大竹昭子のレビュー一覧

  • 間取りと妄想

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    某間取りミステリが気に入りなので、タイトルに引かれて手に取った。ら、思っていた以上に面白くて楽しかった。一風変わった住人が住むのに相応しい一風変わった家を描いた『隣人』『仕込み部屋』がお気に入りで、はっきりとした欲望で作られた家の話である『カウンターは偉大』『浴室と柿の木』に苦笑しつつも上手いなぁと感心もした。思いの外ちゃんと綺麗なハッピーエンドに着地した『ふたごの家』もすごく良かった。

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    2025年08月31日
  • 須賀敦子の旅路 ミラノ・ヴェネツィア・ローマ、そして東京

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    現実を生きながら美しいものに至りたい

    そんな須賀敦子の足跡を辿る本。
    なんていうか…私にはパーフェクト。
    素晴らしかった!

    悩みながら歩んでいく過程を一緒に辿っているような気分になりました。

    最後に須賀さんの年表をみて、私のこの先にも まだまだ できる、と思った。

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    2022年12月29日
  • いつもだれかが見ている

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     写真家クミ・ヒロイ&アケネ・ヒーマンの写真に、二人から指名された作家の大竹昭子が文章をつけ、2021年に資生堂ギャラリーで展示が開かれた。そのスタイルで更に作られた計14作の写真+文。
     アートとして自立している写真に、その直訳でも意訳でもない、飛躍のような秘薬のような、しかし訳とも言い切れない、けれど「分かる~」となる文が、付いているというより共存している。巴のごとく分かち難い写真と文は、やがてコーヒーに混じるクリームのように、クリームに混じるコーヒーのように、一体となって静かにそこに温かいままいてくれる。

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    2022年07月19日
  • 図鑑少年

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    出先で読むものがなくなって衝動買い。ぱらっとめくってみてなんか共鳴したというか… で、読んだらすごく良かった。少し不思議だけど幻想的すぎない、都市の短編集。それぞれの話がみじかいのも好みだし、それがちょうどの長さに思える。そうか、これって写真なんだ…。流れていく日常の一瞬を切り取って固定する。所々にデジャヴな感覚。幻想と現実のバランスが絶妙。
    堀江敏幸さんの解説も素敵。

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    2010年12月11日
  • 間取りと妄想

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    描かれた13軒の間取りの家で生活している人たちの日常
    大きな事件も何も起こらないしオチもない
    ただ間取りを見ながら読み進めるだけなので間取り好きの人には無限の楽しみ方ができる
    子供のころから間取りで遊んでいた私の妄想遊びを本にしたような一冊でした
    楽しかった~

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    2025年05月31日
  • 図鑑少年

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    表紙買い。
    「少年」な本ではなかったかれど、こういうちょっと不思議が混じる話の短編集ってとても好きです。

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    2010年10月30日
  • バリの魂、バリの夢

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    著者のように、ワルンで手で食べるとか、デンパサールの安宿に泊まるとかは、ちょっとぼくの身体は受け付けなさそうやけど…
    熱気ムンムンのバリの空気を思い出して楽しかった。
    バリの駆け落ち婚の説明と、葬式の話はおもしろくて笑った。
    海岸の埋め立てを止めた政治家の話もカッコいい。政治家は民衆とのパイプ役、そういえばそやな、日本じゃ忘れがちかも。
    この本の出版から、さらに観光地化は進んでいるだろうけど、バリの神聖な空気と、人々の信仰心は、失われないでほしいと祈るばかりです。

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    2017年05月20日
  • 図鑑少年

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    独特な文章で不思議な雰囲気を醸し出しているのだが、少し故意的で、飽きる。逃がしかたにパターンを感じてしまう。何かが足りない気がする。

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    2011年08月02日