安岡正篤のレビュー一覧

  • [新装版]運命を開く―人間学講話

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    子どもの教育や人としての生き方として大切なことについての叙述が多く、子を持つ親としてひらめきの多い書となりました。

    また本書の後半で述べられている陰陽相待性理論、いわゆる酸とアルカリについての話はとても面白く、読めば確かにその通りなのですが、そこまで明確にして意識をすることがなかったので、なるほどと膝を打つほどでした。

    中村哲さんの書を以前に読み、本書で安岡正篤氏が語っていることと近しいことが幾つも出てきました。
    生きた時代も専門とすることも違う二人が同じようなことを語っている。無論、中村哲さんが安岡さんの書を読んでいた可能性はありますが…。本書から幾つか引用してみます。

    つまらない人間

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    2025年05月02日
  • [増補新版]活眼 活学

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    人間の在り方について、染み渡るような言葉が綴られているが、これは何回でも読んで、自分の血肉にしていかなければならないと感じた。
    それだけ自分も含めて人間はは欲深く、愚かであるから。
    時々立ち止まって、読み返そう。

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    2024年12月14日
  • 現代活学講話選集3 孟子 不安と混迷の時代だからこそ

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    本書は、孟子が性善説であるとか、孟子の構成はこうだとかはいわない
    言っているのは、2つ、必要であるのは、「敬」と「恥」であると

    また、あとがきにある言葉もいい

    孟子で学ぶべきところといえば、あの信念に向かって何も恐れないという気力、迫力でしょう。
    人間として一番大切なものは、気迫である。気迫がなければ人間もその国も危ういと言われましたが孟子にはそれがある。

    冒頭にある、父と子の内容を見るに本書を手にとった価値があると思います。

    父子の間は善を責めず
    父というものは、子に対して、あまり道義的要求をやかましくするものではない
    りっぱな人はなぜ自分の子どもに教えず、他人のもとに師事させるのか

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    2023年06月13日
  • 現代活学講話選集6 先哲が説く指導者の条件 『水雲問答』『熊沢蕃山語録』に学ぶ

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    第1部は、肥前平戸藩主松浦静山が収集した文献集「甲子夜話」に収録されている「水雲問答」、第2部は江戸初期の陽明学者である熊沢蕃山の語録「集義和書」の解説
    2つの書が語る、指導者の条件、が本書です。

    江戸時代は文化の爛熟期にあたり、儒教、仏教、国学の普及が支配体制維持の理由になっていて、これが、明治維新の原動力となったという
    また、多くの家臣を擁し、幕府の監視を受けながら、その藩を維持していくさまざまな苦労が、ずいぶん殿様を練達の士たらしめた。また、学問風流にただならぬ造詣があった人々もすくなくありません。
    松浦静山の他、真田幸貫、白河楽翁の三名君、学者としては、「言志四録」をあらわした佐藤一

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    2023年06月10日
  • 現代活学講話選集2 十八史略(下) 激動に生きる 強さの活学

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    安岡正篤の「十八史略」の解説本で、本書はその下巻 始皇帝の中国統一から宋代まで

    秦の始皇帝の中国統一、楚漢の戦い、三国志、五胡十六国、南北朝、隋唐帝国、そして、宋へ。
    諸方から、侵入を繰り返す異民族との戦い、時を超えてリーダーの行動規範を示す、ビジネスリーダー必読書の1冊とある。

    十八史略はおろか、正史でまともに読んだことがあるものは、司馬遷の史記ぐらいなものだろう。

    気になったのは次のです

    始皇帝の行った事業、文字の統一、あたらしい小篆書へ。度量衡の統一。
    始皇帝は、合理的・科学的な頭脳をもった人間であったが、一面において、妙に神秘的な占いや予言といったものも好みました。
    焚書坑

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    2023年06月09日
  • 論語に学ぶ

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    論語を講釈ではなく、生きた学問である「活学」として捉えた書

    論語読みの論語知らずとは、人を中傷するための言葉ではなく、自分自身に向けて学問をちゃんと身につけていないことだと指摘をしています。

    安岡正篤という方は、儒学古典の人かとおもっていましたが、欧米からも仏教からも引用があり、現代人という印象を受けました。

    3部にわかれていて、論語の概要、中庸の概要、論語の人物像になっています。

    得てして、知らず知らずの論語の言葉をなんとなく知っているというものが結構でてきます。

    気になったのは、以下です。

    ・人間というものは自分ではわかったような心算でも、なかなか本当の事がわからぬものである。

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    2023年01月17日
  • [新装版]人物を創る―人間学講話「大学」「小学」

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    大学の三綱領
    「明明徳、親民、止於至善」

    大学の八箇条
    「格物、致知、誠意、正心、修身、斉家、治国、平天下」

    人物を創るにおいて、小学から大学を生涯学び「日日に新たに、また日に新たに」となりたい。

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    2015年11月15日
  • [新装版]論語の活学―人間学講話

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    僕は恥ずかしながら、論語を読んだことがない。

    確かに論語に出ている説明で現代の人々の目前にある問題も答えが掴めるんだと思う。

    だけど、論語を「活きた学問」にすることが出来るのは、安岡さんの解釈があってこそと感じた。

    活学にするだけの力量は、真剣に学問と向き合った人にしか備わらないんじゃないかと感じてしまった。

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    2015年09月13日
  • [新装版]運命を創る―人間学講話

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    運命と宿命の違いを理解している人はどれくらいいるんだろうか。

    宿命は、命が宿ること即ち決まり切ってしまった命である。
    これに対して、運命は、命を運ぶこと。つまり命を立て、創りだすことである。

    このことを肝に銘じて、学んで行けばつまらない人生を過ごさなくてすむんだと思う。

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    2015年07月13日
  • [新装版]活眼 活学

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    学問とは、活きていなければならない。
    つまり、仕事や生活が変化をもたらすものでなくてはならない。

    机上だけで行うのは、知識の習得だけであって本当の学問ではない。
    本物の学問は、見識・胆識となって仕事や生活が変わっていくものだ。
    つまり活学だ。

    活学を学ぶことを念頭におき、一燈照隅となりたいと思う。

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    2015年02月26日
  • 活学としての東洋思想 人はいかに生きるべきか

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    ●「現代文明の危機は真我の喪失にあり」
    今日の世の中に忘れられ、なおざりにされておる最も大切なもの、それを回復しようということで、それはなにかと言えば、結局真実の自己であります。・・・現代は知識階級ほど雑学・俗学・曲学に覆われている。真実の自己というものは、こういうものを払い落としてしまって、はじめて発見する事ができるのであります。

    ●経済こそ我が国民の将来を決定する要素だと考えるのは、枝葉の繁茂を見て根幹を見ぬからであります。すべての物質的生活問題も、これを有効円満に解決してゆくためには、必ず美しい精神的、感情的要素がなければなりません。

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    2012年01月04日
  • [新装版]活眼 活学

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    安岡正篤氏が、昭和36年から昭和59年の間に「師と友」に連載した記事をまとめ、1985年に刊行されたものの新装版。

    言葉使いをみなければ、ごく最近書かれたものではないかと間違うくらい、現代の問題と重なるところがある。

    一番最初の「肉眼と心眼」のところにある「顕在エネルギーと潜在エネルギー」は、野村監督のいうところの「有形、無形の力」に通じるところがあるなぁと思った。



    これからじっくり読み進めていきたい。


    (3.31追記)
    運命、天命、知名、立命

    先天的に賦与された「天命」と、いかようにも変えることのできる「運命」、これを知る「知名」、知ってそれを完全に発揮していく「立命」。

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    2011年03月31日
  • 人生と陽明学

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    陽明学の内容を良くあらわす「伝習録」その中でも「抜本塞源論」は傑作といわれる。

    ●頽廃・混乱の世では、枝葉末節にこだわった議論ではなく、病弊の根本を抜いてその源を塞ぐことを考え、自ら奮発し、身をもって事に当たるべし。
    ●平生において学問修養し、心を練っておくこと。いかなる問題も結局は心の問題に帰する。
    ●時代・人心というものは自ずから霊妙なものがあって、混乱と暗黒の時代がやってくると、人々は無意識の内に何か真剣で真実なものを求めるようになる。これが良知。人間誰もが本具するところ。
    ●私利私欲がなかったならば、精神のもっとも本質的な直観が顕われる。

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    2011年02月11日
  • 「人間」としての生き方

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    金鷄学院建設に合わせ、魂を入れようと書かれた本書。著者は本書をまだ力不足と感じているようだが、驚くほど格調高い。安岡氏は学問で覚醒した聖人ですね。

    個人、家族、国家・・幅広く取り扱いながら人間の道を説く学問への手引き。東洋の聖賢を引き合いに出しながら、読者を自己の内面にいざなう。文章の背後に著者の読者に対する慈しみが感じられ、思わず落涙する箇所もありました。こんなに心のこもった本に出合えて有難い。

    こんなに味わい深いのだけど、始めて安岡氏の本を手にする人には難解だろうから、他の本から入られる事を薦める。

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    2011年02月11日
  • [新装版]活眼 活学

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    あいまいな認識を詰めてくれるような含蓄の深い言葉にじわじわ来ます。

    ●民族、国家のために全てを捧げようという幕末・明治のような気分にある「個人の滅却・献究」と、機械文明・都市生活のために個人の主体性がなくなり、群集心理が横行する「人間が無内容」になる事は全く異なる。
    ●真のインターナショナリストになるには、最も洗練されたナショナリストでなければならない。(内が充実していないと外とも関係できない)
    ●機械的・享楽的文化の中であまりに情報に振り回されると自分の思考力・判断力・批判力など内面的自己がなくなってしまう。
    ●「知識」は大脳皮質の作用で得られ薄っぺら。「見識」は人格、体験、悟りなどが

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    2011年02月12日
  • [新装版]活眼 活学

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     ちょっと読むだけで、安岡さんの知識や経験・思考の、広さ・深さに圧倒されます。
     この本は、ハウツー本ではないため、即効性はないかもしれません。
     しかし、ものの見方考え方を、平易に、しかし、深く述べられているため、読後の生活が大きく変わる可能性があります。

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    2010年09月27日
  • 論語に学ぶ

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    昭和の碩学・安岡正篤先生が、『六中観』ということを語っていました。
    六中観とは、 「忙中、閑有り」 「苦中、楽有り」 「死中、活有り」 「壺中、天有り」 「意中、人有り」 「腹中、書有り」 のことをいいます。このうち、「腹中、書有り」とは、自分に哲学・信念を持っておるということです。

    私は六中観という言葉を、「論語に学ぶ」という本で知りました。かなり良い本だと思います。オススメです。161頁参照。

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    2010年04月06日
  • 現代活学講話選集1 十八史略(上) 激動に生きる 強さの活学

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    安岡正篤先生のご子息にあたる安岡正泰先生を講師にお招きし、素読形式による勉強会を運営しております。その際に平成19年度に利用した書籍。

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    2009年10月18日
  • 現代活学講話選集5 酔古堂剣掃 「人間至宝の生き方」への箴言集

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    安岡正篤先生のご子息にあたる安岡正泰先生を講師にお招きし、素読形式による勉強会を運営しております。その際に平成21年度に利用している書籍。

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    2009年10月18日
  • 日本の伝統精神 この国はいかに進むべきか

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    危機に瀕した日本と日本人を再生するには、東洋の叡智と伝統に学ばねばならない。透徹した人間観・文明観に根ざした珠玉の講話集。
    今日の日本国家や政治家、そして国民のあり方に満足する者は何人いるであろうか。まさに日本の進むべき道は暗中模索の状態にある。
     本書は、東洋学の泰斗が、戦後、高度成長期の物質文化先行のもとに置き去りにされた精神文化を今一度喚起させるべく、日本の伝統精神が如実にあらわれていた時代・思想・理念をあげ、日本の進むべき道を説き明かす。幕末明治の志士たちを筆頭に、道徳教育が庶民にまで行き渡り、大業がなされた『明治維新』や「和を以て貴しと為す」といった聖徳太子の『十七条の憲法』など、自

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    2009年10月07日