くるむあくむのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
サクッと読み終わった。でも怖い。
ひと怖(というか胸糞?)系もあれば、怪異系もあれば、どっちもなのかな?系もあれば、よく分からないのもあれば。
結局は殆どが短期アルバイトで、「一瞬関わっただけ」だからその前後に何があったのかは(アルバイト応募者も読者も)想像するしかない……という感じ。
ちょくちょく写真や絵が使われていたり、文章の書き方が普通の小説とは違ったり、そういう怖さや気味悪さの煽り方がよかった(怖い)。
特に『ビデオチェック』と『「差出人不明で届いたボイスレコーダーに残っていた音声」』の間の、『これなんとかしてもらえませんか』で始まる話の書き方が好きだった。
話としては、『自殺防 -
Posted by ブクログ
ネタバレ個人的に一番うわっと思ったのはアルバイト募集5。
とある自殺スポットになっている橋で自殺する人を止めるために、袋に入った温かいお茶とおにぎりを渡して欲しい…という内容のバイトだった。
オチとしては、その袋の中には「迷惑なので他の場所でやってください」という紙が入っていて、思いとどまったと思っていた自殺者は別の場所で亡くなっていた。
バイト先の雇用主は、その橋の管理会社だった。
アルバイターは、「人助けだと思ってやってたら人殺しになってた」とメンタルをやられて、そんなバイトをさせた管理会社への復讐のため、くだんの橋で自殺をしようとする────というもの。
自殺するくらい思い詰めてる人なら、 -
Posted by ブクログ
「或る、バイト体験者の話をインタビューしてきてください」
バイト体験者たちに取材をしていく一人の作家。電話をするだけ、差し入れを渡すだけ、映像のチェックをするだけ。それだけの業務内容のはずなのに、何かがおかしい……。
バイト募集広告からはじまるモキュメンタリ―ホラー小説です。
ちゃんと怪異系ホラーで、本当にこんな変わったバイトどこかにあるのでは……? とついつい想像してしまう妙なリアリティが結構怖い。
普段そんな気にしていなかった、非通知の着信や留守電、動画のモザイクや夜道の暗がりなんかがちょっとだけ嫌になる。そんな感じの怖さでした。
薄めの本の上、文字サイズが大きく図も多い為、想像以上