夏目房之介のレビュー一覧

  • 人生の達人(小学館文庫)

    Posted by ブクログ

    サライで昔連載していたものです。
    作者が後書きでも言っていますが半分は実話、残り半分はフィクションとのこと、しかしそんなこと関係なく最後まで一気に読んでしまう程面白いです、だけど1つだけ注意点が、電車等周りに人がいる所で読むのは止めた方が良いですよ。かなりの頻度でニヤニヤしてしまう為、端から見ると気持ち悪いヤバい人になってしまうので…

    0
    2013年01月03日
  • 手塚治虫の冒険(小学館文庫)

    Posted by ブクログ

    キャラの内面描写を可能にした描線や、その感情や行動を一瞬にしてわからせるマンガ記号、コマの分節による時間の流れなど、今日のマンガ表現の基本を作った手塚治虫。作品論や作家論ではなく、「マンガの描かれ方」という表現論で評しているのがミソ。自分で模写をする著者だからこそできる解析だと思う。常にマンガ界の一線での表現者でありたい、という思いから手塚は自分で生みだした制度を、他で起こった新しい流行を取り入れるために壊しては再構築を試みる。手塚が自らの表現方法を求め、何を取り入れてゆき、何を取り込めなかったのか、白土三平、梶原一騎、水木しげる、大友克洋など、その時代その時代での手塚のライバル作家たちの作品

    0
    2011年08月31日
  • 手塚治虫の冒険(小学館文庫)

    Posted by ブクログ

    本書は全8回の連続講義をテープおこしして一冊にまとめたものです。タッチや線の引きかた、コマの割りかた、表現方法等を他の漫画家の作品と比較して考えていく評論の方法(いわゆる表現論的アプローチ)は画期的で、また読んでいて非常に面白いです。夏目房之介の漫画に対する想い入れ、そしてバックグラウンドの成せる技でしょう。

    ということで、基本的には手塚治虫に関する本ですが、同時に、白土三平や大友克洋にも詳しくなりました(笑)。

    0
    2009年10月04日
  • 手塚治虫の冒険(小学館文庫)

    Posted by ブクログ

    あれだけ人気も実力も影響力もある人が、ずっと試行錯誤を続けていたということに驚いた。白土三平の劇画の当時としては「リアル」な描写であったり、水木しげるの不必要なくらい丁寧な背景や点描などが、当時の手塚作品に強い影響を与えているのが面白かった。

    0
    2009年10月04日
  • 別冊NHK100分de名著 果てしなき 石ノ森章太郎

    Posted by ブクログ

    仮面ライダー、サイボーグ009など今も影響が残る漫画の大家、石ノ森章太郎。
    009は原作も読み、未完が故の不完全燃焼感があった。
    本人も作品を完成させられないことに悩んでいたことをこの本で知った。
    ただ、仮面ライダー、ゴレンジャー、といった今でも続くアイディアの原石を作り上げた功績は極めて大きい。
    また、主人公たちも完全な善ではなく、自分の意志通りには人生を歩めない屈折や悩みを持ち続ける複雑さがいい。
    自分の特徴をもっと肯定できたらもっと楽に生きられただろうにと少し残念に思うし、そこから学びたい。

    0
    2025年11月08日
  • 別冊NHK100分de名著 果てしなき 石ノ森章太郎

    Posted by ブクログ

    暫く積ん読になっていた。NHKの放送後に纏められたテキストらしい。

    子供の頃、サイボーグ009は映画やテレビアニメで観ていた。最初のモノクロ版。サラサラっと描いたような描線が好きだった。

    小学生の時に読んだ「漫画の描き方」の竜神沼の解説で、暗い森の中のカブトムシの背光で少年の孤独感、白い百合で不思議な少女の気高さを現わしているとあり、マンガの表現手法にビックリしたことを覚えている。

    さるとびエっちゃんの編で、主人公の内面が見えない、善悪を等価に俯瞰しているの記述に納得。サイボーグ009の編でも善悪を混然一体としているとの記述もある。
    サイボーグ009が神との戦いの前で長い休載となり、その

    0
    2025年02月23日
  • 手塚治虫の冒険(小学館文庫)

    Posted by ブクログ

    手塚と表現が主題だと思います。特に劇画について取り扱っていて手塚が時代の流れで劇画を取り入れなければならなかった。アニメチックでギャグ的な表現方法は初期と比べると後期にはある程度消化された。目の大きさや必要以上のリアクションや寒いギャグが改善されたようだが表現上その中でも良いものを残しつつ進化したようだ。時代の流れに悩む手塚を分析したものである。

    0
    2014年08月23日
  • 手塚治虫の冒険(小学館文庫)

    Posted by ブクログ

    手塚治虫のマンガを読まないと理解できない部分が多かった。
    まあ、読めばいい話ですけどね。多いんだもん。

    0
    2010年02月17日