思っていた。家の中での心のよりどころができてよかったなぁと思いながら読んでいたが、やはり生態が生態なだけにどうやらそうもいかなかった。最後がどうなったかはぜひ読んでほしいのだが、ただひたすらに悲しいの一言。ひろしがグーを思う気持ちも、グーがひろしを思う気持ちも本物で、互いに通い合っていたからこそ切なくて、悲しくて読んでいるだけでぎゅうぎゅうと胸が締め付けられた。ひろしが当初に比べて随分他人との関わりに興味を示し機微を理解しているのは事実だが、どこかまだ一線を引いているような感じがしていた。
あと一押し何かがあればなーと思っていたのだが、この出来事がその最後の一押しになったような気がする。この度は自分のお気に入りの話のみの感想を述べたが、そのほかの話も非常に面白かった。特に一番最後に乗っていた、青鬼シリーズのエピローグの位置づけである話は、面白かった。この話が正真正銘のエピローグなのでこの後に物語はないが、一度とらわれた運命から逃れるのは簡単な事ではなさそう……。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ直樹の怨嗟は加速度的に増していく。それは同じ中学校の教職員や無関係な生徒にまで及んでいた。全てを恨み尽くした直樹の心にはもはや誰の声も届かない。学校を第二の監獄へ作り替え、皆殺しにせんとする、直樹を果たして止められるのだろうか?
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青鬼ノベライズの最終巻。『異形編』では多くが救われない絶望的なエンドを、そしてその流れのまま『怨霊編』に入り、一応無事に脱出できたが何一つ解決しないまま終わってしまっていた。今までは、その巻だけで丸く収まっていたので、この展開には驚いていた。
しかし、この最終巻に至るための必要なものだったのだと納得した。今回の巻では様々な登場人物がそれぞれの特性を生かして、脱出と救出を目指して奔走しており、まさに最終巻という感じ。自分たちのできることを懸命に考え、導き出し互いに協力していた。前の巻がそういったシーンが控えめだったのでより楽しめた。 この巻では、裏で暗躍していた直樹が前面に出てきており、またその事によって直樹がどんなことを考え、どんな思いを抱いているのかというのがやっとわかった。今まではただ怨念を抱き復讐にとらわれる人物で、常軌を逸している風だったので、なかなか直樹に同調できず、邪魔ばっかりをしてくるので、正直うっとおしいと感じていた。だが、『無終編』で直樹が生前抱えていた鬱積している苦しみや悲しみ、絶望が感じられ、生身の人間としてみることができた。聞けば聞くほど、直樹が抱えていたものは深く重くひたすらに辛い。自分をいじめているのは町の権力者の息子であるばかりに、教師には見放され、いじめを見て見ぬふりをするクラスメイトからは距離を置かれ……。自分がその立場に置かれたら発狂してしまうかもしれない。
教師云々の方はともかくとして、クラスメイトから距離を置かれた理由は単なるボタンの掛け違えのような、すれ違いだったのだがそれがより一層事態を悪化されているのも悲しかった。何とかしたいと思えば思うほど空回りすることってあるよなぁ。 直樹が自分の知らないところで起っていたこと、ほかの人がどう思っていたかということを、会話によって得ることにより、復讐にとらわれていた心が徐々に解放されていくさまもよかった。このまま、直樹の暗く沈んだ心も救われ、犠牲を払ったもののどうにか犠牲が少ないまま終わるかと思っていたが、やっぱりそうはいかなかった。真の黒幕が姿を現し、直樹が完遂できなかった復讐劇を遂げようとする。そこからはひたすら悲劇を突き進み、無関係な犠牲も増え続け、世界に絶望の種がふりまかれる、という所まで行ってしまい読んでいて気が気じゃなかった。最後は直樹がギリギリのところで残した助言によって事なきを得た形になったが心臓に悪すぎる……。 解決策がなかなかに強引で、面食らったが、すべてが解決し円満に終了したラストを見たら、みんなが幸せになれたんだからいいんだ!と思えた。
再びすべてがなかったことになった所為で記憶がなくなってしまっていたが、今まで得たものは消えていない様子で嬉しかった。惨劇を乗り越え、多くを得た彼ら自身は同じ未来を歩まないだろうと思う。ただ、それは彼らが自分たちの手によって作り出してしまった惨劇の未来というだけであって、他からの干渉があった場合は果たして……?という含みのあるラストだった。
最終巻ということもあり、謎多き青鬼がどの様にして生まれたかがやっとわかった。根本的な部分は明かされていないので、すべてが判明したわけではないのだけれど。 青鬼の根底にあるものは何なのか、それは読み手次第で感じ方が変わると思う。私は読んでいて異端の神の話が出てきたり、気味の悪い生物が出てきたりしていたので、一番にクトゥルフのような邪神を思い浮かべた。(旧支配者たちが人間に恨みを持って復讐を企てるかどうかは別としてであるが)
ノベライズ版青鬼はオリジナル要素が結構入っているので、元祖青鬼かと言われればやや違う感じもする。ゲームはあくまで脱出するまでが目的であるから、物語にしようとするとそうなるのだろう。 しかし、そんなことが問題にならないほど非常に面白い作品だった。一気に最終巻まで読み切ってしまうほどだった。この作品は今月第一巻の文庫版が出たとのこと。今現在『断章編』が中古でしか手に入らない(店舗によっては残っていることもあるかも)ので、『断章編』まで文庫化されるなら、文庫で揃えなおそうかしら。 -
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ネタバレ再び起こった惨劇。多くの犠牲を払い、平和な日常を取り戻した。シュンはゲームとジェイルハウスが連動していることを確信し、館に迷いこんだ人間が外部と連絡をとれるようにプログラミングを施す。しかし、その行動が更なる悲劇を巻き起こす……。 *** 卓郎の活躍により前回の惨劇から脱出し、さらに一週間ほどが経ったある日。依然登校拒否を続けるシュンのもとを再び訪れる杏奈。その際、シュンはジェイルハウスが取り壊され、卓郎の父がホームセンターを建てるという話を聞かされる。あの館は初めからそのつもりで購入していたのだから、今更驚くことではないが、あの館に誰かが侵入する事態は避けなければならない。卓郎も説得を試みたが、父親は聞き入れてくれなかったようだ。もはや館の解体は止めようがないが、予想される惨劇を指をくわえて見ているわけにはいかない。館に侵入するのを止めるのは無理でも、侵入し、閉じ込められた後のフォローはできるはずだとシュンは急いでゲームのバージョンアップを進めていく。幾多のバグを乗り越え、無事ゲームを完成させたシュンであったが、この時はまさかこのバージョンアップが今後にかかわるほどの問題を孕んでいたとは、文字通り命を懸けて、惨劇を乗り越え主人公たちが人間的に成長している一方で青鬼もまた進化している様子。前作までは人間を食らうことしか頭にない、力ばかりがある野蛮な生き物という様に描かれていた青鬼であったが、ここにきて飛躍的な進化を遂げていた。知性はもちろんだが、その知性を応用する能力を持ち合わせていることも驚き。館から無事脱出できた人間や、ゲームの作成者であるシュンが過去の出来事から学習し、青鬼に対抗する能力を少しずつつけていっているように、青鬼もまた過去の出来事を覚えているのか?
この度は、事前にシュンが対抗策を打ち出し青鬼の上手を行けたと思ったのだが、現実はそんなに甘くはなかった。最初の部分で、青鬼が学習し、習得した内容をさわりだけではあるが知ることができたのだが、その部分だけでもなかなか絶望的だった。そんな力を使われたらどうしたらいいのだろう。さて、今まで以上の悲劇が予想される今作だが、主要人物として取り上げられているのは、やはりたけしだった。ゲームではキャラクターアイコンが一人だけ微妙、ビビりでクローゼットに閉じこもり、がたがた震えるさまを『マナーモード』とネタにされていた彼。小説版でも体は小さく、卓郎の腰巾着で、肝が小さく極度に憶病……。と小説版でもなかなか不遇な立場に置かれている。小説の第一巻、第二巻でも他の登場人物の足を引っ張り、ひどい言い方なのは百も承知であるが、割とお荷物といった感じ。そんな彼がどの様な活躍を見せてくれるのかと、楽しみに読み進めていった。今回もたけしという人物について掘り下げられており、彼という人物が果たしてどういう人物であるのかを知ることができた。
卓郎とつるんでいるせいで、変にチンピラのようなポジションについているが、その根っこはやや気弱で、人を思いやれる人物らしい。非常に家族思いだとも感じた。心根は優しいはずなのに、やや過剰ともいえる憶病な性格のせいで、卓郎のような強力な後ろ盾がないと不安で仕方がないせいでずいぶん損をしている。たけし自身もその古語をよく理解しており、心の中にある葛藤を見て読んでいて苦しかった。 本編でも、その性格のせいで随分不憫な役回りだった。
やっぱり活躍できるのは行動力のある卓郎と頭脳派のひろしなのかなと思って読んでいてが、最後の最後でやっと皆を見返せるだけの活躍をできたことはうれしかった。(しかし、活躍するまでのいきさつとその結末を考えると素直に大喜びはできない)今作は今まで以上に様々な要素が絡み合っている。絡み合いすぎて混乱したが、やがて一つの結末に至りその結末も予想できていたとはいえ、現実のものとなりショッキングだった。
今までは犠牲を払ったが、なんとか元通りになって、はーやれやれといった感じだったが今回は丸く収まらなかった。果たして犠牲者たちはどうなったのか、今後どうなるのか……。不安ばかりが残る最後だった。 -
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ネタバレシュンが学校へ来なくなって一週間。ひろしは杏奈と彼のもとへ赴く。元気そうな様子に安心した2人だったが、ジェイルハウスには近づくなという、突然の警告に戸惑う。あの館に何があるのか……。それを知るのは、惨劇の記憶がある彼だけだった。
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青鬼ノベライズ第二弾。前回の惨劇から一週間。ひろしが無事脱出した後、あの凄惨な出来事自体が無いことになってしまい、シュン以外の人間は惨劇の記憶すら失ってしまっていた。その謎の現象によって青鬼に殺されたクラスメイト達が助かったこと自体は喜ぶべき事実だが、理由が分からない。単身、原因を探っていたシュンは、自分が作っているジェイルハウスを舞台にしたゲームと現実世界とがリンクしている事実を突き止める。自分でもあまりに突拍子もない結論だと思いながらも、そうとしか思えない事実に戦慄した。再び同じことが起こるとも限らない現象を止めるため、シュンは惨劇の犠牲者たちである、ひろしと杏奈にジェイルハウスに近づかないように懇願した。しかし、その警告もむなしく、何かに導かれるように前回の犠牲者たちは再びジェイルハウスへと足を踏み入れることになる。
前回も楽しめたが、今回も非常に楽しめる内容になっていた。ゲームを知っている人間はニヤッとするような、知らない人物でも小説として純粋に楽しめるという風に、ゲームにはない要素と、原作とオリジナルとが見事に融合していたように感じた。また、より今回の惨劇が起こるに至った原因に踏み込んでおり、残っている謎が解明される(すべてではなくごく一部)という楽しみもあった。また、青鬼の正体とされていた、直樹もストーリーに積極的に絡んできていよいよ盛り上がってきている。
こちらの青鬼シリーズはおそらくではあるが、一冊毎に取り上げられる登場人物がいる様子。前作はシュン+ひろし。今作は卓郎+ひろしだった。取り上げられた人物は、人物像が深く掘り下げられていく。それがゲームとはまた違う側面を見ることができ、そのおかげで非常にキャラクターに魅力を感じられる。小説の卓郎の人間性はかなり最悪だが、今作ではなぜそのような人間性になってしまったのかや、卓郎が抱える問題や感情、再び起こった惨劇を経て人間として成長した卓郎などが見れてよかったと思う。
(でもなかなか最悪のイメージは払しょくできそうにないが) 青鬼にいつ襲われるかわからないという緊張感も保ちつつ、青鬼に打ち勝って脱出して見せるという登場人物たちの決意もより一層見て取れて、登場人物たちを思わず応援してしまった。ゲームと違い、最終的にだれが助かるのかが予想できないので、最後まで気が抜けない。正直あのキャラクターは補正でやられんだろと思っていたキャラクターですらすんなり殺されてしまい割とショック。こちらの作品でもまた、負の連鎖を断ち切ることはできず、また、直樹がまだ諦めていないことからまだまだ続きそうな予感。 終わり方から察するに、次の主人公はたけしになりそう。たけしはゲームの中ではなかなか不遇なのでどのような描かれ方をするのか今から楽しみである。
小説版青鬼の魅力はグロくてハラハラする展開もそうなのだが、この人物たちの人間模様を見て取れるところだと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレシュン達は化物屋敷と噂されるジェイルハウスの中を逃げ惑っていた。捕まれば、あの化物に食い殺されるに違いない。建物から逃げ出そうと玄関へ向かうがドアは固く閉ざされている。果たして、彼らはこの屋敷から見事逃げきる事が出きるのだろうか……。
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有名な脱出系フリーホラーゲームのノベライズ版。ゲームの青鬼を下地にし、映画や漫画など様々な媒体で活発に発信されていたのは知っていたが、小説が存在していたことは知らなかった。
表表紙と裏表紙を見るとゲームに登場するキャラクター以外に見慣れない登場人物が二人いるのが分かる。ややオリジナル要素が入っているのだなと思い読み始めると、結構がっつり内容が違っていて驚いた。まず、主人公が『ひろし』ではなく表紙にいる黒髪の少年『シュン』だったこと。物語の挿入部も登場人物の設定もだいぶ違っており、青鬼らしさが出てきたのは館にたどり着いた後だった。思わぬ展開に面食らったが、なかなか新鮮で面白い。青鬼は一つのバージョンをプレイして怖くてそれでやめてしまったが、初代からやっている人はニヤリとする設定もあったかもしれない。館の中に入ってからは、青鬼にいつ捕まり食い殺されるかという緊張感が常に漂い、ハラハラしながら読んでいた。原作と違って完全にグロテスクなパニックホラーとして書かれているので、謎解き要素がほぼなかったのが残念だったが、登場人物の背景やどんなことを考えているかという部分が(この小説内の設定で)掘り下げられており、ゲームとは別の意味でのめりこみ一気に読み切ってしまった。
一応結末を迎えたが、残っている謎も気になる点もあり、かつ不穏な終わり方だったので、平和な結末を迎えるまでは遠い道のりのようだ。ゲームのコアなファンが受け入れられる小説かどうかはわからないが、(さらっとやったことがある自分ですら、なんだそれ、となった部分があったので)青鬼を踏襲したこういう作品だと思って読むと十分楽しめると思う。あと、割と人体が徹底的に容赦なく破壊される描写が散見されるのでグロが苦手な人は要注意。そのあたりは原作沿いだったな。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ原作ゲームが好きでずっと読んできたシリーズ。
とうとう完結です。
前巻のラストから続きが気になって気になって仕方がなかった!
舞台が中学校に変わりちょっと新鮮でした。
青鬼の真相はもちろんですが、個人的には直樹の心の変化が良かった。この作品で一番救われて欲しかったのか彼なので…。
密かにお気に入りだったカズヤ君も再登場してくれて嬉しい限り。しかもそこそこ重要な役を担ってくれています。
そして最後のカラーイラスト!
卓郎たちが青鬼化した辺りからハッピーエンドは無理そうと思っていたので、見開きイラストに感動しました。
…不穏な最後のページは見なかったことにします。
「無終」ってそういうことなんですね。