ベンジャミン・スティーヴンソンのレビュー一覧
-
-
-
-
Posted by ブクログ
冒頭で「ノックスの十戒」がしっかり提示されるのも印象的で、「これは本格ミステリですよ!」という堂々たる宣言のように感じられ、自然とわくわくが高まる。
語り手である「僕」が自ら綴った物語を読者が読んでいる、という構造が取られており、どこかメタ的で、それゆえに独特の面白さと魅力がある。
「兄が警官を殺した理由」「大金の行方」「身元不明の死体」「連続殺人鬼の存在」「家族それぞれが誰を殺したのか」――数々の謎が巧妙に絡み合いながら物語が進行し、それらすべてが既出の情報だけで鮮やかに解き明かされる終盤は圧巻。
本格ミステリとして極めてフェアであり、読者への挑戦としても誠実な一作だと感じた
●主 -
Posted by ブクログ
おもろでした。
書き手が中心人物で、ミステリの十戒を最初に提示して、フェアプレイをすることを約束してくる。適宜、情報を整理してくるし、後何ページ後に殺人が起こるとか、予告してくる。
犯人当てとして、めちゃくちゃ楽しめました。オススメ!
以下十戒を載せます。(納得できないところは削って。)
犯人は、物語の当初に登場していなければならない。ただしその心の動きが読者に読みとれている人物であってはならない。
探偵方法に、超自然能力を用いてはならない。
犯行現場に、秘密の抜け穴・通路が1つより多くあってはならない。
未発見の毒薬、難解な科学的説明を要する機械を犯行に用いてはならない。
探偵は、 -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ不穏な表紙の影響で、てっきり全員が全員『殺人鬼』で自ら血に染まりにいってるのかと思ったけど、違ったことが予想外だった。
医療ミスで殺したと非難されている人(実際には殺してないがアルコール中毒だった)、息子を車の中に置き去りにし、熱中症で死なせてしまった人(実際には窓を割ってさらわれたため、死なせたのではなく見捨てたが正しいが、強盗にさらわれていなければ兄弟3人死んでいた)、愛するものを狂った殺人鬼から助けるために最終的には殺してしまった人など、それぞれに理由があった。最終的に狂っていた人物にも驚いたが…。
警察の暗部との関わりが、カニンガム家を悪名に仕立て上げたのも闇が深い。そして、伏線に何度 -
-
-
-
-