大山祐亮のレビュー一覧
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古代文字に魅せられた3人の研究者のエッセイ集。読みやすいしとても面白い。
①比較言語学者(1994年生まれ)
②古代エジプト学者(1968年生まれ)
③フェニキア学者(1983年生まれ)
…のお三方で、年齢も学歴もバラバラ。だが、三人ともきちんと地に足が着いており、浮世離れした“研究バカ”にはなっていない。だから安心して読めるし、感心する提言も多い。一芸を極めようと努力した結果、世の中が俯瞰的に見られる人物に昇華した…ってことがわかる。(先日読んだカモシカ研究者とはまるで逆)
内容はエッセイなので、本人の専門分野の核心的な難しい話などはほぼ無い。むしろ、『如何にして研究者になったか』という部分が大部分を占めていて、そこが面白い。これから研究者を目指す…なんて人にはうってつけの本だと思う。
【余談】
三人は年齢も研究者になった時期も経緯も全く違うけど、共通して勧めているのは言語習得における、
“手書きで覚えることの重要性”
だった。
やはり、これだけは学校教育から絶対に無くしてはいけないものなのだと感じた。 -
Posted by ブクログ
外国語を独学している人、言語自体に興味がある人、そして学校の授業で英語苦手だったから語学の勉強なんて…と思ってる人、そんな人たちに向けて書かれた本です。
学校で習う外国語と言えば英語ですが、世界中の言語から見ると英語はかなり特殊な言語。そして、日本語と構造が離れている分、余計に難しく思ってしまうのです。そんなところでつまずいて外国語全体に苦手意識を持ってしまうなんてもったいない。英語は苦手だけどリトアニア語や古エジプト語の面白さに気付ける感性を持ってるかもしれないのに!
この本はただの勉強方法紹介本ではなく、比較言語学の専門家ならではの幅広い言語について書かれています。
一般的に独学が難しいと言われる言語でも、なぜ難しいとかじるのか、難しいポイントがどこなのか丁寧に書かれていて、私は今まで全くなじみがなかったスラブ系の言葉も勉強してみたいな、と思いました。
また、現在フランス語を独学中の身としてすごく参考になることがたくさん書かれていました。
・継続してたら勝ち。やる気がないとき用の最終防衛ラインを設定しておく
(例)言語学習アプリは5分するだけでもいいし、書き写しを数行するだけでもいい。放り出して辞めてしまう以外は全部OK
・学ぶ言語の語順を把握しておく
(例)英語は主語・動詞・目的語。ヨーロッパ系の言語はおおむねこの形。対して日本語は主語・目的語・動詞。実は世界の言語の中では日本語のような語順を持つ言語が一番多いのだそう。その次が動詞・主語・目的語という形。外国語=英語、だと思い込んでいたら英語は実は語順的にはマイナー言語だったんですね笑
・例文はどんどん利用する
(例)ある動詞を勉強したらそれを使って例文をいくつか作る。他動詞か自動詞か、目的語に前置詞は必要か、などは個別に覚えるのではなく例文をいくつも書く中で覚えていくほうが実は効率がいい。
・読解の勉強としての作文
読解やリスニングで問題になるのは「理解語彙」、一方作文や会話で問題になるのは「使用語彙」。一般的に使用語彙の方が理解語彙より少なくなる。ということは使用語彙を増やせる作文の勉強はひいては読解・リスニング力の向上にもつながるということ
言語はただに技能やスキルではないし、実用性は語学の本質はない。という筆者の言葉にすごく励まされました。言葉を知ることは世界を拡げる行為だと思います。「〇〇なんて勉強してどうするの?」というのは実用的なこと以外を勉強していると必ずどこかで言われることですが、自分がしたいから勉強をする、ただそれだけ。そうして勉強した先にあるものに出会う楽しさや豊さは勉強した人だけの特権ですね。 -
Posted by ブクログ
本書のポイントは、英語だけでなく、英語を含む多様な言語を学ぶうえでのコツが書かれている点にある。大学、特に国際系やグローバル系の学部では、英語に加えてもう1言語を学ぶことが必須になっている。しかし、「自分に合った言語は何か」「その言語は英語とどう違うのか」「では、どのように学ぶべきなのか」を意識的に考えて学んでいる学生は多くないだろう。
本書は、そうした“学ぶ言語の選び方”や、特定の言語に興味・関心を持って学び始めようとする人にとって、大いに参考になる1冊である。
語学学習法に関する類書は多いので、読者によっては「まったく新しい知見を得る」というよりも、自分の学び方をもう一度整理し直すつもりで読むとよいだろう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ多言語を学ぶと英語を相対化できる。
辞書を引けば読める、会話なら例文が頭に入っていて、聞き取れる。
外国語学習はうさぎにならない、亀のペースを維持する。無理をしないで長続きさせる。
勉強時間がゼロになることは避ける。duolingoのようなアプリ、一日2~3行の書き写しや音読、など。
書籍教材がいい。YOUTUBEは進めない。新しい教科書を使う。文法重視のものを。
ニューエクスプレス+、しっかり学ぶシリーズ、本気で学ぶシリーズ、ゼロから始めるシリーズ、teach youselfシリーズ。
電子辞書を使う、有料のアプリでもいい。weblioなど。
自分だけの語彙集を作る。Ankiのような暗記アプリに入れる。
ノートは書き散らすためにある。記憶の補助として使う。
文法は一回で理解しようとしない。何回も読む。辞書の例文を利用して覚える。
翻訳と読解は似て非なるもの。
初級レベルでは精読を有線数r=精読できないものは速読もできない。精読ができるレベルの英語力があって速読ができる。慣れてきたら速読。速読力とは要約力。
読解練習として作文。
教科書を2回終えたら出現頻度が高い構文を意識する。
Ankiはいろいろな手段で。隙間時間を利用できるように工夫する。
写経は最強の暗記法。ウォーミングアップに適している。勉強の最初に写経する。
DUO3.0、速読英単語、英単語ターゲットの例文を音読する。早口言葉で練習するのは意味がない。
自分で発音できない音は、他人が喋っても聞き取れない。オーバーラッピング、ディクテーションなど。例文を作ってたぬさんの音読を練習する。
基礎を固める、は初級の教科書を何回もやる、のではない。
飽きるのは成長しないから。挫折とは成長を実感できない自分に耐えられなくなること。結局、自分の成長を実感できることが一番の楽しみ方。 -
Posted by ブクログ
100言語をマスターした筆者による「独習法」。
具体的な、独習におけるツールや方法が、丁寧に説明されていて分かりやすい。
問題集はどういうものを選ぶか、何を意識するか、どれくらい時間をかけるか。
筆者の経験則だけど、目的がよく伝わってくる。
さらには、モチベーションの保ち方まで指南?してくれる。
イチから新たな言語をマスターしたいと思っても、途方もなく大きな言語の塊を想像してしまい、きっと登っても登っても、全然頂上が見えないんだろうな……なんて、私は思いがちなのだけど。
言葉が増えていくことの単純な喜びというか。
登りながら見える景色や、道中でサッと雲間が切れた時に見える自分の立ち位置に、成長を実感する瞬間があるのかな、とも思うことが出来た。 -
Posted by ブクログ
読んで目から鱗なことが多かった。筆者の経験から簡単な言語グループ、独学のための学習法が書かれている。本やアプリなどの紹介もある。
特に以下の点が印象的だった。
・複数言語を学ぶ上で似た言語を学ぶ方が効率が良い(混同もなくなっていく)。
・できなかったことを探すのではなく、自己肯定感を持たせる。続けているのに成長を感じられないのは学習効率が悪いわけではない。
・会話中心のものではなく、文法中心の書物の方が会話にも適している。
・紙の辞書より電子辞書(きっぱり)。
・本は2周読む。1周目は速読、2周目はある程度精読。
・動画を学習のメインとはしない。アプリなど含めてあくまで学習時間確保の最終防衛。
こういった学習法の図書は何十カ国も話せるなどの筆者の能力をひけらかしている本も多い中、逆に謙遜などもなく淡々と考えを書いてあるのも好印象だった。
感覚だけで学ばないさすが「研究者」だなと思った。