村上たかしのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
村上たかしさんのコミックは読んでないけれど
原作を大切にしながら小説化されたことが
伝わってくるようだった。
全てを、ほんとうに全てを失ったおとうさんに残ったのはがらくたのような宝物と
いつガス欠するかわからない車だけ。
でも、そばには犬のバンがいる。
実際、犬は“言葉”は話せないけれど
おとうさんとバンは、いつも“話”をしていた。
バンにはちゃんと伝わっていた。
さびしさも愛も。全部。
人によっては、おとうさんの人生や最期は
不幸に見えるのかもしれない。
それでも、おとうさんとバンは幸せだった。
そう、わたしは思いたい。
なにが幸せか、それは自分が決めること。
自分にとってな -
ネタバレ 購入済み
社会がどう受け取るか
前にも書いている人が居るが、二部構成の二部からの視点や作者あとがきを見て、社会へのメッセージが明らかですね。
真面目なのに、思いもよらぬ事や本人の責任ではない事(リストラや持病、離婚)、そして本人が周りに頼る性質でなく、またあまり他者と関わりが深くなければ、一気に「普通」からこぼれ落ちてしまう。誰でも。本人に重大な過失がなくても命に直結する。
もしかしたら過去に実際にあったのかもしれない。誰にも知られる事もなく。
もちろん、行政へ頼る事は本人がまず助けを求めて声をあげなければ分かりようもないですが、
声を上げてもなお失われる命もある。役所に追い返されてそのまま餓死をしてしまったケースな -
Posted by ブクログ
奇麗な向日葵とかわいい犬の表紙。
「とってもいいよ」という前評判を聞き、
ぜひ読みたいと思っていた本でした。
ページを開いてびっくり、
「アニメだったの!」。
最後まで読んでまたもやびっくり。
「どうしてこんなに泣けるの!」。
家族も家も失い、残された財産は一台の車と一匹の犬。
そんな中年男性の主人公が
ゆくあてのない放浪の旅に出ました。
やがてお金もそこをつき、
車のガソリンもなくなってしまった主人公の
心のよりどころは白い犬…。
そしていよいよお別れの時がきます。
人に裏切られ、無一文になった主人公。
どうしてこんなにおちぶれるまで
何の試みもしなかったのだろうと、
主人公に対して -
Posted by ブクログ
「星守る犬」の続編というか、周辺の人たちを描いた話。
順風満帆な人生じゃない人というか、表に出ない生き方というか、
けど、そんな人たちが多いんだろうな。
みなさんのレビューにあるように私が泣いたかというと、泣いてない。
面白いし、感動はしました。
1960年以前に生まれた人って、なんか不器用な気がする。
感情の伝え方が下手っていうか、下手だからこその良さもあるかもしれない。
あー、いつもペットショップで思っちゃうんですよね。
売れ残って、大きくなった犬ってどうなっちゃうんだろうって。
それで、売れ残ってた犬を飼っちゃった人を数人知ってるし。
人口減ってるんだし、ブリーダーさんちょっとは、