森明日香のレビュー一覧

  • 恋女房 おくり絵師

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    おくり絵師シリーズ

    恋女房
    腕くらべ
    白梅の文

    江戸に地震が起きてからの2年間、人の情けで仮住まいを得た国藤、おなみ、岩五郎、ふゆは、どんな小さな仕事でも引き受けて細々と暮らしていた。

    相変わらず、律儀で内気なふゆ。絵が上手くなりたい気持ちは誰にも負けたくないが、無名な女絵師に来る仕事は限られている。
    それでも丁寧に、目の前の仕事をこなすうち、チャンスが訪れる。
    嫌疑をかけられて白洲で裁かれた(無罪ではあったが)恐怖心を克服して、似顔絵の仕事を得る。
    正月の菓子の掛け紙は、腕くらべ。
    そして初めての女友達が?
    細やかな心の描写と、江戸の人情と、厳しいながらも日々生きて行く人々の姿。
    読み

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    2025年12月09日
  • 夜の金糸雀 おくり絵師

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    シリーズ3冊目。

    初しぐれ
    夜の金糸雀
    大地燃ゆ

    兄弟子の国銀に縁談が来る。実家は日本橋の薬種問屋だという。おふゆ、応偽栄女と出会う。そして江戸の大地震。

    おふゆがお栄と出会ったのがトピック。読むうちにだんだん目が離せなくなってしまった。これからまだ続きそう。
    200頁くらいのボリュームなのだが、おぼえのために書いたあらすじは、内容を絞って本筋だけを書いたつもりなのに、結構長くて手間取った。それだけエピソードや伏線があり、構成が緻密ということだと思う。良い小説にあるあるの裏作業。

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    2025年04月04日
  • 牡丹ちる おくり絵師

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    おくり絵師シリーズの続き。
    死んだ人を描く絵師という、おふゆが気になっていたが、続きが読めた。
    女であることへの風当たりは兄弟子の国銀から厳しく言われるが、女性であることの繊細さや優しさがあると、おふゆの団扇絵もだんだん売れるようになっていった。
    死に絵を描くことへの、おふゆの決心がますます研ぎ澄まされていく。

    読売の心中絵
    宝物
    牡丹ちる 
    の3編

    売れないが大舞台を夢見るうちに亡くなった二人の男女の役者、病気がちで早くに亡くした娘の絵を描いて欲しいと願う女が登場する。
    おふゆに目をかけ、育てようとする地本屋、佐野屋喜兵衛は、八代目市川團十郎とも引き合わせ、おふゆに役者を描く矜持を学ばせ

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    2025年04月07日
  • 夜の金糸雀 おくり絵師

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    大好きなシリーズの第3弾で、読み終わった後優しい気持ちになりましたし、おふゆちゃんのひたむきな姿に勇気をもらいました。

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    2025年01月20日
  • 写楽女

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    時代小説を読むことはあまりなく、絵師についての知識もないに等しいにかかわらず、筆者の優しく清らかな筆致に引き込まれました。

    教科書で知った絵師の名が出てくるとワクワクして、それぞれの人物ついてさらに知りたくなりました。

    人生前半、苦労続きのお駒さんに、読みながらエールを送っていました。

    写楽とお駒さんの、純粋な心の通い合いが清々しく、魂を込め、高みを目指して絵を描く絵師の心意気に胸打たれました。

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    2024年12月18日
  • おくり絵師

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    おふゆちゃんの健気な姿に勇気をもらいましたし、師匠である歌川国藤の元で、絵師になるために奮闘する姿に感動しました。

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    2024年02月12日
  • おくり絵師

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    珍しい女性の絵師の話を、作者の森さんは書いている。
    絵師の話が好きでよく読むが、女性の絵師といえば北斎の娘、お栄しか浮かばない。でも、他にもきっと志した女性がいたに違いない。道は険しいが、ひたむきに絵と向き合うおふゆ。
    ここでは「死に絵」というものが出てくる。おふゆがなぜか惹かれる。苦労しっぱなしで亡くなった、母親の安らかな死に顔をふと思い出す。
    確かにその後の展開が読めてしまうが、これはどうやらシリーズもののようなので、次回に期待したい。

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    2025年03月25日
  • おくり絵師

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    両親亡きあと、絵師見習いとして仙台から江戸へ出てきたおふゆ。絵師としてやっていけるのか悩んでいた時、亡くなった役者を描く「死絵」に魅せられた。
    おふゆには思いを寄せる旅芸人・市之進がいた。役者として大躍進を遂げていた市之進だが、不慮の事故で急死してしまう。おふゆはその市之進の死絵を描くことになったのだった――。

    すらすら読めてびっくり。筆力のある著者だなと思ったら、ケータイ小説を長く執筆してこられたとのこと。『写楽女』もあわせて、切ない恋心の描写、読者をひきつけるドラマチックな展開は絶品だと思う。

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    2024年01月24日
  • 恋女房 おくり絵師

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    井戸の水が枯れた恐ろしさは、今でも忘れられない
    大地震後に絵に向かうおふゆ達

    おふゆはどんな絵師になっていくのかなー
    色々な意味でのライバル達が出てきたし…

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    2025年12月21日
  • 夜の金糸雀 おくり絵師

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    絵師の修行中のお冬が経験する様々な出来事を描いた作品。おくり絵師シリーズ三弾。
    死んだ人の姿絵「死絵」に魅せられ何度か描いてきたお冬。今作では兄弟子の父の死絵を描く。
    また偶然知り合った葛飾北斎の娘お栄にの描く絵に魅せられ、絵を教わりたいと願い出る。
    その作品や技は今まで見てきたものとは違う心惹かれるものがあった。
    そんな生活を送っていたある日、大きな地震が江戸の町を襲う。住んでいた師匠の家、町並みなどが燃えたり倒壊したりして一夜で大打撃を受ける。
    これからどうやって立ち直って行くのか、気になる。

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    2025年11月16日
  • 牡丹ちる おくり絵師

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    絵師の修行をしているお冬。思いを寄せていた役者市兵衛が亡くなり、その死絵を描いた。初めての死絵を版元に評価され複雑な気持ちになる。
    絵師としてまだまだ学ぶべきことも多い。そんななか、また新しい死絵を頼まれる。それは当代一の人気役者の死絵だった。
    絵師として様々なことを学ぶ為芝居を見に行き、その圧倒的な存在感や芝居の凄さをまのあたりにしたお冬はその姿をを描きたいと強く思う。
    絵師として人として成長していくお冬を描いた作品。

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    2025年11月03日
  • おくり絵師

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    絵師の修行中のおふゆ。
    昔馴染みの役者市之進や兄弟子の岩五郎に励まされ絵の修行に打ち込んでいるが思うような絵はまだまだ描けていない。
    そんな時死んだ役者の姿を描いた「死に絵」を目にしてその絵に魅入られる。
    おふゆの絵師としての成長譚。
    女が絵師としてやっていくのが大変な頃、一生懸命に励む姿が描かれている。
    やがて訪れた悲劇の後、死に絵を描くおふゆ。
    これから絵師として羽ばたいていくのだろう。

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    2024年08月03日