廣松渉のレビュー一覧

  • 今こそマルクスを読み返す

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    [ 内容 ]
    マルクスは人間や社会や歴史をどうとらえ、『資本論』で何を語り、近代資本主義の未来をどのように予見したのか?
    今やマルクス主義は本当にもう無効になってしまったのだろうか?
    20世紀世界の根幹的思想を、独自の視点と平明な言葉で掘り返し、脱近代への発展的継承を試みる。

    [ 目次 ]
    ●マルクスの開いた新しい世界観
     人間観をどのように改新したか
     社会観をどのように更新したか
     歴史観をどのように転轍したか
    ●『資本論』で言いたかったこと
     物象化された経済の構造的分析
     賃労働者を搾取する機構の暴露
     資本主義経済体制の包摂的支配
    ●資本主義の命運と共産主義革命
     近代的市民社会像

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    2010年11月21日
  • 今こそマルクスを読み返す

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    マルクスによる資本主義の分析、特に搾取の構造の解明には未だに説得力あり。これを超える理論は結局今に至るも提示できていないのだが。

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    2009年10月04日
  • 新編輯版 ドイツ・イデオロギー

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    ドイツの哲学者、マルクス(1818-83)/エンゲルス(1820-95)の共著。1846年刊。唯物史観提唱の著。この著における「意識が生活を規定するのではなく、生活が意識を規定する」という言葉はあまりにも有名である。この著を読めば、マルクス・エンゲルスの基本理解は得られるだろう。

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    2009年10月04日
  • 新編輯版 ドイツ・イデオロギー

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     マルクス主義の特徴である唯物史観や共産主義の構想、革命の必然性などが本書から確認できる。とはいえ、通常の書物の構成と異なり、本書はマルクスが遺した草稿の修正案が複数記載されていたり、文章の一部が欠落しているなど、読み物として体を成していない。したがって、この本にまとめられたことが、必ずしもマルクスの意図と一致しないことを、読む際に念頭に置く必要がある。

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    2023年05月30日
  • 今こそマルクスを読み返す

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     読み初め、まずは著者の学理的な緻密な言葉遣いに驚かされる、というか出鼻をくじかれるといった方が正確か。
     マルクスに対してこびへつらうことなく、著者の理路に引き込んでいく牽引力が相当強い。とは言え、独善的にマルクスを語っているわけではなく、あくまでも学者としてひとりの人間としてマルクスと対峙している気概を感じる。
     マルクスの解説ではないことをこころして手に取る本だ。 
     

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    2022年03月08日
  • 新編輯版 ドイツ・イデオロギー

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     「大洪水の前に:マルクスと惑星の物質代謝 (斎藤幸平著)」と「コモンの再生(内田樹著)」からの流れで本著を手に取った。
     本著138頁からの{84}a=[40]の節、「こうして、ここに、自然発生的な生産用具と、文明によって創出された生産用具との差異が際立ってくる。(中略)第一の場合、つまり自然発生的な生産用群も場合には、諸個人は自然に服属させられ、第二の場合には労働の生産物に服属させられる。それゆえ、第一の場合には、所有(土地所有)もまた直接的・自然発生的な所有の支配として現れ、第二の場合には労働の、とりわけ蓄積された労働の支配として、つまり資本の支配として現れる。(後略)」に始まる本節をじ

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    2022年01月04日
  • 新哲学入門

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    独特の言い回しが癖になる。
    認識観は同著者の「哲学入門一歩手前」とかぶる部分が多い。
    後半の2章、存在観と実践観が少し新鮮。
    難解そうなのに、さっぱりということはない。
    ユーモアさえ感じる。
    霊魂とかに真面目に取り組んでいるからだろうな。
    最期は、哲学者は革命家たれ的なことが書かれてあり、過激だった。

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    2021年12月27日
  • 今こそマルクスを読み返す

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    2017年にマルクスを読み直ししてみた。
    色々な意味で「わかりやすい」。

    とはいえ「歌ってみた」「踊ってみた」みたいなネタのノリでしかない気がした。

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    2017年08月05日
  • 哲学入門一歩前 モノからコトへ

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    ネタバレ

    入門本というにはかなり難易度が高いです。
    おそらく、見慣れない感じや、言い回しが
    やっぱり哲学的世界という感じです。

    ただ、そんな言葉が羅列する割には
    そんなに文章にドヤ顔感は
    漂ってはきていません。
    例の提示も割とわかりやすい、というか面白い例まで
    出してくれています。
    努力は伝わってくるんですよね。

    でも、哲学は世界観が違うから
    難しいものです。

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    2015年06月16日
  • 哲学入門一歩前 モノからコトへ

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    「モノ」の情報が~,「コト」の情報が~
    といってたら,後輩のS氏に渡されました.

    大御所なのでしょうが,
    その時代の哲学者らしく,難しい漢字にドイツ語カタカナ読みでかながふってあったりして,なかなか読んでいて悩ましい.

    それはさておき,入門一歩前ってのは入門の手前っていみと,入門して一歩前へって意味をかさねたはるらしい.
    相対性理論や量子理論を引き合いに出して,原始論的な実在主義がもはや科学においても崩壊してると論じつつ,認識論についてかたられています.

    いろいろ難しいことはおっしゃってますものの,やはり純な哲学ですと,言葉を粘土のごとくこねまわすだけでは,新しいモノは出てこないような

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    2014年12月31日
  • 新哲学入門

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    読み始めた頃は、無理して難しい言葉を使っているような感じがして読みにくかった。
    中盤を過ぎると何となく慣れてくる。
    ただ、章毎に書かれきていない感じがしてもやもやが残る。

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    2014年03月06日
  • 今こそマルクスを読み返す

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    著者のマルクス論を簡潔に提示した入門書。

    著者は、西洋の実体論的発想と対置される、関係の第一次性の立場から、マルクスの思想を理解する。著者は『資本論』の内容の紹介に先立って、みずからの物象化論の概要に触れている。「物象化」とは、人と人との社会的な関係が、日常的な意識において自立的な物象の相で現象する事態を意味する。ただしこの物象化を、心的ないし精神的なものが物的ないし客体的なものへと転化するという仕方で理解してはならないと著者は言う。そうした理解は、近代哲学の二元論的対立を前提としている。だがマルクスは、そうした二元論的な枠組みを解体し、関係の第一次性の立場に至ったというのが著者の理解である

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    2013年07月13日
  • 哲学入門一歩前 モノからコトへ

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    著者の哲学の入門書。『新哲学入門』(岩波新書)より幅広い話題を扱っており、「モノからコトへ」というサブタイトルが示すように、実体論的世界観に代わる関係論的世界観の意義について比較的詳しい説明がある。

    第1章では、現代の常識となっている、物理的実在を実体とみなす見方の問題点を指摘するとともに、場の量子論などを取り上げて、自然科学の内部で実体論的な発想を乗り越える試みがなされていることに触れている。第2章では、カメラの写像をモデルとして認識を説明する見方を退け、ありのままの現相的世界から出発しなければならないと説いている。

    第3章では、本質直観の対象となるようなイデア的存在者の自体的存立を認め

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    2013年03月27日
  • 新哲学入門

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    著者の哲学の入門書。認識論、存在論、実践論の3部で構成されている。

    第1章では、著者の「四肢的構造」論が解説されている。著者はまず、意識対象・意識内容・意識作用という三項図式を取る近代的認識論の枠組みの問題点を指摘し、現にあるがままの知覚風景的な場面から出発しなおすべきだと説いている。その上で著者は、知覚的現相には「個別的・直接的でレアールな所与を、それ以上のイデアールなあるものとして覚知する」という機制がそなわっていると論じる。それ以上の「あるもの」は「所識」と呼ばれ、「所与」と「所識」という二肢構造に基づいて、哲学的判断論を再構築するための道筋が簡潔に示されている。

    一方、こうした覚知

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    2013年03月27日
  • 今こそマルクスを読み返す

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    難しかった。社会主義はマルクスって言われてるけど、ソ連のマルクス論は実は少しずれていた。-という感じです。資本論も触れていたんだけど、私には難しすぎて、3割理解したらいいところ。いつか読みなおして、その時「こうゆうことを言ってたんだ」とわかる大人になりたい。

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    2012年02月27日
  • 哲学入門一歩前 モノからコトへ

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     難しい…。読むに当たってかなりの緊張を強いてくる本です。少し気を抜くと何を言っているのか分からなくなります。電車の中で読むには適していないのかもしれません。私としてはこの本の主張は、「例えば目の前にレモンがあるとして、それがレモンであるのはレモン自体が「レモン」だからではなくて、レモンを「レモン」にしようや、とみんなで決めたからレモンなのであって…」という感じなのかなぁと思います。。

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    2009年10月04日
  • 哲学入門一歩前 モノからコトへ

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    これで1歩前…頑張ったのに…
    原子の話が出てきて超文系の自分には新鮮。文系/理系と分けて考えてはダメだなと実感。

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    2009年10月04日
  • 今こそマルクスを読み返す

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    大学1回生、猛烈な学習意欲に駆り立てられ、教養科目にもかかわらず、自ら本著を購入。哲学は奥が深いものなんだと気付かされた。

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    2009年10月04日