亀井宏のレビュー一覧

  • ミッドウェー戦記(下)

    購入済み

    関係者の証言でよみがえる海戦当時の生々しい情景。飛龍とイ168号潜水艦の奮闘、活躍で
    何とか一矢報いたのはよかったが、勝って当然の戦いで敗れたのは痛かった。最大の敗因が
    連勝つづきによる気のゆるみや慢心、敵の過小評価にあったことは当時も認識されていた
    らしいが、それにしては判断を誤った山本長官はじめ、海軍首脳部の責任追及が今一つ十分
    ではなかったような気がする。
    その一方で第二航空戦隊司令官の山口多聞、飛龍艦長の加来止男が飛龍とともに失われた
    のは残念だ。艦長がフネと運命を共にするのは責任の取り方の一つかもしれないが、これで
    は艦が撃沈される度に有能な人材が失われてしまう。あくま

    0
    2020年09月16日
  • ミッドウェー戦記(上)

    購入済み

    太平洋戦争の転換点となったミッドウェー海戦の真相に迫るドキュメンタリー。戦後も存命中だった
    多くの関係者のインタビューを通じて、圧倒的に有利だったはずの日本海軍がなぜ敗れたのか、おぼ
    ろげながらわかるような気がする。いくつかの不運な偶然が重なったのは事実かもしれないが、
    真の原因は日本側の驕りや慢心ではないのか?根拠のない自己過信や相手に対する過小評価がとんで
    もない結果を招くというのは、戦争に限らずよくあること。試合でもビジネスでも、ここ一番の大勝負
    で勝敗が決まるときはあまりにもあっけない。そして負けたほうは悲惨だ。

    0
    2020年09月16日
  • ミッドウェー戦記(下)

    Posted by ブクログ

    まだ将官クラスの生き残りがいた1970年代に、これだけの規模の取材を敢行し、様々な立場でミッドウェーに立ち合い、生き残った者たちの声により、世紀の大海戦を立体的に読者の脳裏に浮かび上がらせる、これが本書の最大の価値だろう。
    その時代にしかできないこと、その時代にやらねばならなかったことをやって、後世にこのような貴重な記録を残したのは素晴らしい

    0
    2023年01月22日
  • ミッドウェー戦記(上)

    Posted by ブクログ

    上巻は、MI作戦の構想段階からミッドウェーでの3空母被弾までを、関係者へのインタビューと緻密な考察で描いていく。
    慢心や組織間の対立などが悲劇へと収斂していく様を淡々と追っていくのは、結末を知っているだけに非常にやきもきするというか、やるせない。
    大惨事が目の前まで迫っていても、当の本人達がその危うさに気がついていなかったというのが、なおさらその感を強くする。

    0
    2018年01月08日
  • ガダルカナル戦記(一)

    購入済み

    圧倒的な情報量

    ガダルカナルとその周辺でおきた一連の戦闘とその遠因に関して圧倒的な情報量を誇る一作です。以前、紙の本を(1.2巻のみ)購入しておりましたがもう一度読み返したくなり電子版を購入しました。
    初めてガダルカナル戦について読む方には少々重すぎる気もしますが、当時の関係者への取材などに裏打ちされた内容は購入して損はないと思います。

    #深い #タメになる

    0
    2021年08月16日
  • 佐助と幸村

    Posted by ブクログ

    原題の『真説 猿飛佐助』の方が「佐助と幸村」より合っている気がします。
    というのも、この話では、幸村と佐助は直接の主従関係にはなく、しかも中盤からは佐助が幸村に対してかなり冷ややかになっていくからです。
    アウトローな感じの佐助は、新鮮といえばそうかもしれませんが、幸村好きな自分としては、ちょっと複雑な気持ちで読んだ次第です。

    0
    2018年02月27日