ヨハン・テオリンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
二十数年前に起こった少年の失踪事件。少年の祖父のもとに少年が当日に履いていた靴が送られてきて、祖父は少年の母とともに事件の真相を探り始める。
話のテンポはとてもスローで落ち着いた印象です。スウェーデンの霧の深いエーランド島という場所が舞台となるのですが、自然や気候の描写が巧みで行ったことのない地域ながらもその舞台が非常に想像しやすかったです。
ギクシャクした祖父と娘の絆の再生の物語としても、悲しみを乗り越える人々を描いた物語としても秀作だなあ、と感じました。テンポの遅さが悲しみをゆっくりと乗り越えていく人々と絶妙にマッチしているからか、非常に心に染み入ってきます。
祖父と母の事件の真相を