鈴木伸元のレビュー一覧

  • 加害者家族
    「もし自分の家族が犯罪者になってしまったら。」
    こんな想像を真剣にしてみたことのある人はそれほど多くないかもしれない。SNS時代にあっては、加害者家族のプライバシーはあってないようなそんなご時世で、人権とは何かを考えさせられる本。一度は皆に手に取って読んでほしい。道徳や倫理観も大切だけれど、大切なの...続きを読む
  • 加害者家族
    西欧では「個人」が集まって「市民社会」を作ってるのに対して、日本は個々人があいまいな「世間」によって成り立っている。
    「世間」においては人権や権利はない。あるのは「お互い様」という関わりだけ。

    たしかに、「世間」て日本特有の意味を持った世界観かもしれない。
    こんな世界だと、加害者個人だけではなくそ...続きを読む
  • 加害者家族
    そうなんか。宮崎勤元死刑囚って父親が自殺してるんやな。そうかと思えば、リンチ殺人の少年を庇う親もおるんやな。どっちも人間の側面なんかな。

    トラヴィス ハーシの社会的絆論
    1 愛着
    2コミットメント
    3 規範意識
    4関与

    以上が人に犯罪を思いとどまらせる。
  • 性犯罪者の頭の中
    性犯罪者の犯行動機や性犯罪の実態、再犯防止の可能性やその手段について、実際の加害者の声を交えながら記した1冊。性犯罪というと加害者の場当たり的な(突然ムラムラして、とか)性的欲求に根差していると思われがちだけれども実際は全く違う。性犯罪はゲームのような感覚だったとある受刑者は言う。「あらゆる手掛かり...続きを読む
  • 性犯罪者の頭の中
    ■日本の刑務所では性犯罪者が再犯をしないように「指導」が行われている。プログラムはオリエンテーションの後,5つの項目について行われる。
    ①自己統制:事件につながった要因について検討,特定する。
    ②「認知のゆがみ」と変容:偏った考え方を修正させる。
    ③対人関係:対人関係における問題点を改善させる。
    ...続きを読む
  • 加害者家族
    犯罪者を抱える家族がそのあとどのような結末を送るのかが克明に描かれた一冊。

    はっきりいって、犯罪者家族の末路はどん底そのもの。

    もう死ぬしかないぐらい、生きる場所も希望もない。

    ”家族に犯罪者がいる”というステータスがつくことで、周囲の人は離れていき、頼みの綱である親友や知人にすら見放される。...続きを読む
  • 加害者家族
    犯罪による被害者とその家族は報道などによって二次被害を受ける。それは加害者家族も同じだ。とはいえ、被害者側を保護するのは当然という世論に比べ、加害者側を保護すべきかと言うことに対して、賛否ある。

    著者は殺人事件を犯した者の妻へ取材する。妻は「夫の犯した罪なのだから、私や子どもには関係がない」という...続きを読む
  • 加害者家族
    加害者家族への支援が必要であると強く思わせる本。
    他のレビューにもあったが、加害者家族への攻撃が事件とは何も関係のない人からも向けられる社会では加害者家族へも支援が必要かと思う。
    動画サイトでコロンバイン乱射事件の犯人の母親の講演を見た。非常に興味深かった。加害者を責めても被害者は戻ってこないし、ど...続きを読む
  • 加害者家族
    今までこの視点から書かれた本は少なかったと思う。
    仕事柄、加害者側の家族と出会うことが多い。加害者家族にも責任があると感じた事件は少ないように思う。
    今でも昔担当した加害者の家族と付き合いがある。親がいない加害者の兄弟とは今でもご飯に行くし、加害者自身とも友達のような付き合いをしている。
    罪を犯した...続きを読む
  • 性犯罪者の頭の中
    性犯罪→性欲のみ というバイアスに異を唱える書。複数の事例を取り上げ、浅く広く多角的に性犯罪者を分析していて勉強になった。
  • 性犯罪者の頭の中
    罪を犯してしまった者たちと罪を犯さないでいる者たちの差とは何なのか。
    様々な事が数値化され、徹底的に分析されている。誤解を恐れずに言うと実に興味深く、また恐ろしくもあった。意外と普通の男が性犯罪を犯しているという……。
    心の闇に迫る良書である。
  • 性犯罪者の頭の中
    性犯罪=男性から女性への犯罪 と考えがちであるし、事実、法律もそのようになっている。しかし、性の多様性が叫ばれる今、法律を見直す必要を考えさせられる。
    性犯罪は性的欲求の表れというのも安易な考えである。窃盗を犯すものが皆、金に困っているわけでは無いと考えられるのになぜ、性犯罪は性的欲求が爆発したもの...続きを読む
  • 性犯罪者の頭の中
    性犯罪者との交流から知った、彼らの独特の考え方や物事の捉え方を書いている。被害に合うか合わないかは、こういう人たちと出会うか出会わないかの違いでしかないのだなとぞっとした。
  • 加害者家族
    加害者とどう向き合うべきか。向き合う必要はあるのか。
    様々な地域の事例や海外との比較も。
    やや、加害者家族に寄り添いすぎた文章(なぜ加害者が事件を起こしたのかが省かれた文章)などがあり注意が必要。
  • 加害者家族
    この本が描かれた頃よりネットでの加害者家族への攻撃はひどくなっている。凄惨な事件が報道されれば「加害者はどんな育てられ方したんだ」と感じるし、家族は気がつかなかったのか、とも思う。辛くても声を上げて助けを求められない。自分の身近にいたらどう対応できるか。有名事件の加害者加害者家族だけでなく、微罪や冤...続きを読む
  • 加害者家族
    犯罪の加害者は責められても文句はない。だが、その家族はどうなのか。加害者が未成年であれば、その親が責められても仕方のない部分はある。でも、加害者が大人の場合その家族の責任とはどれほどのものなのか。わたしにははっきり答えることはできないなと思った。ただ、アメリカの例のように、加害者の家族を激励できるか...続きを読む
  • 加害者家族
    読みやすかった。分かりやすかった。
    ここ最近読んでた本がクソな加害者家族やったんで、めっさ偏見の目で「加害者家族は全員悪い!」と世間一般の声と同じような考えやったけど、この本を読んで見方が変わった。
  • 加害者家族
    排他的で偏見に満ちた思想、鬱屈した社会のストレスの捌け口、日本人の心の余裕のなさを感じた。
    アメリカでは高校で銃乱射事件をおこした犯人の母親の元に電話やダンボール2箱分の手紙が届き、その内容はどれも加害者遺族を激励するものだったそうである。
    日本も見習うべき、とまでは言わないが、国民性でここまで違う...続きを読む
  • 加害者家族
    加害者家族支援に関する本を連読。先に読んだのが支援団体の立場、こちらは取材者としての立場からですが、ともに前提としているのが被害者支援でして、それにかかわりながらも加害者家族ひいては加害者に関心を持ってしまうのは、私の愚禿さゆえなのか考えてしまいます。
  • 加害者家族
    刑事事件の加害者でも被害者家族でもない、加害者家族に焦点を充てた一冊。

    当然、加害者家族として責任を感じつつも、マスコミやインターネットの過熱報道もあって、必要以上に大変な実態を知ることができた。
    また、印象的だったのは、アメリカの銃乱射事件で加害者家族に山ほど手紙が来たけど、ほぼ全て励ましの内容...続きを読む