サイトウマドのレビュー一覧

  • 解剖、幽霊、密室

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    『怪獣を解剖する』から入りました。元となった短編も面白かったのだけど、幽霊と部屋をあつかった二編が面白かった。
    怪異現象を扱うホラーでありつつ、その正体をさぐるミステリーっぽさもある。
    どちらもSNSがキーになっていることも面白い。
    文字だけで繋がる不思議をこういうふうに料理してきたかと驚いた。
    ネットが発達したからこそ、見えない世界をすぐそこに感じられるようになったのだなぁ。
    霊の存在、あちら側の世界、目の前のこの端末は意外にも広大な世界に繋がっているのかもしれない。
    『怪獣を解剖する』の面白さとはまた別のアイデアを感じ、次回作もますます読みたくなった。

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    2025年11月23日
  • 怪獣を解剖する 上

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    島に打ち上げられた怪獣の腐敗の仕方や解剖の仕方が、実際にクジラが漂着したときの解剖の仕方っぽくて面白かった。

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    2025年10月11日
  • 怪獣を解剖する 上

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    絵柄や表紙で敬遠して欲しくないタイプのSFマンガ。
    怪獣による震災表現ということで、被災した方は共感しすぎに注意してください。

    被災した過去や経験を乗り越える過程が、世界観も相俟って丁寧な印象を受けました。

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    2025年07月23日
  • 解剖、幽霊、密室

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    怪獣の解剖、一人暮らしの部屋に潜む奇妙な住人、天井裏に広がる異空間。SFともホラーとも取れる短編を3作収録。「天井裏に誰かがいる」の展開は映画インターステラーを思わせるシーンがあって個人的に好みでした。

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    2025年07月12日
  • 怪獣を解剖する 下

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    上巻が入手できず、下巻から読み始めた時はこのすごさに十分に気付けませんでしたが、上巻を入手し、あらためて最初から読み直したところ、いろいろと理解がつながり、この作品の面白さに驚きました。

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    2025年06月14日
  • 怪獣を解剖する 上

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    特撮SFと働く女性マンガの融合とでも言えばいいのだろうか。災害のトラウマ、セクシャルハラスメント、SNSでの個人攻撃等、現代社会の抱える問題を特撮とニッチな仕事漫画とを上手く掛け合わせて表現している。

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    2025年06月05日
  • 怪獣を解剖する 下

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    (上巻より)
     そもそも本作のテーマは、「怪獣退治」ではないだろう。ここがミソだ。怪獣から発生する有毒物質や寄生虫、突然発生してくる二次怪獣など、種々の危険があるのだ。芹沢博士は右目と右腕を喰われている。それでも「恐怖心」より「好奇心」を選択する研究者、解体作業を担う派遣労働者、不測の事態に備える特科機動隊員等が自身の仕事に向き合っている。

     また、女性の存在を想定していない「男ばかり」の現場のセクハラも描かれる。怪獣という「災害」によ被災地の問題、住民の心情や風評被害、そして遅々として進まぬ復興などが描かれる。そう福島の原発事故、あるいは能登の地震・豪雨災害を彷彿させられる。

     その他、

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    2025年05月21日
  • 怪獣を解剖する 上

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     特撮・怪獣映画やドラマへのオマージュが満載だ。登場人物の名前からして、それがわかるだろう。主人公の女性怪獣学者は「本田昭(ほんだあきら)」。その恩師は「芹沢真嗣」。元カレは「樋口修介」。その他「伊福部」、「山﨑」、「金子英二」、「雨宮」、「三村」等々。
     
     女性怪獣学者の本多昭は、恩師の芹沢真嗣博士からの要請で、瀬戸内海の大豆島に上陸後に死んだた大型怪獣の解剖調査に赴くことのなる。この設定だけでワクワクしてくる。
    (下巻へ)

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    2025年05月19日
  • 怪獣を解剖する 上

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    2023年に描かれた同名の読切りを長編化したもの。
    怪獣が実在する世界、漂着した怪獣の遺体を解剖する怪獣学者の主人公がかつて自身も被災者になった東京を襲撃した巨大怪獣の解剖を担当することになるという話。 2022年の未見だが駄作と名高い映画「大怪獣のあとしまつ」を連想させる内容だが、アイデアそのものは映画を知る前だったとのこと。

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    2025年05月04日
  • 怪獣を解剖する 下

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    漂着した怪獣を解剖するというアイデアだけだった感のある読切り版にくらべて、物語のテーマ、世界観の提示、登場人物のドラマなど漫画として格段にレベルが上がっている。
    過剰にドラマチックにしない地に足がついた感のあるラストも良い。

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    2025年05月04日
  • 解剖、幽霊、密室

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    ジャンルとしてはSFになるのかもしれないが、特定ジャンルの枠に留まらないような三作が収められている。ストーリーテリングがどれも冴えまくっている。特に「天井裏に誰かがいる」が好きすぎる。ホラーとしても警察ものとしてもSFとしても読めるし、この話における霊というものの描き方が非常にいいんだよな、、、あと堀警部補好き。ネコチャン、、、

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    2025年05月04日
  • 怪獣を解剖する 下

    ネタバレ 購入済み

    とても良かったです。

    まとめサイトでお勧めされていたので、読んでみました。

    科学漫画でもあり、環境漫画でもあり、ジェンダー、恋愛漫画でもあります。

    不可思議な災害である怪獣の調査を行う科学者が主人公です。

    知的好奇心は恐怖を凌駕するのか、科学者の探究心や研究成果は地元の人間の生活と両立しないのか、怪獣とはなにか。

    怪獣は汚染された環境の救い主なのか、しかしそれはゴジラのように人々を踏み潰す災害でもあります。

    自然や人間へのリスペクトが感じられる、よい作品でした。

    #深い #感動する

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    2025年04月13日
  • 解剖、幽霊、密室

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    ここはあの映画だなと思うところがあり、最後に丁寧に元ネタも書いてくれている

    香川県民としてはこの建物は東署だなとか嬉しくなる
    方言も脳内再生される

    ストーリーも想定を少し上回りわくわくする

    面白いなあ

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    2025年11月30日
  • 怪獣を解剖する 下

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    科学漫画に属する作品なので、科学が苦手な自分には理解が難しいこともあった。
    でも、怪獣という未知の生物を通して、科学への好奇心、科学の功罪、そして環境問題など、どちらかと言うとそこに携わる人間を描こうとしている作品だと思った。
    地方に負担を押し付ける都会の人々の図とか…。
    研究とか、探究とか、言葉だけだと前向きに感じるのだけど、それを進めるためにたくさんの人々が関わることになる。
    怪獣という大きな、架空の存在を通して、知るということの面白さ、罪深さ、恐怖心を伝えてくれる漫画である。
    進んでいくのは常に葛藤があるけれど、それで正しいのだと思った。科学は人の営みだからこそ、探究の中にはさまざまな思

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    2025年06月29日
  • 怪獣を解剖する 上

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    怪獣好きとしては見逃せなかった。
    キャラクター名や島の名前など、ゴジラやガメラが好きならニヤリとするオマージュが散りばめられている。
    生物学的な知見で怪獣の謎に迫るのが面白い。
    また、怪獣はあくまでも怪獣で、我々人類にとっては脅威でもある。
    怪獣の出現などを災害的に捉えるなど、近年の怪獣ものの方向性も組んでいると思う。
    それでいて、怪獣初心者でも楽しめる内容。
    主人公の本多と、通称”トウキョウ”にも因縁がありそう。
    動かない怪獣を解剖する中で、怪獣そのものの神秘性も感じられるのが興味ぶかい。

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    2025年05月06日
  • 怪獣を解剖する 下

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    寓話としても優れており、社会への風刺が効いている。
    環境汚染やジェンダーの視点もあり、多分何か大きい賞をもらっちゃうだろうけど、やっぱり内容と絵が合わないと思う。
    怪獣のリアリティがもっとあると、「童夢」みたいになるのになぁ。
    この軽さがいいのかな。

    でも、読んで良かった。面白かったです。

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    2025年05月04日
  • 怪獣を解剖する 上

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    朝日新聞の書評をみて購入。
    この発想は、どこにもないのでは?
    ストーリーテラーとしての才能が爆発してるのだけど、画力と釣り合ってないのが、残念。(むしろ、このタッチの絵が良いのかな)

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    2025年05月04日
  • 解剖、幽霊、密室

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    収録作の中では、「複層住戸」がアイデア、ストーリー含めて一番良い。
    「怪獣を解剖する」はアイデアは面白いけれど、それだけで終わってしまった感じ。これは長編版の方が遙かに良い。
    「天井裏に誰かがいる」もアイデアは面白いけれど、ちょっといろいろ要素を詰め込み過ぎな感じ。警察内の怪異専門組織とかAR式神とか物語をチープにしてるだけだと思った。

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    2025年05月04日
  • 怪獣を解剖する 上

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    ネタバレ

    上下巻まとめて読んだ感想です。
    元々こういうジャンル(怪獣やSF的なもの)を読まない者としての感想です。

    説明やセリフが多すぎる…。
    怪獣のいるリアリティを感じたい人にとっては大事な要素かもしれないけど。
    絵があまり上手ではないのでキャラクターの荒れや背景の狂いが気になってしまう。
    キャラデザもやや古臭さを感じる。

    セリフ疲れを起こしてる中で、下巻の緊急速報が鳴るあたりはグッと引き込まれる。
    3.11の時代を経験した者に発動する仕掛けみたいなものがあるんだなぁ、としみじみ感じた。おそらく10代の人には掴めないだろうと思う。

    怪獣の生々しさも感じたかったな。

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    2025年06月10日