早尾貴紀のレビュー一覧
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みすず読書2025から。何冊か関連本を読み、全くの無知状態からは脱したつもりなんだけど、それでもなんだかモヤモヤした感じが払拭できず、その違和感の正体が確かめたいという思いから手に取った本書。そういう意味では『ビンゴ!』っていう一冊だった。ナチスに迫害されたユダヤ人という認識が、戦争被害をなるべく糊塗したい欧米諸国の隠蔽体質と相まって、今に至るイスラエルの歪さが形成されていると思える。”ハマス組織によるテロ”を、”ハマス政党による抵抗”と読み替えるだけで、ずいぶん理解がクリアになる。戦争反対。というかもはや、蹂躙・凌辱など言語道断、といった方が妥当か。
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イスラエルの誕生から現在にいたるまで、年代を追って30項目のポイントで説明されています。イスラエルについて知る入門書として、良書だと思います。
中東情勢について学び始めたばかりですが、少しずつ頭の中が整理されてきました。5点再確認したことがあります。
①シオニズムはユダヤ人の国をつくる思想であり、それを実現する運動ですが、植民地主義の上に成り立つ思想であり、ヨーロッパ諸国の都合によるものであること。
②オスロ合意は実は、イスラエルに都合の良い体制であること。
③人道支援や救済という視点だけでなく、パレスチナの自治権を認める視点の重要性。
④パレスチナ問題は本当は、脱植民地化の問題であ -
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久しぶりにパレスチナ問題の勉強。
いやいやたった200ページの新書本だが内容が濃かった。さすがは早尾貴紀の監訳。
読み飛ばすつもりが、第1章に目を通しただけで結局メモりながらの時間をかけた学習になった。チャッピー君にも長々と教えてもらった。
第1章「紛争はいつ、どこではじまったのか?」
・この紛争の本質は宗教ではなく「植民地化」
・「土地を新しく国家として開拓しようとする
人々」と
「そこに住んでいる住民」 との衝突だ。
・紛争の起点は古代ではなく、
19世紀末のヨーロッパにある。
こんな感じでしっかりと書かれている。作者はイスラエル生まれの著名な学者で、いつかは読 -
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" 一世紀以上にわたりパレスチナ人がいかに不当な仕打ちを受けてきたかを知ったみなさんが奮い立ち、連帯して彼らの闘争に加わり、世界のどこにいても弾圧に抗議して立ち上がることを願っている " (「おわりに」より引用)
帯にも強調されている通り、ユダヤ系イスラエル人パレスチナ史研究家によるパレスチナ史解説(入門)書である。引用文中にもある通り本書内ではパレスチナ人に対する弾圧虐待などの歴史が描かれており、その積み重なることは夥しく、読んでいるとパレスチナ人の視点に入り込みすぎているのではないかと感じたが、しかし先に述べた通り著書はユダヤ系イスラエル人であり、公平性には問題がないと -
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これは⭐️10個でもあげたい本だ。
帯に「いま私たちがパレスチナ問題を考えるための基本書」とあるがイスラエルについて、そしてパレスチナについてこれほどわかりやすい本は読んだことがなかった。この人の授業を受けられる学生はしっかり学び取れることだろう。
知ったことはたくさんあったが一つだけ書いておこうと思う。それは「セトラー・コロニアリズム」。「入植者植民地主義」のことだ。
なぜイスラエルがパレスチナの国土に入植地を広げ続けているのか、盗人猛々しいとは思っていたが、他国を簒奪する「帝国」の常套手段であった。
入植し先住民を虐殺、奴隷化して国家をつくったアメリカや南アフリカ共和国。アイヌの土地を北 -
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今まで読んだ本の中でも特に、ページを捲りたくないと思った本。
自分が何も知らなかったこと、知った上で知りたくなかったこと、知らなければならないことがたくさん書いてあり、何も知らなかった自分を責めながらも自分はこれから何をしなければならないか、考え続けないといけないと思った。
同時に、本当の情報を取らなければならないと思った。
ガザの侵攻でイスラエルは武器の実証をして、それを他国に販売していること、若者をただ殺すわけではなく一生苦しめるために足を狙うこと、知った。
苦しかった。自分は何も知らずに遠くにいる人を考えることしかできない。これからどうしなければならないか、考え続けたい -
4.5 (2)
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ネタバレ入植者植民地主義は、古典的な植民地主義とは決定的に異なる。古典的な植民地主義者は、未開の人びとに近代化をもたらすと考えたのに対し、入植者植民地主義者は、近代化するのは土地であり、人ではないと考えた。土地を手に入れるためには、そこに住む人びとは脇に追いやるべき不都合な存在になった。ユダヤ人は大規模に土地を買い、パレスチナの先住民は農場から追い出され町への移住を余儀なくされた。酪農や農作業から締め出され、貧困街が作られた。多くの村がなくなった。同じ所に住むことはそこの文化が続けられていくということ、村の歴史本のページが増えていくということ。資産の多寡でその歴史の正当性を持つ国が変わるのだろうか。強
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・2023年10月7日のガザ蜂起及びそれに続くイスラエルによるパレスチナ攻撃の激化と長期化の中で書かれた本。
常軌を逸したガザ地区の破壊については、「先に攻撃を仕掛けたハマースが悪い」という思い込みが今も流通している。そのような日本の言論状況に対して、最低でも共有すべき基本認識を示しつつ、批判的視点へと踏み出すことを意図して書かれた。
・パレスチナ問題は今まで宗教問題、ユダヤ人差別の話だと思っていたが、この本を読んで、植民地問題、ヨーロッパ中心主義の問題なのだと理解できた。
・シオニストは「古代に 離散したユダヤ民族がイスラエルに帰還するのだ」と主張するが、ユダヤ人の離散は起きていない。ユ -
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パレスチナとイスラエルについてわかりやすく解説している。今の状態は植民地主義が各国の思惑や利権、人々の優生意識が呼び起こした事態であると繰り返し説明される。
この本を読む前までは軽々しい気持ちで「虐殺反対!」「パレスチナの国家承認を!」と思っていたが問題はそんなに軽々としたものではないと気付かされた。
虐殺はもちろん当たり前に人間として反対だが、虐殺だけを止めればいいのか。自決権がない状態での国家承認がどういうことになり得るのか。
多分著者はこの本を読む前の私のような自覚なく軽々しく「意見」を言う人間に怒りを感じているのではないか、などと思った。
植民地主義、国家承認するとはどういうことか -
4.5 (2)