【感想・ネタバレ】Why We Die(ホワイ・ウィ・ダイ) 老化と不死の謎に迫るのレビュー

あらすじ

私たちはなぜ死ぬのか?
ノーベル賞学者が語る驚きの真実

生物学に革命が起きている。
人類史上初めて、老年期の健康状態を改善し、最大寿命を延ばせる可能性が高まっている。
急速に進む寿命と老化と病の研究は、人類に何をもたらすのか?
ノーベル化学賞受賞の生物学者が最新の科学的知見をもとに寿命と老化を解説。

・なぜ私たちは老いるのか?
・なぜある種の生物は、他の生物よりも長生きなのか?
・充実した健康長寿のために、何をすればよいか?
・どのような食事、運動、睡眠が必要なのか?
・アンチエイジング治療やカロリー制限には意味があるのか?
・寿命を延ばすことが可能になったとき、人類には何がもたらされるのか?

英国王立協会科学図書賞最終候補作(2024年)

「100年以上前の遺伝子の発見とともに始まった生物学の革命によって、今日私たちは岐路に立たされている。
老化の根本原因にかかわる近年の研究によって、人類史上初めて老年期の健康状態を改善できるだけでなく、人間の最大寿命を延ばせる可能性が高まっているのだ。」――本書より

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Posted by ブクログ

また再読したいと思う本。
知識ゼロからでも、生物学の世界を覗かせてもらえ、興味関心を抱いた。
周辺知識を入手してからまた読みたい。

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2025年07月17日

Posted by ブクログ

遺伝子レベル、たんぱく質レベル、細胞レベルから老化の仕組みを説明し、その複雑な相互作用などから、なぜ老化を止めるのが難しいのか、科学的かつわかりやすく解説している。Chapter11では、テックマネーが流入するアンチエイジング・不老不死業界について醒めた視点で概観している。最後に、たとえ老化に抗うことができるとしてもそうすべきだろうか、という問題についても考察している。クリアな結論がないトピックも多いが、この分野はそういうものと思うし、それが科学者として誠実な態度と思う。老化研究関連本としてはこれまで読んだ中でベスト。

【原題】
Why We Die :The New Science of Ageing and Longevity

【目次】
はじめに
CHAPTER 1 不滅の細胞と使い捨ての肉体
CHAPTER 2 生き急ぎ、死に急ぐ
CHAPTER 3 破壊される遺伝子
CHAPTER 4 問題は末端にあり
CHAPTER 5 生物時計をリセットする
CHAPTER 6 ゴミのリサイクル
CHAPTER 7 過ぎたるは及ばざるがごとし
CHAPTER 8 小さな虫が教えてくれること
CHAPTER 9 私たちに巣くう寄生生物
CHAPTER 10 満身創痍の肉体と吸血鬼の血
CHAPTER 11 ペテン師か、預言者か
CHAPTER 12 私たちは永遠の命を手に入れるべきなのか
謝辞
原註

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2025年06月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

生物学や医学から老化の問題がどこまでいっているかを書いた本である。所々図もあるがわかりにくい。文章が読みにくいのはいかんともしがたい。

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2025年08月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

分子生物学者が書いた真面目な本。長生きのためのサプリを推奨するような内容ではない。

・人間は癌抑制遺伝子p53を2つ持っているが、象は20個持っており、そのおかげで癌にかかりにくい。

・DNA修復遺伝子が強いと長生きになる。ハダカデバネズミのケースは有名だし、長生きの人は並外れて効率的なDNA修復メカニズムを有している。

・カロリー制限が有効であるというエビデンスは人ではほぼ皆無。また、そもそもの話としてカロリー制限はQOLを低下させる。

・メトホルミンについてもかなり調べられているが今日まではっきりしたエビデンスはない。DMの人が飲むのはよいが、健康な成人に投与して効果を期待するのは時期尚早

・SIR2遺伝子についても調べられているが、国立老化研究所が行った研究ではレスベラトロールやターメリック抽出物はマウスの寿命に一切影響を与えなかった。線虫やハエの遺伝子を変化させてSIR2タンパク質を過剰生産させても寿命に一切影響はなかった。

・抗酸化サプリに関する68のRCT(被験者総数23万人)で抗酸化サプリは死亡率を低下させなかったし、βカロチン、VitA/Eなどは死亡率をむしろ上昇させた

・もし仮に寿命が100歳以上に延び、健康に過ごせるようになると出生率が低下し、どんどん減っていく若い世代に、増加し続ける高齢の退職者を支え続けることができるのか。働く期間を延ばすなどの対策が必要になる。

・人々が死を免れないという事実に耐えられるように、あらゆる文化は死が一巻の終わりであることを否定する信念と対策を発達させてきた。哲学者のスティーヴン・ケイヴは不死の探求は何世紀にもわたって人類文明の原動力だったと指摘する。ケイヴは人類の対応策を4つに分類する。1つめ、すなわちプランAとは単にできるだけ長く生きようとすること。それが失敗した場合のプランBは死んだ後に物理的に甦ること。プランCはたとえ体が朽ち果て、復活できなくても、私たちの本質は不死の魂として生き続けること。そして最後のプランDは業績、記念碑、あるいは生物学的子孫といったレガシー(遺産)のかたちで生き続けることだ。 すべての人類はプランAを実践してきたが、それ以外の戦略をどれほど重んじるかは文化によって異なる。私の故郷であるインドでは、ヒンドゥー教徒と仏教徒は進んでプランCを受け入れる。それぞれの人には永遠の魂があり、それは死後も新たな体、ときにはまったく違う生き物に宿って生き続けるという考えだ。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教といったアブラハムの宗教はプランBとCの両方を信奉する。永遠の魂を信じる一方、将来のある時点で肉体も復活し、最後の審判を受けると信じる。伝統的にこうした宗教では火葬を禁じ、遺体をそのまま埋葬するのはこのためかもしれない。

・アンチエイジングに熱心なテック長者のほとんどが、非常に若くして大金を手にし、人生を謳歌し、このまま永遠にパーティが終わらないでほしいと願っている中年男性(若い女性と結婚していることもある)だ。若い頃は金持ちになりたくて、金持ちになった今は若くなりたがっている

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2025年06月15日

Posted by ブクログ

健康長寿の秘訣は、節度ある食事(本当に安全なのは自然のままの食品。ほどほどに。主に植物性の食べ物を。)、運動、睡眠とのこと。

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2025年04月21日

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