犬怪寅日子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これはやさしい本当の物語。─これはやさしい偽りの記録。
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アンドロイドは電気羊の夢を見るかを想起させる要素が散りばめられながらも、その実、対極な作品であった。どちらかというと、日本のSF(少し不思議)の要素を色濃く受け継いだ作品である。そもそも本作に登場するサイエンスフィクションとしての要素は希薄である。科学技術が発達したことによる虚構は「you」のみであり、それ以外はファンタジーとしての虚構となる。つまり、物語の構造としてもアンドロイドは電機羊の夢を見るかとは全くの対極という立ち位置となる。
また、感じさせるテーマも別物であろう。「アンドロイドは電機羊の夢をみるか」は機械生命体であ -
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ネタバレ4.2
p67
とりわけ特別な情の類いは、単なる破滅の前触れであることが多い。
p166
こういう時、平然を装うことが第一の自己防衛になる。自分は大丈夫なのだと他人に知らせることで、自分の心を守る。
p227
幸せとは、こういうことを言うのかもしれないと思った。最悪の一歩手前で、小さく遊ぶこと。
p337
好きなものを知られているというだけで、なぜこんなに苦しい気持ちになるのかわからない。
p342
偽物の名前と、その場限りの関係だったからこそ、本当だった。
p370
一瞬でも同じ世界にいられたということは、未来の救いになるはずです。だから私はこの先どうなっても、あの時のことも、今 -
Posted by ブクログ
ある朝、羊になった男主人が寝室で発見されたところから始まる。その羊の肉を残された一族の者たちにふるまうため、儀式の準備を進めるアンドロイドの一人称視点の物語。
先に言っておくと、なぜこの一族が羊になるのか、なぜその肉を食べなければならないのかをアンドロイドは説明してくれない。羊に変わる一族の人たちもそれぞれ抱えているものはあるが、その心情を推し量ることもしない。それでも、アンドロイドが愛情深くこの一族に寄り添おうとする姿が心を打つ。
シームレスな時系列の切り替えや文体は人を選ぶかもしれないが、アンドロイドから見るこの一族はこうも幻想的で耽美に映るのかと思うと面白い。語られないことによる想像の余 -
Posted by ブクログ
ネタバレXで見かけて、好きな感じだろうな…で読み始めましたがドンピシャ。好みの世界観!!
You、あくまでも式のための機械かと思いきや、この一族の精神安定剤みたいにもなってるのかな。皆さん呼び方が違うのもいい。
一体桃子は何歳なんだ……トロッコに乗れるしぬいぐるみぶん回してるけど、幼女の言葉遣いと気遣いではない。一族、皆さん微妙に年齢がわからない
文体が読みづらいのもわかります、地の文が尊敬語というのは初めてと思うけど思いの外読みづらいんだな。わからない言葉遣いではないので慣れるのに時間がかかりました。
宮木あや子「太陽の庭」と綾辻行人「暗黒館の殺人」を連想してしまいました。違うけど。
ラムとマト -
Posted by ブクログ
一族の男はある時羊へと姿を変え、残された一族の人間はその羊を食べる。主人公はその羊を捌き料理するアンドロイド。
と、なんだかさっぱりわからないことを読みながら理解、儀式的な羊の解体シーンへと繋がる。
アンドロイドを通して見る世界を見ているので、表現が回りくどかったり意味がわからなかったりするけれど、世界をこのように見ている人がいるのかと離れて見ると、一族が関わるものは美しく、関わらないものには興味がないのだとわかる。
一族に継承、アンドロイドに生まれ変わりの役割をそれぞれ交換して何かを生み出そうとしているのか?と考えたけれど、一族を一つの家族として存続させるための役割として羊とアンドロイドがあ