間宮改衣のレビュー一覧

  • ここはすべての夜明けまえ

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    100ページ強にサイボーグ設定に虐待に同性愛にてんこ盛り
    アルジャーノン的に仮名が多い部分があり読みにくいが面白いのは保証できる

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    2026年06月25日
  • 弔いのひ

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    間宮さんの本は紙で欲しいと思ったので紙で購入。帯にあるとおり父親の話だった。これは自伝的小説?なのでしょうか。「コロナ禍だから仕方ない」というのはあの当時よくわたしも言い訳に使っていたから気持ちがよくわかった。でもほんとうに仕方ない部分もあるわけだし…って。
    子どもの目から見た父親と、妻から見た夫、がん患者として集いの中心人物に立つ男、ぜんぶ同じ人間なのに別人に思えるのは当然だよねと思う。人は立場によって顔を使い分けるものだし。父になにもしてあげられなかったという罪悪感を認めることで次に歩き出せるようになったのかな。子どもとしての自分が成仏してからのこの人の書く小説が読んでみたい。
    うつ症状の描写がリアルで(自分はうつになったことないのですが)読んでて苦しくなりました。

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    2026年05月24日
  • 弔いのひ

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    同い年の作家さんなんだよな、私小説なのか創作なのかわからないけど、読んでいて同じ血が通っている気持ちになるんだ…
    新潮で読んだ。文庫本出れば私の本棚に収まるだろう。2回目を読んだら、落ち着いて感想を書きたい。

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    2026年05月18日
  • 弔いのひ

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    ネタバレ

    ひらがなで埋め尽くされた「ここはすべての夜明け前」が衝撃的なSFだったので、次回作はどうなるのかと読んでみたら、まさかの私小説。間宮さんのこの間のしんどさを知ることとなりました。
    書くことだけが楽しかった子供の頃の自分、要領が悪く自分に似てると思ったのにがん患者の会では慕われていた父、高慢ちきな嫌な女と憎んでいたのに話してみたら愛おしく思えた母、最後の最後、なんとか過去の自分に落とし前をつけられたのかな、と思いたい。
    次に間宮さんが何を書いてくれるのか。作品紹介にあるように、この作品が「跳躍作」となってくれることを切に願います。

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    2026年05月18日
  • 弔いのひ

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     先日読んだ『ここはすべての夜明けまえ』に甚く感動し、すみやかに購入した本。前評判に触ることはなかったが、ただ「私小説」であることを何かで見た。私の中では田山花袋と西村賢太が想起されるのだが、そのためか露悪的・破滅的な印象を私小説という言葉から連想してしまう。この小説についてはそんなことはなかったが。

     志賀直哉『和解』村上春樹『猫を棄てる』太宰治『故郷』など、父をめぐる話は多い。家族の構成員という固定的な視点から見た父親像が、フリーズドライの味噌汁に湯をかけるように溶けてゆく感じ。法事で初めて会った人から、故人の意外な側面を知るというアレ。

     でも、この小説は、うまく溶けきらない感じが、ちょっと変わっている。というか、肉親であろうと結局他人で、その人をまるまる知ることがないままお別れの時を迎えるんだろうな、と感じた。そうでなければ、法事で意外な側面を知るなんてことはないわけで。

     だから、父の死を目前に父と正面から向き合わなかったこの小説の主人公も、別に、まぁ、そんなもんだよなと思う。実は当たり前のことしか描いていない小説。でも、この小説を読まなかったら、私はそんな当たり前のことに気が付かなかったかも知れないな。

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    2026年04月26日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    老いない身体を手に入れた主人公が、自分の家族の歴史を語っていく物語。主人公だけが年を取らずに生き続けるため、家族はやがて亡くなり、彼女は一人で生き続けることになる。
    主人公は融合手術を受けているため感情が平坦で、つらい出来事も淡々と語るのが印象的だった。その語り方は、もしAIが身体を持って人間の世界を見つめたら、このように感じるのかもしれないと思わせる。
    この作品は家族の歴史だけでなく、人類がこれからどのような未来を迎えるのかというテーマにも広がっていく物語だった。

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    2026年03月16日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    父の強い勧めで融合手術を受け、不老不死のからだを手に入れてしまった死にたがりの"私"が書く家族史。
    父は母によく似た私に執着し、融合手術で生殖能力を失った私は甥っ子を洗脳し、甥っ子は見た目の年齢が逆転した私を求める。
    愛情の搾取かぁ…難しかった。

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    2026年03月11日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    二一二三年十月一にちここは九州地方の山おくもうだれもいないばしょ、いまからわたしがはなすのは、わたしのかぞくのはなしです──。
     
     
    冒頭はかなりひらがな混じりでの構成に手こずってたけど、特に一章の終わりあたりから『主人公=___ちゃん』のキャラクターの輪郭のようなものが、徐々にくっきりと見えて来たように思えて、その辺りから物語の核心へ凄まじい引力によって引き摺り込まれていくように感じた。

    そしてそれらは全体として、徐々に自身の葛藤やアイデンティティ、そして自己愛が整理されていく様も、一章から三章に向かう中での文体に表現されていたんだと思う。

    『ここがすべての夜明けまえ』というタイトルは、間違いなくこのタイトルしか有り得ないと、そう思えるくらい、物語の全てを経て『主人公=___ちゃん』の『これまでの人生=夜』からの旅立ちを描いていたんだなと思える結末だったなー。

    いやー、面白い作品だった。
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    いやだったこと、いたかったこと、
    しあわせだったこと、あいしたこと、
    一生わすれたくないとねがったこと

    ◇老いない身体を手に入れた彼女の家族史

    2123年10月1日、九州の山奥の小さな家に1人住む、おしゃべりが大好きな「わたし」は、これまでの人生と家族について振り返るため、自己流で家族史を書き始める。それは約100年前、身体が永遠に老化しなくなる手術を受けるときに父親から提案されたことだった。

    かいていったらなっとくできるかな、わたしは人生をどうしようもなかったって。

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    2026年03月05日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    25歳で融合人間(サイボーグ)手術を受けた主人公が、100年後にひとりぼっちになり、自分の家族について綴る。平仮名メインの文章は、慣れるまで読みにくいけれど、慣れてしまえば大丈夫。その代わり、家族が一人ずつ死んでいくたびに重たくなってくる。不老不死の不自由さと言うものかもしれない。

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    2026年03月02日
  • 弔いのひ

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    著者の前作『ここはすべての夜明け前』が好きで、こちらも期待して読んだ。

    ありきたりではない家族のストーリー。
    精神的に弱さを抱える織香が、父の死をきっかけに自分、父親、母親のことを見つめ直す。
    そこで初めて知る、親のよその顔。もしくは本当の顔。だんだんと家族の輪郭が浮き上がってくる。
    淡々と書かれる日常の苦しさに、読んでいてこちらも苦しくなる。しかし飾らない言葉で書かれたそれらは、深く心に響いてくる。
    何か大きな盛り上がりがあるわけではない作品だけど、私には興味深い話でおもしろかった。
    最後は希望をのぞかせる内容で、これが家族のリアルな姿かも知れないと思った。

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    2025年12月19日
  • ここはすべての夜明けまえ

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    人間が目指す理想とは

    色々なことを考えさせられる近未来のストーリー。

    主人公は酷い対応を受けた家族を恨むでもなく、むしろ淡々と生きている。逆に計算された理想的な世界で生きている親切な人達の対応に違和感を抱く。それは現代社会にも通じるようなぞわっとする恐怖感。私達はどこに向かえばいいのか、何が善なのか考えさせられた作品。

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    2025年01月11日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    ディストピアSF小説である。父親から寵愛と性的虐待を受けて育った主人公が、安楽死を希望したものの「融合手術」を受けることとなり、機械の身体を手にしたことで父親の執着からは逃れるが家には囚われたまま、兄姉、そして恋人となった甥を看取って100年を過ごす。人類という種の未来という意味でも、個人が経験する生涯という意味でも、紛うかたなきディストピアSF小説である。
    だが、まさにディストピア、反理想的な世界と人生でありながら、そこを生き抜き機械の寿命を目前に主人公がたどり着いた場所が「すべての夜明けまえ」だということ、その、希望にあふれたというより希望の予感だけを与えてくれる静かな暗さ、陽がこれから昇るのか沈むのか受け止め方次第のようなかすかな希望の気配が、読後感をあたたかな救いあるものにしている。

    融合手術を受ける前からどこか人間的な感覚を失っていたように(本人の記憶データに基づく回想によると)感じられる主人公に、悲しみという感情はほぼない。父親、兄、姉、とその死を見届けても、その眼差しの中に悲しみはない。けれど、そんな主人公が胸のうちに育てた「悔い」は強く、深く、他の感情が薄いがゆえに、とても人間的なものとして伝わってくる。
    搾取が搾取を生み、束縛は束縛を生む。人は愛されたようにしか愛せない、のかもしれないが、延命のために体内に入れたチップが宿主の自殺を予測できないように、遺伝や刷り込みの輪も人の意志の前では絶対的なものではない。生きるとはきっと、「管理」されることも含め、「定め」や「役割」からいかに自分を解き放っていくか、その闘いの先にこそ現出するものなのだ。

    九州の山奥の、家に縛られた女性であった主人公が、寿命を迎えつつある機械の身体で捨て去られた日本をゆっくりゆっくり歩いていく。飛び立つ宇宙船に背を向けて、出会う人があればおしゃべりしたいと願いながら、一歩一歩、「前」だと思える方へ進んでいく。前進していく。それは確かに、日没ではなく夜明けの、夜明けまえの情景だと感じた。

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    2026年09月24日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    不思議な話だった。
    身体が老化しない手術を受けたわたしが語る家族の話。100年に渡る長い年月なのだが長さを感じさせない。
    半分機械的思考なのかな?でも人間の何とも言えない感情もある。自分の大切な人に対する想いが冷静すぎてかえって熱く思える。SFなんだけど一言でくくれない何かがある。本人が自分の気持ちに一番気づいていないのかも。

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    2026年09月10日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    SF小説。

    九州の山奥に住む「わたし」は、父も兄妹も甥も死んでしまって、一人になって家族史を書くことにした。

    お母さんはわたしを産んで亡くなってから、お父さんはわたしに執着するようになり兄と2人の姉は私のことを嫌い、わたしも自分がこれ以上生きていくことをやめたかった。

    生きることをやめたいことをお父さんに話すと、融合手術を受けることを勧められ、わたしは脳をもつロボットとなって、人よりも長く生きることになった。

    お父さんや兄と2人の姉がどういう風に死んでいったのか、甥であり恋人となったしんちゃんの最期。

    ロボットとなったわたしとは別の人に話すことで気づいた、かつてお父さんにされたようなことを、しんちゃんに無意識のうちにしていたことへの懺悔。

    SFだったんだ。読んでから気づいた。

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    2026年05月23日
  • 弔いのひ

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    亡くなってから知る父親のアンビバレンツな人物像に困惑しながらも、母親のことも許し、過去の自分ごと受け入れることでインナーチャイルドも消える。
    私小説で自分を救済するような、そんなメタな構造が深い弔いでした。

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    2026年04月13日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    最初は思ってたのと違う雰囲気で読み進められないかもと思ったが、なんだかんだ一気読み。わたしのことはわたししか救えない、人生でこれだけは正しかったということをしたい、向き合うと見つめるはちがう。

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    2026年03月27日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    メンヘラ女の早口一人語りが最初しんどかったけど、時折り差し込まれる不穏な言葉に引っ張られて最後まで聴けた。

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    2026年03月16日
  • 弔いのひ

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    この著者の「ここはすべての夜明けまえ」は平仮名だけで読みにくく挫折したが、これは普通の文章だった。うつ病の作家の娘と、癌でこの世を去っていく父親との話。

    娘と父や母との対話が全てメールと電話だけで終わり、大人になってから親子の関係を再構築している様子に、なんとなくワサワサしたり共感したり。親子の関係は、良い時もあるし、悪い時もあるけど、最後は幸せだったと思えるのが良いなぁ。

    今年も沢山本を読んで世界を広げたい。皆様のレビューを楽しみにしています!よろしくお願いいたします!

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    2026年01月05日
  • ここはすべての夜明けまえ

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    ネタバレ

    自分の幸せを振り返る日記みたいな本だった。

    前半は、主人公が漢字を習っていないので平仮名がほとんど。読みにくいったらありゃしない。簡単な漢字と平仮名が組み合わさっている、芸が細かい...。


    融合手術により、ほぼ機会と化した主人公。高度に技術が発達した社会。
    最大幸福化できる行動をAIが提示、記憶を改竄し自分の都合のいいように(自分が幸せと思えるように)することが可能になった社会。

    何か温度のあるものが抜け落ちている、そんな状況で、自分だったらどんな選択をするか、そればかり考えていた。

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    2025年12月07日