犬怪寅日子のレビュー一覧

  • 羊式型人間模擬機

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    独特の設定と語り口で紡がれる、とある一族の生き様。「わたくし」がその一人一人を愛しているのが伝わってきて良かった。ふわふわと温かな雰囲気だった。

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    2026年05月26日
  • 羊式型人間模擬機

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     これはやさしい本当の物語。─これはやさしい偽りの記録。
    ──
     アンドロイドは電気羊の夢を見るかを想起させる要素が散りばめられながらも、その実、対極な作品であった。どちらかというと、日本のSF(少し不思議)の要素を色濃く受け継いだ作品である。そもそも本作に登場するサイエンスフィクションとしての要素は希薄である。科学技術が発達したことによる虚構は「you」のみであり、それ以外はファンタジーとしての虚構となる。つまり、物語の構造としてもアンドロイドは電機羊の夢を見るかとは全くの対極という立ち位置となる。
     また、感じさせるテーマも別物であろう。「アンドロイドは電機羊の夢をみるか」は機械生命体であ

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    2026年04月30日
  • ガールズ・アット・ジ・エッジ

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    この作家さん、天才!
    なんという本なんだ
    読み終わって、まず思ったことです


    自分と登場人物の生き方と考え方はかけ離れているのに、すごく共感できます
    今までの自分の考えや価値観をガンガン揺さぶられました
    ずっーと衝撃を受けながら読み進めていました

    もっと話題になり、賞をとるべく本だと思います

    本当に読んで良かったです

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    2026年02月24日
  • 羊式型人間模擬機

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    まさに文体を楽しむ小説、とても面白かった。
    SF×純文学という感じで新鮮、両者のいいところをうまく合わせた感じ。物語の設定が明示的に説明されるわけでなく、文章で世界観を構築しているのが凄い。

    文章を読んでるだけで面白い稀有な一冊

    内容とは関係ないが、コンテストの講評が巻末に載ってるが、鶴の一声で大賞が決まったような雰囲気を感じてウームという気持ち。

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    2025年07月07日
  • 羊式型人間模擬機

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    ネタバレ

    面白かった
    幻想小説!
    いやふつうに大家族を通した人間賛歌か?
    まあよくわからない感じなのだが、読書体験としては極上だった
    ありがとう

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    2025年05月02日
  • 羊式型人間模擬機

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    近未来なのかは分からないけれど、SF枠を更に作りたくなくて、の分類。
    命が命を繋いでいく物語。
    そして命ではないものが繋いで生き続ける物語。
    うつくしいことばはうつろいゆくようで、
    すこしまろく、まどろっこしく、幼いような真摯さで、
    結晶のようにくるくると愛を躍らせていた『私』の言葉たち。
    夜を跨いでそれでも積もっていく愛情の蜜が、
    いつかあなたを壊してしまいますように。
    愛するひとたちと果てをみますように。
    とても好きな本になりました。
    ありがとう。

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    2025年04月21日
  • 羊式型人間模擬機

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    「何故そうなのか」についてはわからないのに「そうである」ということが静謐かつときにユーモアを感じさせる不思議な文体で綴られている。終わる命と終わらない命の対比、一族を縛る呪いと長い時の流れの中での連なりが繊細なレース編みのよう描かれた美しい物語。

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    2025年03月21日
  • ガールズ・アット・ジ・エッジ

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    表紙とタイトルだけで買いたくなる。
    “ピンサロ”という、非日常でいかがわしくも、つい覗いてみたくなる世界で生きている彼女たちの軽やかさと儚さにのめり込んでしまい、一気読み。
    “女に生まれた呪い”にケリをつけるための旅の行方が、幸せであってほしいと祈りたくなる。

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    2026年05月23日
  • ガールズ・アット・ジ・エッジ

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    ネタバレ

    4.2

    p67
    とりわけ特別な情の類いは、単なる破滅の前触れであることが多い。

    p166
    こういう時、平然を装うことが第一の自己防衛になる。自分は大丈夫なのだと他人に知らせることで、自分の心を守る。

    p227
    幸せとは、こういうことを言うのかもしれないと思った。最悪の一歩手前で、小さく遊ぶこと。

    p337
    好きなものを知られているというだけで、なぜこんなに苦しい気持ちになるのかわからない。

    p342
    偽物の名前と、その場限りの関係だったからこそ、本当だった。

    p370
    一瞬でも同じ世界にいられたということは、未来の救いになるはずです。だから私はこの先どうなっても、あの時のことも、今

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    2026年05月06日
  • ガールズ・アット・ジ・エッジ

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    女であることを考えさせられる作品すぎる。人生の正解ってないよなと思いつつ、やっぱり周りに感化されて自分の中の基準はできるよなみたいなことを思ったりしました。

    最初の杏ちゃんのパートはちょっとまとまってないなと思ったが、次からどんどんいろんな人の目線に変わっていって事件の詳細が解明されていくのは見事すぎる

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    2026年05月02日
  • 羊式型人間模擬機

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    ある朝、羊になった男主人が寝室で発見されたところから始まる。その羊の肉を残された一族の者たちにふるまうため、儀式の準備を進めるアンドロイドの一人称視点の物語。
    先に言っておくと、なぜこの一族が羊になるのか、なぜその肉を食べなければならないのかをアンドロイドは説明してくれない。羊に変わる一族の人たちもそれぞれ抱えているものはあるが、その心情を推し量ることもしない。それでも、アンドロイドが愛情深くこの一族に寄り添おうとする姿が心を打つ。
    シームレスな時系列の切り替えや文体は人を選ぶかもしれないが、アンドロイドから見るこの一族はこうも幻想的で耽美に映るのかと思うと面白い。語られないことによる想像の余

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    2026年03月31日
  • ガールズ・アット・ジ・エッジ

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    前作羊型式人間模擬機に比べてとても読み易く、理解しやすい作品になっていると思いました。人それぞれ感性が異なり、でも、自分にもこの感覚がある!と言う人物表現にドキドキしました。次作を楽しみしています。素敵な作家さんですね、ありがとう。

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    2025年12月11日
  • ガールズ・アット・ジ・エッジ 1【電子版限定特典付き】

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    とあるピンサロが舞台。この店で働いていたボーイを殺してしまった5人の女の物語を、それぞれの視点で章立てて進めていく群像劇。
    原作が小説なので、登場人物の繊細な心理描写が読みどころ。
    また、舞台となるピンサロに漂う空気が常に重苦しいことにも目がいく。男と女がうっすらと互いを憎み合ったまま何とか均衡が保たれていたのが、ある日の事件をきっかけに完全に瓦解し取り返しがつかなくなってしまう、その布石のような雰囲気を感じた。

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    2025年11月02日
  • 羊式型人間模擬機

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    ネタバレ

    美しい世界、それぞれに不満や弱さ、優しさなどを持つ家族のすれ違いや共鳴などが独特な文体で描かれます。ところどころ、最後まで説明がなされず、特にヒントもなく触れられないまま終わる疑問もありましたが、それも人間に近しいけれど人間ではない存在が語り手ゆえのことなのかと思います。劇的な事件が展開されることはない(あっても過去の記録として)作品ですが、終盤は特に引き込まれました。

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    2025年07月30日
  • 羊式型人間模擬機

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    ネタバレ

    少しわかりにくいところもあるが、人間関係とか背景とか遺伝とか、物語の雰囲気全て好みだった。
    死んだら羊になって、それから食べられるって、なかなかシビアに怖いことだ。でもそれを淡々とこなすAIのユウ、一晩眠ると記憶がリセットされ、夕方に近くなると人間に近づく設定などとてもユニークで面白かった。

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    2025年05月06日
  • 羊式型人間模擬機

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    ネタバレ

    Xで見かけて、好きな感じだろうな…で読み始めましたがドンピシャ。好みの世界観!!
    You、あくまでも式のための機械かと思いきや、この一族の精神安定剤みたいにもなってるのかな。皆さん呼び方が違うのもいい。
    一体桃子は何歳なんだ……トロッコに乗れるしぬいぐるみぶん回してるけど、幼女の言葉遣いと気遣いではない。一族、皆さん微妙に年齢がわからない

    文体が読みづらいのもわかります、地の文が尊敬語というのは初めてと思うけど思いの外読みづらいんだな。わからない言葉遣いではないので慣れるのに時間がかかりました。
    宮木あや子「太陽の庭」と綾辻行人「暗黒館の殺人」を連想してしまいました。違うけど。

    ラムとマト

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    2025年04月06日
  • 羊式型人間模擬機

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    そもそも主人公のアンドロイドはなぜ少女の姿をしているのか。羊を捌くなんて大仕事のためなら大人の形のほうがいいはず。
    彼女が仕える一族も、広い敷地と大きな屋敷と相当な財産があることはわかるが具体的な生業はわからない。
    ただ一族それぞれの衣装、食べるもの、好きなことなどは細かく描写されている。
    面白かったという一言では片付けられない複雑さ。

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    2025年03月17日
  • 羊式型人間模擬機

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    一族の男はある時羊へと姿を変え、残された一族の人間はその羊を食べる。主人公はその羊を捌き料理するアンドロイド。
    と、なんだかさっぱりわからないことを読みながら理解、儀式的な羊の解体シーンへと繋がる。
    アンドロイドを通して見る世界を見ているので、表現が回りくどかったり意味がわからなかったりするけれど、世界をこのように見ている人がいるのかと離れて見ると、一族が関わるものは美しく、関わらないものには興味がないのだとわかる。
    一族に継承、アンドロイドに生まれ変わりの役割をそれぞれ交換して何かを生み出そうとしているのか?と考えたけれど、一族を一つの家族として存続させるための役割として羊とアンドロイドがあ

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    2025年03月13日
  • ガールズ・アット・ジ・エッジ

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    風俗店で黒服の男が殺された。
    彼を直接的に死に至らしめたのは誰なのか。
    感想を書くのが難しい。
    傍から見たら救われないラストなのだけど、きっと彼女たちにとっては救いだったのだろうな。
    2周目を読んだら、また見え方が変わるかな。

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    2026年04月28日
  • 羊式型人間模擬機

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    ネタバレ

    アンドロイドは眠らないと人間に近づき、人間は永遠に眠る時、人でなくなる。その対称性が面白かった。あと、you への呼びかけが一人一人違ったことも、you が完全な他者ではあるけど、he/she で語られる三人称ほどには心理的にも物理的にも離れていないんだろうなと。諸々面白ポイントがありすぎて、考えがまとまらずにぐるぐるしてる。

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    2026年04月12日