井上先斗のレビュー一覧
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街中で見かける違法な落書きである「グラフティ」を通して、自己表現や意思表明をしようとする者たちの声を物語として書き切った作品。
前半は「日本のバンクシー」というキャッチ―なテーマからグラフティの概要を読者に提示し、後半はストリートでグラフィティを描き続ける男とその世界へ足を踏み入れたばかりの青年の交流から構成されている。
冒頭はやや説明的な印象を受けるが、物語が展開されるにつれ、それらの情報もふまえて登場人物に感情移入し始めてくる。読者への情報提示と物語に引き込む力がうまくかみ合って、後半はあっという間に読み終わってしまった。現在のグラフティを取り巻く歪さを、今を生きる若者の視点から嘲弄す -
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ネタバレ「――君は自信が欲しいんだ。
よかろう、与えてやる。
ただし、困難な道のりにはなる」
姫に飛ばれて300万円の借金を抱える元ホストの森有馬。
自信も金もない、しょうもない自分に嫌気が差している。
そんなときに飛び込んできた“うまい話”。
怪しいのはわかっている、それでも。
待ち合わせ場所にいたのは、真っ青なスーツに身を包んだ胡散臭い男だった。
ジンと名乗るその男が有馬に課した「七つの試練」。
こなすたびに数万円の報酬が支払われる。
そして最後の試練を成し遂げたその時、〈500万円〉と自信が手に入る、らしい。
「必ず、意識をしてほしい。自分が、いま行っているのは非合法な何かへの助走だと」
果たし -
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壁などに描かれた落書き(と思っていた)をグラフィティと呼ぶとか、その行為をボムと言うとか、まるで知らなかった。暴走族やヤンキーの自己主張という認識で、それをアートだとか、カルチャーだとか思ったことがなかった。バンクシーはもちろん知っている、キースヘリング展にも出向いたが、それらは芸術であって、私の中では落書きとはかけ離れてた。
black lotusという素性不明のグラフィティライターをめぐるお話。第一部はそれをネタにして記事を書いて売れようというフリーライター大須賀アツシが、取材し、インタビューを重ね、記事にするまで。相手はカメラマン大宅裕子、塗装店の娘戸塚千里、著名なグラフィティライターの -
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街中になにやら描かれるグラフィティアートのお話。ていうかアートじゃなくてグラフィティライターっていうようなんです。描く人のことを。全然知らない世界なのでそのあたりはとても興味深い。半面、話がどう転がっていくのかよくわからず。特に第一部はストリートカルチャーというものを理解させるというだけでほとんどが終わっていたような。
第二部のTEELの話はだんだん物語っぽくなってきましたね。ただ「このミステリーがすごい」ランクインとかで読み始めた人は困惑するかも。自分も含めて。ミステリ・・・?純文っぽさを強く感じるけど・・うーん、まあ広義ではミステリなのかもしれないけど、肩透かしではある。 -
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ネタバレグラフィティアート。
用語がよくわからんので、途中で調べた。
ピース、タグ、スローアップ・・・ふむふむ。
第二部からおもしろくなって、一気に読み進めた。
TEELが多摩水道橋で消火器をぶっ放すとこはかっこよかった。ダメだけど(笑)
(多摩水道橋もどんな橋なのかわからんので調べた。スゲー)
よくわからない世界の話ではあったけど、二人のやり取りはけっこうおもしろかったです。
この前、東京に行ったとき、小田急線に乗って窓外を見ていたら、あるわあるわ、グラフティ。
うちの近所ではあまり見ない気がする。見えていないだけなのかもしれない。
ちょっと気を付けて見てみようかな。