榊原洋一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
小児科医が,子供の身体の仕組みを紹介。第一部は総論,第二部以降で素朴な疑問に答えるQ&A。内容は,いたってオーソドックスで平凡な印象。
素朴な疑問にたいして,医学的実証に基づいた回答のほか,「幼児はなぜ下ネタが好きなのか?」など確証があるわけでない回答も。でもこれはこれでそう考えるのが合理的というお医者さんの意見ということで,結構説得力がある。
「よくわからない」という回答も意外に多い。「早期教育は効果があるのですか?」とか。
面白かったのが,「産湯に浸かったときの記憶」は「偽記憶」だと三島由紀夫を一刀両断していたとこ(p.148)。三歳より前のエピソード記憶は考えにくいそうだ。大きくな -
Posted by ブクログ
子どもと大人の体の違いを大きさ以外の点からの説明と、
よく言われる子どもの話を解説している。
気になるページだけ読んでもいいので読みやすい。
そしてEBMを唱えているだけあって偏った意見ではなく、
参考にできる意見だと思います。
・赤ちゃんに牛乳を飲ませない。おなかの問題かと思ってたけど・・・
⇒たんぱく質が多く糖分が少ない。
人間の赤ちゃんは牛に比べ脳の発達が優先されるから。
頭の比率が大きいのもそのため。
・2人目以降はアトピーになりにくい
⇒上の子の影響で感染症にさらされ、極度な清潔状態を回避できるから。
アトピーが清潔状態で過度の反応をしめしているためか。
・夜泣きをする理由は -
Posted by ブクログ
早期教育については役に立つという証拠も害になるという証拠もともに「科学的な」ものはないので、やるなら反対はしないけどほどほどに、というごもっともな内容。著者は発達神経学などを研究している小児科医だそうで、科学的に正しくあろうとすればこういう無難な内容にならざるをえないのかもしれない。早期教育の草分けはソニーの井深大が書いた「幼稚園では遅すぎる」という本で、その根拠としては・刷り込みが起こるのは生後24時間まで・ヒューベルらの片眼遮蔽実験で生後2-3ヶ月瞼を縫い合わせたネコの視力は失われる・シナプス数は8-12ヶ月でピークに達し、あとは減少するのみ・8歳の狼少女は保護された後も言葉を習得できなか
-