最後に物を食べて16時間経つと、オートファジーが機能し始める。
オートファジーとは、細胞内の古くなったタンパク質が新しく作り変えられることで、細胞が飢餓状態や低酸素状態に陥ると活発化する。身体や細胞が強いストレスを受けた際にも生き残るよう体内に組み込まれたシステムである。
人体は約60兆もの細胞でできており、細胞は主にタンパク質で作られている。
栄養が入って来なくなると、体は生存するためになんとか体内にあるものでタンパク質を作ろうとする。そこで古くなったり壊れた細胞内のタンパク質を集め、分解しそれらをもとに新しいタンパク質を作る。
細胞内のミトコンドリア(呼吸を行いエネルギーを作り出す重要な器官)が古くなると、細胞にとって必要なエネルギーが減り、活性酸素が増える。新しく元気なミトコンドリアが細胞内にたくさんあれば、たくさんのエネルギーを得られ人は若々しく健康でいられる。オートファジーによって、ミトコンドリアも新たに生まれ変わる。
40歳前後の人の成長ホルモンの分泌量は、20歳前後の人の5割程度で、それが老化の1つの原因ともなっている。ところが空腹状態や低血糖状態を作ると成長ホルモンの分泌が促進される。
オートファジーには細胞内に侵入した病原菌を分解・浄化する機能もある。
免疫細胞の6割は腸に集まっている。食べ物と一緒に入ってきたウイルスや有害物質を排除するため。細菌は、通常は免疫細胞によって捕らえられ分解されるが、中には細胞の中に逃げ込み細胞内感染する細菌もあります。オートファジーには、細胞内に逃れた溶血性A群レンサ球菌やサルモネラ、結核菌、黄色ブドウ球菌などの細菌を捕らえ、分解する働きがあります。
2016年には、東京工業大学の大隅良典栄誉教授がオートファジーの研究でノーベル生理学・医学賞を受賞しています。
断食中でもナッツ類、生野菜サラダ、チーズ、ヨーグルト、飲み物などは摂ってよい。
この食事法のデメリットは筋力が落ちてしまうこと。実行する際には、必ず簡単な筋トレを並行して行なう。腕立て伏せや腹筋・スクワットをできる回数だけやる、といった程度のことで十分。
体内では毎日3000~5000個ものがん細胞が生まれている。ただ人間の体には DNA を修復する酵素があり、傷ついた DNA はすぐに修復されます。また DNA が修復不可能な傷を受けた場合、体はすぐにその細胞を除去し、がん細胞の発生を防ぎます。これをアポトーシスという。
すでにがん(悪性腫瘍)が体内に発生している場合は、空腹が逆効果になる恐れもある。オートファジーが働くと、自分で栄養を作り出すためがん細胞が生き残りやすくなる。