野田恭子のレビュー一覧
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最近また読み返している本です。
人生を生き抜く上で、時には「正しくなくても徒に敵を増やすことなく、スムーズに進めていくことの方が重要」ということがありますが、こういう点においてあまり巧くない、もっといえば融通が利かない方である私にとっては、とても勉強になり、発想の切り替えに役立つ本です。
この本は、決して道徳的な綺麗事だけを説いた本ではありません。
「智恵」というだけあって、時には狡猾スレスレの策や、敢えて自分自身を精神的に優位に置くための考え方をも授けてくれます。
私は、なんだか自分がお人好し過ぎて思うようにいかないとか、いつも骨折り損のくたびれ儲けだとか、組織をうまく味方につけながら -
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どのパラダイムで読むかによって、
内容の捉え方が180度変わってしまう。
その価値観の優先順位として最も上位に来るのが
「いかにリアルであるか」。
一見冷徹、無慈悲とも思えるその文章には
人の上に立つ者への覚悟を促すことと捉えられる。
またその逆として、その冷酷さに対する静かな反逆とも捉えられる。
リアルである、ということに関して、
それが「正論」であるという訳ではない。
ある意味それは見解であり、ある意味それは事象なのである。
一見「べき論」的な文章展開をしてはいるが、
基本その「べき」に対しての歴史的な傾向および見解が含まれる。
人間が平等ではないという見地もまた、彼のいう「リアル -
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君主のことを自分のことより優先する側近を置く
選ばれた者だけを情報源として信用する
自分の行動と能力を頼みとする
改革は強引に実行する
君主の鑑とは:敵から身を守り、味方をつくり、武力あるいは策略によって新たな領地を制圧し、国民に愛されると同時に怖れられ、兵士の信望と敬意を集め、自分にとって害となりうる者を滅ぼし、古い社会制度を改め、冷酷でありながらも愛され、寛大かつ鷹揚で、言うことをきかない軍隊をつぶして新しい軍隊をつくり、諸国の君主たちが快く協力する一方で、攻撃することを躊躇するような関係を築く者こそ、君主の鑑である。
災いは芽のうちに見つける
余計な技術を学ばない -
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Posted by ブクログ
【文章】
とても読み易い
【ハマり】
★★★・・
【共感度】
★★★・・
【気付き】
★★★・・
・誠実で親切に見えるようにする
実情はどうであれ
・協力者の動機を考える
今後の振る舞いにあたりをつける
・叩くときは徹底的に叩きのめす
復讐の芽は残さず摘む
・運がくれるのは好機だけ
組織の長はメンバーから畏怖される存在になるべきである。
ただし、恨みや憎しみを買うような事をしてはいけない。恨みや憎しみは、組織内部に不満分子を生む原因になる。
組織をまとめるための一つの手段として、恐怖を利用する事は、所属する組織を自由に変える事ができる現代においては、あまり有効な策とは思えな -
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17世紀スペインの哲学者であり修道士であるバルタザール・グラシアンの287の教え。
最近よく読んでいる本や触れている考えとは対極に位置するような教えに違和感を抱く。
特に
「喜ばれることは自分でやり、喜ばれないことは人にやらせる」
という言葉は目次をめくったときに目に飛び込んできて、愕然とした。
ほかにも愕然とするような言葉がたくさんあったけれど、よくよく考えてみるとそれが現実なのかもしれないと思う。
多く語られている自己啓発やスピリチュアルなどがきれいごとなのではないかと。
そう思うと納得できる部分がいくつも見つかる。
正直でいるだけでは生き抜くことはできないのかもしれない。
賢く生き