あらすじ
同棲中であるミワの家は、玄関のドアを開けると二つのドアが現れる。彼は帰宅すると、ミワのいるリビングに通じるドアではなく、先にもう一方のドアを開くという……(「どちらのドアが先?」)。三橋葉子は、母の死を機に、叔父が暮らしていた家に移り住んだ。葉子はその家に住むにあたり、窓がなくドアも見つけにくい小部屋をつくった……(「仕込み部屋」)。単行本時、話題沸騰した唯一無二の間取り小説、待望の文庫化。(解説・春日武彦)
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Posted by ブクログ
某間取りミステリが気に入りなので、タイトルに引かれて手に取った。ら、思っていた以上に面白くて楽しかった。一風変わった住人が住むのに相応しい一風変わった家を描いた『隣人』『仕込み部屋』がお気に入りで、はっきりとした欲望で作られた家の話である『カウンターは偉大』『浴室と柿の木』に苦笑しつつも上手いなぁと感心もした。思いの外ちゃんと綺麗なハッピーエンドに着地した『ふたごの家』もすごく良かった。