鈴木伸元のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
アメリカ社会は加害者家族に優しく激励する手紙が多く届いた、というのは驚いた。
が、本当だろうか。日本人の自分の価値観からすると少し信じがたい。
本書に掲載されていた。自分の子が殺された被害者家族が民事訴訟を起こし○千万円の賠償金という判決がでた、というニュースをたたく人。そのようなコメントは自分も見たことがある。しかも一人二人ではなく、むしろそのニュースのコメント欄では多数派といってもいいくらいだった。とてもではないがその感覚が理解できなかった。
この本では、被害者、加害者という枠ではなく、「社会」を乱す者に対して爪弾きにすることがある、と分析されており、なるほどと思った。
少年犯罪の親という -
Posted by ブクログ
ネットの記事で紹介されていて読もうと思って読んだ本です。
自分で読むと決めて手に入れ読んだのはいいのですが、読んでいる間「訳が分からん
」と頭が沸騰しそうになりました。
様々な受刑者の例が出てきて、実際どう思い、どう行動し、どう性犯罪へと向かって行ったかがわかる本でした。しかし、その心理は私には分からず、何度も頭の上にクエスチョンマークを浮かべたのです。
これは共感できるかなぁ。と思ったのは「やめられない自分」を止めるために自殺という点です。やめようとしている意思の強さがまだ理解できます。
抵抗されても「喜んでいる」と思いこんだり、性犯罪を「スキルアップ」の道具とみなしたり。その能力をもっ -
Posted by ブクログ
NHKスペシャルの担当者が、性犯罪累犯に取材した内容を軸に、性犯罪者の心理を解き明かそうとしている。
分析的なところは、多くが大阪大学・藤岡淳子教授の著作と取材結果に依っているので、そり深く掘り下げたければそちらを読んだほうが良いかもしれない。
『性犯罪者の動機は、性欲だと思うと見誤る…』という話は耳目を引くし、そういう部分もあるということは納得したけれども、やはり性欲、動物的な獣のような欲求に支配されての犯罪であるパターンも多く登場した。
「アダルトビデオの模倣」が動機になっているのは、強姦を犯した少年では50%にのぼるらしい。
身分制社会が性犯罪の素地になっていたのではないかという著者の見 -
Posted by ブクログ
2016.02.29
以前、私は交通事故を起こしてしまったことがあり、幸い相手に怪我はなかったものの、もしその時、相手を死なせてしまっていたとしたら、今頃自分の家族を加害者家族にしてしまっていたんだな…と考えると改めてとても恐ろしくなってしまいました。
お母さん、お父さん、あの時は心配かけて本当にごめんなさい。
加害者もその家族も人間であり、守られる人権はもちろんあるけれど、諸悪の根源はそもそも加害者で、被害者はある日いきなり平穏な日々が崩壊してしまうわけで、加害者とその家族を憎むしかなす術がないのはあたりまえで…
とぐるぐる考えてしまい、答えは見つかりません。
とにかく、家族や大切な人 -
ネタバレ 購入済み
でも。
加害者家族の辛さはわかるが、加害者当人ではないのにマスコミに追われて怯えて暮らしてると
言われても、被害者家族はもっともっと辛いし、早く忘れたいって。。。
結局名前を旧姓にしたりしてばれずに生活してる時点で
ならいいじゃんってなる。
被害者家族と加害者家族をくらべるのが間違いだけど、
うーーーん。もっとしっくりきたり、新たな発見や訴えるものがあると思って買ったけど。
買ったけど、後悔。 -
Posted by ブクログ
性犯罪=「性欲からくるもの」ではないことが分かった。社会の中で起こる鬱屈とした感情の吐き出し口として半社会的な行動をしたい、また誰かを服従させたい。そういった性欲だけではない動機があることを理解することが、加害者の抑止、更正に繋がる。性犯罪に限らず出来事の本質を考えなければ、根本の解決にはならない。そういったことに気づかせてもらえた。
最も心に残る言葉が記されていた。「人間の行為の動機は犯罪であれ、恋愛であれ、職業選択であれ、根底の根底でまでゆけば言葉にならないものであろう…(中略)語り得ぬものを語ろうと試みることに、何がしかの価値がある」。性犯罪は加害者にしろ、被害者にしろ、またその家族にし