【感想・ネタバレ】解剖、幽霊、密室のレビュー

あらすじ

「『解剖』も『幽霊』も『密室』も、こちら側からの呼び方である。あちら側からはまるで違う呼び方が、それも想像を絶する呼び方があるはず。この本の作者はその呼び方を知っている気がした」榎本俊二(漫画家)

読み出したら止まらない。新進気鋭のストーリーテラーが仕掛ける、待望の初作品集。

◎収録作
『複層住戸』
「#我が家の怪現象 今朝はいつのまにかコーヒーがいれられていた」メゾネットの部屋で次々に起こる不可解な現象。これは怪奇か、事件か……。幾重にも張り巡らされた伏線、予想は決して追いつかない。

『天井裏に誰かがいる』
天井裏から侵入する“誰か”の存在を訴えていた老女が、忽然と姿を消した。失踪後もSNSは更新され続けるが、発信元は存在しない。“幽霊”と呼ばれるアカウントを追う警察官は「あちら側」へと迷い込む……。

『怪獣を解剖する』
年々増加する巨大怪獣の死体漂着。その背景で、世界に何が起きているのか。解剖し、標本を採取し、生態や死因を究明する……人智を超えた恐怖にこそ“知性”で抗う怪獣学者に、あなたの知的好奇心が刺激される。

◎同時発売
BEAM COMIX『怪獣を解剖する』上・下

首都圏に大災害をもたらした超大型怪獣“トウキョウ”の死因とは。
死体から発生する二次怪獣とは何なのか……。
恐怖に勝る好奇心で未知の脅威を究明せよ。
同名読切を長編化した、空想研究エンターテインメント。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

『怪獣を解剖する』から入りました。元となった短編も面白かったのだけど、幽霊と部屋をあつかった二編が面白かった。
怪異現象を扱うホラーでありつつ、その正体をさぐるミステリーっぽさもある。
どちらもSNSがキーになっていることも面白い。
文字だけで繋がる不思議をこういうふうに料理してきたかと驚いた。
ットが発達したからこそ、見えない世界をすぐそこに感じられるようになったのだなぁ。
霊の存在、あちら側の世界、目の前のこの端末は意外にも広大な世界に繋がっているのかもしれない。
『怪獣を解剖する』の面白さとはまた別のアイデアを感じ、次回作もますます読みたくなった。

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2025年11月23日

Posted by ブクログ

怪獣の解剖、一人暮らしの部屋に潜む奇妙な住人、天井裏に広がる異空間。SFともホラーとも取れる短編を3作収録。「天井裏に誰かがいる」の展開は映画インターステラーを思わせるシーンがあって個人的に好みでした。

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2025年07月12日

Posted by ブクログ

ジャンルとしてはSFになるのかもしれないが、特定ジャンルの枠に留まらないような三作が収められている。ストーリーテリングがどれも冴えまくっている。特に「天井裏に誰かがいる」が好きすぎる。ホラーとしても警察ものとしてもSFとしても読めるし、この話における霊というものの描き方が非常にいいんだよな、、、あと堀警部補好き。ネコチャン、、、

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2025年05月04日

Posted by ブクログ

ここはあの映画だなと思うところがあり、最後に丁寧に元ネタも書いてくれている

香川県民としてはこの建物は東署だなとか嬉しくなる
方言も脳内再生される

ストーリーも想定を少し上回りわくわくする

面白いなあ

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

収録作の中では、「複層住戸」がアイデア、ストーリー含めて一番良い。
「怪獣を解剖する」はアイデアは面白いけれど、それだけで終わってしまった感じ。これは長編版の方が遙かに良い。
「天井裏に誰かがいる」もアイデアは面白いけれど、ちょっといろいろ要素を詰め込み過ぎな感じ。警察内の怪異専門組織とかAR式神とか物語をチープにしてるだけだと思った。

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2025年05月04日

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