安岡正篤のレビュー一覧

  • 論語に学ぶ

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    論語を現代語にしたものを読んでも解説が少なかったりして物足りないところを補完してもらえる一冊。漢字一文字や単語においても実は別の解釈の仕方があったりして、中には耳に痛い言葉もあったりで面白かった。

    「利は智をして昏からしむ」

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    2025年04月29日
  • [新装版]運命を創る―人間学講話

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    かなり長いこと積読にしていた本。
    もともとは、読まなければという気負いから手にした本なので、とっつきにくさも相俟って、本棚の肥やしにしていましたが、本棚の肥やしなんてもったいない。
    とても自分の肥やしになる本でした。

    なんとなくとっつきにくさを感じていましたが、内容は講演を文字に起こしたものなので、とても読みやすいです。

    お気に入りは「六然」。
     自処超然
     処人藹然
     有事斬然
     無事澄然
     得意澹然
     失意泰然
    このように生きたいものです。

    また、中国の古典や日本の近代の書を読むとしたら、なにを読めばよいか、どのような順に読めばよいかは大変参考になりました。

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    2025年04月22日
  • [新装版]知命と立命―人間学講話

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    人はなりたい自分に慣れるわけではないが
    日々の努力を積み重ねる事である程度の理想に近づく事は出来る。
    運命と与えられた成し遂げるべき使命があると思う。

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    2025年01月08日
  • [増補新版]活眼 活学

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    著者が著名な方とは知らないし、タイトルに多少心動いて読んでみた本。最初は「心」がどうのと似非科学のオカルトの本なのかと、半ば諦めながら読み進めると、思いの外、コンサバティブな意見で大いに同感。漢字についての解説など「目から鱗」なお話しで大いに興味をそそってくれた。ところが進むにつれて著者の得意分野であろう支那中国の古典が並び始めると、一気に読み進めなくなる。ただ、その中身は冒頭で感じるのと同じ、納得、盗みたくなるもの。もう少し漢文の素養と根気があれば、結構役立つ本になっていただろう。

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    2024年03月12日
  • 現代活学講話選集4 人生の五計 困難な時代を生き抜く「しるべ」

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    これも安岡正篤氏に出会わなければ知り得なかった書である。
    宋の朱子と同時代の官吏でもあり、篤学の人でもあった、朱新仲の教訓とある
    長生きをするための教訓である。

     生計 いかに生きるか、人間の本質的な生き方
     身計 いかに社会に対処していくか、社会生活における価値観
     家計 いかに家庭を営んでいくか 一家の維持
     老計 いかに年をとるべきか 老いる計りごと
     死計 いかに死すべきか 死生一如の死生観

    人生の五計の根本は、「急がば回れ」にあり

    気になったのは以下です。

    ■生計
    ・朝起きて肝臓を養い、夕方に腎臓を休める
    ・熟睡とともに、安眠を考えなければならない
    ・夜が明けたらすぐ起きる、

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    2023年06月12日
  • 現代活学講話選集5 酔古堂剣掃 「人間至宝の生き方」への箴言集

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    本書を手にとるまで、聞いたこともない古典であった。

    中国・明末の教養人 陸紹珩の著で、史記や、漢書など50数種の古典の中から名言、嘉言を集めた読書メモである。
    酔古堂とは、陸紹珩の雅号であり、剣掃とは、世俗の邪気を掃ういう意味とある。

    広く知られた、菜根譚よりも内容が豊富で面白い。明治大正のころまでは普通にあって、昭和初めにはほとんど見かけなくなった。

    安岡正篤氏の解説の前半は、風流と花鳥風月であり、後半は、儒・仏・道からの名言、戒めのことば箴言である。

    気になったのは以下です。

    ・仏典「悲華経」の中に、「穢国悪世」。現世が、穢国であり悪世であり、末世、衰世といっている。その穢れた世

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    2023年06月12日
  • 現代活学講話選集1 十八史略(上) 激動に生きる 強さの活学

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    安岡正篤の「十八史略」の解説本で、本書はその上巻。周の滅亡まで。

    史記から宋代までの17の中国の正史と、当時の資料を寄せ集めて作った、ダイジェスト本が十八史略である。
    もともと、史記から始まる中国の正史は、紀伝体という司馬遷が始めたスタイルでかかれている。
      本紀:支配者の歴史
      列伝:それ以外の者、遊侠などのテーマからなる。
      紀と伝をとったものが、「紀・伝」体です。
      いわば、各個人の伝記を集めたもので、その人の歴史を知る事はできても、あることがらが、それぞれにバラバラに書かれていて、年代順に把握がむずかしい。
    それを解消するスタイルが、編年体といい、年代順にならんでいる。
    宋代

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    2023年06月09日
  • [新装版]運命を創る―人間学講話

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    古臭いと言えば古臭いが、世代を超えて今の時代だからこそと思える様な教えが綴られている。
    改めて面と向かって年長者から語られたらスルーしてしまうかもしれないが、実は気にしたことがあっただろうかと考えさせられる。

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    2023年02月15日
  • 現代活学講話選集7 王陽明 知識偏重を拒絶した人生と学問

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    王陽明の生誕から死までの人生と教えを解説した書です。

    王陽明とは、明代の中期の儒学者で、陽明学を顕した方です。。
    朱熹の理説を批判し致良知、知行合一、すなわち、知と実践を同時になすことなどを唱えました。

    気になったことは、以下です。

    ・江戸の大塩平八郎へ影響を与えた。実践的な求道者とある
    ・家として、王陽明の家系を説明している。

    ・聖人は必ず学んで達することができる。

    ・人間として、真面目であるが、こちこちで融通のない人間になってはならない

    ・只管打坐(禅語:一心不乱にひたすら座禅を組むこと)もいいが、しばしば頭をひねららせた

    ・朱熹(朱子学)も王陽明(陽明学)も、師との出会い、

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    2022年12月15日
  • 現代活学講話選集2 十八史略(下) 激動に生きる 強さの活学

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    とても勉強になった。こういう中国の古い書の勉強って今は全然しないけど、道徳やことわざなんかの元になっているネタが多いし、漢字の事といい大事だなと改めて思った。秦の始皇帝から宋までで、Wikiなんて見るとこの十八史略って評価されていない本らしいけど、流れが分かって面白かった。唐も立派だし、そうした立派な政治を北条政子とかが旦那に読ませて勉強させているとか、当時の武士達も一生懸命勉強して良い政治を行うように心掛けていた事も知り、勉強になった。諸葛亮孔明の話も良かった。

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    2022年11月24日
  • [増補新版]活眼 活学

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    ネタバレ

    【印象に残った話】
    ・進を己に求めるべきで、人に求めてはならない
    ・進を人に求めることは富や地位を得る富貴利達の栄に過ぎないが、富貴利達とは結局、求めたところで必ずしも手に入るかどうか分からない
    ・一方、道を行い、学を修めることは、自分に内在するため、自ら啓発しなければならない道業学術の精である
    【アクションプラン】
    ・自分が好きなこと、得意なこと、続けても苦にならない事を継続する

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    2021年05月03日
  • [新装版]運命を創る―人間学講話

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    明治維新以降、教育体制が整い、技術や教養を充分に教えられるようになった反面、「人間学(人間の精神に焦点を当てる学問)」が疎かになってしまった。そして、その人間学がどれほど大事かというものを、古代中国の偉人(孔子など)をあげて説明している。

    確かに、今コロナウイルスで外出できない中で「どう精神を良い状態に保つか」が結構大事になっている。自分の精神を良い状態に持っていく術を、普段からもっと考えるべきだなと思った。それが人生の充実に繋がるはず。

    教育には愛だけではなく、「敬」が必要であるというのがビビッときた。よく部活とかで、後輩から「厳しい先輩」とか「とっつきにくい先輩」と思われたくないという

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    2020年04月17日
  • [新装版]論語の活学―人間学講話

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    人間学講話の内の一巻ということで、論語の一説に注釈を加えながら、人間とはどういうものか、生きる上でどういう点に留意すれば善く生きられるかに迫る一冊です。

    話し言葉なので、文章は柔らかく読みやすいです。

    論語の一説を挙げ、その一般的な訳を紹介しつつ、安岡さんの解説やここはこう考えると解釈により深みが出る、という形で進みます。

    孔子や孔子に関係した人たちが生きた人間としてイメージできるような豊かな解説で、読んでいて楽しいです。

    また、安岡さんの論も「こう生きるべきだ」と説教的なものではなく、現代に生きる「我々」に還元されており、素直に読むことができます。

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    2015年09月11日
  • [新装版]活眼 活学

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    あの占いおばさんのイメージから何となく胡散臭い存在となってしまった安岡正篤だが、大川周明などとは違い戦後を長く生きた分だけ俗臭あるのは仕方がない。しかし、一つ一つの言葉の風韻に、やはり戦後にあって「東洋」を語ることの出来る数少ない人士だったことがしっかりと伝わる。戦後日本の社会経済にこのような骨格がまだ残っていたのかと隔世の感一入。

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    2014年12月03日
  • [新装版]活眼 活学

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    ネタバレ

    自彊息まず。
    切磋琢磨の三原則。
    知識→見識→胆識。
    最も洗練されたナショナリスト。
    絶えざる正新。
    貧富貴賤順境逆境、何に処しても変わらぬ自分。
    そして、祖国と同胞のために、相共に感激を以て微力を尽くそう。
    安岡先生の珠玉の言葉を収めた遺稿集。読み応えアリ。

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    2014年02月16日
  • 人生は自ら創る

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    安岡正篤の昭和36年7月の研修会での講義録。50年が経過しているが、世を生き抜く叡智を学ぶに恰好の書。

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    2014年01月06日
  • [新装版]活眼 活学

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    安岡正篤氏が「師と友」という雑誌に
    掲載した文章をまとめた本らしい。

    様々な故事を引き合いに出しながら、
    文明の発展が人間を愚かにすることに警鐘を鳴らし、
    心眼を開くために読書、特に古典を読む事を勧めいている。

    「ソ連」やら「中共」やら古い言葉が沢山出てくるが、
    パソコンやスマホのある便利な生活に慣れ、
    震災でそれらが無い自分の無力さを味わった今日、
    書かれている内容は却って新しく感じる。

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    2014年05月24日
  • [新装版]活眼 活学

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    雑誌の論講を抜粋したものなので筋の通った一つの論文というわけではいかないが、安岡正篤さんの哲学あふれる良書でした。

    以下、琴線に触れた言葉
    ・よい師友をもち、読書する
    ・見識と胆織をもつ
    ・ものの考え方三原則
    ・同じ立場で真剣に考える
    ・天命と運命を知り、それを尽くす
    ・矛盾や対立を超え、進歩向上させる(中庸)

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    2012年05月10日
  • 「人間」としての生き方

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    いかに生きるべきかの指針を得た。ものや自己への執着捨て、大我・仁という万物と自分自身がひとつになる心を持たなければならない。

    『誠は天の道である。これを誠にするは人の道である。(中庸)』実に奥行きのある言葉である。

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    2012年05月07日
  • [新装版]活眼 活学

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    先哲の言葉による教えは、単なる情報としていい加減に読み進めるには重く、自らの生き方を改める覚悟をもって接する必要がある。
    長い目で、多面的全面的に、根本的に見ること。安眠+熟眠など、日常生活の心得。四不殺の銘などの座右銘の話。
    自然の一つとして、生涯をかけて造化、維新を続けることを肝に命じたい。
    10-80

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    2010年11月28日