間宮改衣のレビュー一覧

  • ここはすべての夜明けまえ

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    バーナード嬢曰く(施川ユウキ)で図書委員の長谷川さんが激賞していたので購入、そして一気読み。心の傷を消してしまいたいことってあるけれど、本書を読むと消さないこと、消えないことこそ人の生きた証であるような気がした。

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    2026年03月12日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    ネタバレ

    あまりにもつらい人生(?)を生きてきた主人公。最後に脳の記録からつらい人生を消去するか記録を改ざんしたほうが、幸せになれるがどうするかと問われたときに、出した彼女の答えがものすごく考えさせられたし、そのページをめくる手が止まらなかった!
    「過去と向き合うことと見つめることは違う」「過去を見つめながら、自分のために自分の人生を生きていく」非常に哲学的でどこまでも人間的な考えだった。忘れたほうが幸せ、だからすべてを消去すべきという超合理的な正論に対して、それは正論かもしれないけど、自分にとって納得解ではない、自分の人生に自由と責任をもつため、どんな辛すぎる過去も引っくるめて最期まで生きていく。そん

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    2026年02月15日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    人生で、最も苦しく、痛く、そして美しい物語だった。こんな作品を見るために生まれてきたのかもしれない。人間らしさとは何なのか。人間ではないものになって、そして人間になれた「わたし」が目の当たりにした夜明けまえは、「わたし」だけのもので、きっと世界で1番美しい景色だったのだろうな。
    わたしをすくえるのは、わたししかいなかったからなのです。わたしはわたしのかんがえでうごき、わたしはわたしがみた、きいた、かんじたことでできていて、わたしをかえられるのも、わたししかいないから。

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    2026年01月28日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    不思議な世界観。一人称である「私」で話が進んでいき、最後まで名前がでることはない。「適合手術」と言う私の中でのイメージはターミネーターのようになる手術を受けた主人公は体のメンテナンスを忘れなければ死ぬことはない。そんな彼女が見つめてきた、父の死や兄弟の死、恋人の死、そして地球の変化について大きく感情が揺れることなく淡々と書かれている。
    最初はつまらない本だと感じたが、気がついたら先が気になり面白いと思うようになっていた。
    不思議な世界観を味わいたい方にはおすすめの一冊だ。

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    2026年01月20日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    ネタバレ

    歪んでしまったもの、壊れてしまったものはやり直せないけど、わたしを救えるのはわたししかいないと思えたことで最後の最後に呪いがひとつ解けた気がして涙が止まらなくなった。
    血とか恋愛感情からうまれる繋がりじゃなくて、彼女はずっと対等で大切にできる友だちがほしかったのかな。
    なぜだかずっと宝石の国のことを思い出しながら読んでた。

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    2026年01月12日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    これは永遠の命を手に入れた少女の物語。

    今のわたしにはやりたい事が沢山あって、
    時間が足りないって思っているけど、
    永遠の命があれば好きなことを好きなだけできるんだろうな。
    でも、それって「人生」と言えるのだろうか。
    「人生」とは何か、「生きる」ってどういう事なのか。

    無限の命を手に入れて、永遠の時を過ごして「明日」を手に入れた少女の物語。

    それじゃあね。

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    2026年01月06日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    ネタバレ

    老いず忘れない身体になった「わたし」が家族史を綴りつつ、今までの人生を振り返るお話。

    家族史や「わたし」視点の部分で仮名が多いところは、体だけでなく心の時間も止まってしまっているような表現に感じられて、読み返すときに1度目とは違った意味合いを感じました。

    家族以外のトムラさんと、出会い話すことで、自分自身と向き合い整理ができたのかなと思います。

    最後、重いものを背負いつつもしっかりと前を向いて歩き出そうとする彼女が素敵だと思いました。

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    2026年01月04日
  • 弔いのひ

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    自分も父とは距離感があり、かつ母より父が先に他界したので妙な親近感を覚えながら読んだ。
    文量はそこまで多くはないけれどそこに載っている感情が重いので読み進めるのは大変だったし真っ当にハッピーエンドという訳ではないけれど、不思議と足掻いてみよう周りの人を大切にしよう、とポジティブな気持ちになれた。

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    2025年12月29日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    死にたかった「わたし」が、なぜか融合手術により永遠の命を手にしてしまう不思議なSF作品。
    25歳で時が止まった「わたし」と年老いていく家族の関係を通して、生きる意味について考えさせられる内容になっている。

    100ページ以内の短編作品で、難しい言葉がなく、かなり読みやすいSF作品になっている。
    AIに頼りっきりで、最近自分でしっかり考えてないなー。って心当たりのある人には是非おすすめしたい一冊です!

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    2025年11月08日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    ページ数の短さもあって、夢中になって一気読みした。
    主人公にとって辛いことが、なんだかぼやかされて書かれている気がして、本当に手記っぽいなと思った。
    家族のこと・されたこと・してしまったこと・どうしようもなかったことに対して、最後に決めた結論が、私は好き。

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    2025年09月30日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    父の強い勧めで融合手術を受け、不老不死のからだを手に入れてしまった死にたがりの"私"が書く家族史。
    父は母によく似た私に執着し、融合手術で生殖能力を失った私は甥っ子を洗脳し、甥っ子は見た目の年齢が逆転した私を求める。
    愛情の搾取かぁ…難しかった。

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    2026年03月11日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    二一二三年十月一にちここは九州地方の山おくもうだれもいないばしょ、いまからわたしがはなすのは、わたしのかぞくのはなしです──。
     
     
    冒頭はかなりひらがな混じりでの構成に手こずってたけど、特に一章の終わりあたりから『主人公=___ちゃん』のキャラクターの輪郭のようなものが、徐々にくっきりと見えて来たように思えて、その辺りから物語の核心へ凄まじい引力によって引き摺り込まれていくように感じた。

    そしてそれらは全体として、徐々に自身の葛藤やアイデンティティ、そして自己愛が整理されていく様も、一章から三章に向かう中での文体に表現されていたんだと思う。

    『ここがすべての夜明けまえ』というタイトルは

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    2026年03月05日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    25歳で融合人間(サイボーグ)手術を受けた主人公が、100年後にひとりぼっちになり、自分の家族について綴る。平仮名メインの文章は、慣れるまで読みにくいけれど、慣れてしまえば大丈夫。その代わり、家族が一人ずつ死んでいくたびに重たくなってくる。不老不死の不自由さと言うものかもしれない。

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    2026年03月02日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    ・得体の知れないものと対峙するとき、どれだけ積み重ねられるか。
    ・ゆるさないことでしか、本当にゆるすことはできないと思う。

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    2026年02月15日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    身体の機械化で不老不死になった少女の話なのだけど、とにかく淡々と事実のみが記されているようなストーリーで読ませる文章がすごい良かった。全編ではないけど、ほぼひらがなだけで構成されている日記調の物語なので「アルジャーノン」とか「くらやみの速さはどれくらい」みたいな感じ。無機質で感情に湿度が無く、昨今ホットな、AIと会話をした事がある人なら分かる、こちらが欲しい言葉を並べてくれるそれに近い反応が人間ではなくなってしまった主人公を丁寧に表現していた。

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    2026年02月03日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    ネタバレ

    ひらがなばかりの文章で名前も見た目もわからない主人公の姿を想像するのが面白い。今よりも技術が進んだ未来だけど、誰も幸せそうではなくて感情がある今の方が、苦しみも多いけど幸せも感じられそうだ。

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    2026年01月29日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    平仮名が多く、改行のない文体で、テーマも重いけど、なぜだかスラスラ読めた。主人公は他人の人生を搾取してしまったと後悔するが、相手がそう捉えておらず、自分の人生に納得しているのならそれで良いのでは。別の人生があったはず、と考えすぎるのも不毛な気がする。

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    2026年01月25日
  • 弔いのひ

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    著者の前作『ここはすべての夜明け前』が好きで、こちらも期待して読んだ。

    ありきたりではない家族のストーリー。
    精神的に弱さを抱える織香が、父の死をきっかけに自分、父親、母親のことを見つめ直す。
    そこで初めて知る、親のよその顔。もしくは本当の顔。だんだんと家族の輪郭が浮き上がってくる。
    淡々と書かれる日常の苦しさに、読んでいてこちらも苦しくなる。しかし飾らない言葉で書かれたそれらは、深く心に響いてくる。
    何か大きな盛り上がりがあるわけではない作品だけど、私には興味深い話でおもしろかった。
    最後は希望をのぞかせる内容で、これが家族のリアルな姿かも知れないと思った。

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    2025年12月19日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    ネタバレ

    自分の幸せを振り返る日記みたいな本だった。

    前半は、主人公が漢字を習っていないので平仮名がほとんど。読みにくいったらありゃしない。簡単な漢字と平仮名が組み合わさっている、芸が細かい...。


    融合手術により、ほぼ機会と化した主人公。高度に技術が発達した社会。
    最大幸福化できる行動をAIが提示、記憶を改竄し自分の都合のいいように(自分が幸せと思えるように)することが可能になった社会。

    何か温度のあるものが抜け落ちている、そんな状況で、自分だったらどんな選択をするか、そればかり考えていた。

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    2025年12月07日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    いつかこんな未来が来るのかもしれない。
    たんたんと語られる人間の生。
    それでも、心は残しておきたい。

    ひらがなが広がるページを前に、単語の区切りに苦戦しつつ、だんだん速く読めるようになってくる自分の変化も面白かった。

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    2025年12月03日