ヴェンカトラマン・ラマクリシュナンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
遺伝子レベル、たんぱく質レベル、細胞レベルから老化の仕組みを説明し、その複雑な相互作用などから、なぜ老化を止めるのが難しいのか、科学的かつわかりやすく解説している。Chapter11では、テックマネーが流入するアンチエイジング・不老不死業界について醒めた視点で概観している。最後に、たとえ老化に抗うことができるとしてもそうすべきだろうか、という問題についても考察している。クリアな結論がないトピックも多いが、この分野はそういうものと思うし、それが科学者として誠実な態度と思う。老化研究関連本としてはこれまで読んだ中でベスト。
【原題】
Why We Die :The New Science of -
Posted by ブクログ
ネタバレ分子生物学者が書いた真面目な本。長生きのためのサプリを推奨するような内容ではない。
・人間は癌抑制遺伝子p53を2つ持っているが、象は20個持っており、そのおかげで癌にかかりにくい。
・DNA修復遺伝子が強いと長生きになる。ハダカデバネズミのケースは有名だし、長生きの人は並外れて効率的なDNA修復メカニズムを有している。
・カロリー制限が有効であるというエビデンスは人ではほぼ皆無。また、そもそもの話としてカロリー制限はQOLを低下させる。
・メトホルミンについてもかなり調べられているが今日まではっきりしたエビデンスはない。DMの人が飲むのはよいが、健康な成人に投与して効果を期待するのは